5)子育ての目標と勇気づけ
アドラー心理学の子育て法は「勇気づけ」という言葉にあらわされるのではないかと思います。
さて、その前に、その行動の目標、つまり子育ての目標を考えなければなりません。
アドラーでは子育ての心理的な目標を2つあげています。
子育ての目標
1)私は能力がある
2)人々は私の仲間だ
この2つの目標を達せられるように、子供に対して援助していくことが、勇気づけです。
昔、アドラーの子育て講座に通っていたときに、沢山の課題シートを書きました。
振り返ると、「あーあ、ダメ母だったなあ」と思うことがたくさん。
まあ、それでもあのときは精一杯だったのかな。
課題シートをみていると、お母さんである、私の方が感情むき出しで、怒ったり
相手を操作しようとしています。そして子供の方が譲歩してくれたり。
たとえば、子育てにご褒美は禁物です。褒美を使う望ましくない効果である、「褒美をくれる人がいないと行動しない」なども出てきます。それが課題シートのなかで如実にあらわれているのです。書いてみるとわかりますねえ。
エピソード 長男が10才ぐらいの出来事です。
子供は10時に寝るという約束がありましたが、なかなか守れません。
そこで15日間連続で10時に寝ることが出来たら、ハムスターを飼うという約束をしました。褒美を用いて行動を操作したわけです。
この褒美は功を奏し、15日間連続で寝ることができ、ハムスターを飼いました。
そしてそのあと結局、かれは10時に寝ることができません。
つまり褒美がなくなったので動かなくなってしまったのです。
ありゃりゃですね。
課題シートをみると、もう一度、「夜10時に寝る」ということは誰の課題なのか考え、その合理的な理由を考えてみましょうという再スタートになっています。
子育ては再スタートの繰り返し。
親子で育っていくのですねえ。
それにしても、私の課題シートに出てくる数々のエピソード。
面白くって面白くって。
子育ての思い出です。
娘もなかなか根性があって、いじらしいです。
私もがんばっていたなあなんて思います。