『不妊治療、やめました』、大豆イソフラボン 子宮内膜症

不妊治療、やめました。~ふたり暮らしを決めた日

作者の堀田かよさんは私と同年代の方(50代半ば)です。

いまではお母さまの介護のことをマンガにかいていらっしゃいます。
(まあ、そちらの方でも、えーとか、うーーんとかリアリティのある体験談漫画なので
感想も唸ってしまう感じがおおいのですけどね)

この本の最後のほうにある、

『世界の広さを知ると、自分の寂しさなんてどうでもよくなるものよ』という言葉は、
胸をジンってうちます。

不妊治療の体験談はご本人にとっての真実であり、同じ境遇にいらっしゃる方にとって
共感し、勇気がわいてくる部分も多いと思います。

私は、同年代の人間として、世界の広さと自分のさみしさという言葉がなんだかしっくり
くるのですよね。

人は寂しい生き物なのかなと、いや生き物だから、当たり前に暖かさが欲しいし、
自分との関係性が欲しくなるのはごくごく自然のことなのでしょう。
その関係性の一番シンプルな子供と親という繋がりがなかなかもてない苦しさは
同じ境遇の方でないと共感できないものなのでしょう。

そして、世界の広さをしったときに、自分の心の寂しさにしがみつくことをやめ、
広さに向かって目を向ける視点がうまれたのでしょうか。

自分の不安、さみしさ、人恋しさを愛おしみ、
それをわかったうえで、顏をあげて前をみる。

世界の広さに気がつくことができるといいな。

ところで、この方は、子宮内膜症にかなり苦しんでいらっしゃいます。

生理を止めると言うことはお子さんを欲しい方には難しいのですが、
もう一段、妊娠して生理が止まるということはよい治療になります。
子宮内膜症があるから、妊娠しずらいという悪循環から一歩脱することができると
よいなあと思います。

また、不妊治療を見ているとホルモン剤に対しての反応は非常に千差万別、
人によって違います。大豆イソフラボンに関しても、非常に反応に個人差があるように思います。

子宮内膜症や筋腫など婦人科疾患でお悩みの方でしたら、3ヶ月程度、がっつりと大豆製品を切ってみることを試してみることはよいのかも知れないと思います。どちらかというと、子宮内膜症のトラブルの方により手応えを感じる方が多いと思います。

卵巣嚢腫、子宮内膜症、長らくの不妊と苦しんでいた方が、大豆製品の摂取をやめることでトラブルが軽減、鍼灸治療併行しそのまま2年ほど継続する中で長い不妊治療にピリオドを打つことができ無事にご出産につなげることができました。そして産後1年。あれほどまでに多くのトラブルを生んでいた膿腫、内膜症がなくなり経過観察不要ということにまでなりました。

子宮内膜症にはガン化のリスクがあります。このリスクを回避できたということは非常に大きいことだと思います。

健康志向の強い方の場合、肉や卵のタンパク質摂取を嫌い、大豆製品にがっつり傾いている傾向の方がいらっしゃいます。なんでもきなこをかけちゃうとか、油揚げ、豆腐ばっかりというのは一見からだに良さそうなのですが、時に問題を引き起こしていることもあります。気になる方は1度がっつりとやめることを試してみるのもよいかと思います。

また、以前に子宮筋腫、内膜症の患者の会で、乳製品の摂取を控えていたら、逆に筋腫、内膜症がひどくなったというコメントを拝見したことがあります。個人差の問題もありますが、乳製品を控えて、タンパク質の摂取が少なくなってしまったり、逆に豆乳を過剰に摂取するというようなことになると、ひどくなるということもあるのかなあと思いました。このあたり、なんとも言えないところでもありますので、心当たりのあるかたはまず試してみるのがよいかと思います。該当する場合ははっきりと症状が軽減することがあります。