カテゴリー : 身体の痛み 一般の症例集

ヘルニアと診断された下肢痛で長く歩けない、眠れない(53歳・女性)

概要

整形外科でヘルニアと診断され、耐えがたい痛み。長く歩けない、夜間も辛い状況です。
ヘルニア手術の既往もあり、ストレスや無理を重ねることで下肢痛を含む体調が悪化しがちな状況の中、色々なことを頑張っている方です。

(この症例の弁証論治→下肢痛痺証の弁証論治
【case:0004】

ご相談内容

『若い頃から、義母との関係や、仕事、家族のことでストレスが多く、体調が良く変化します。ストレスで体調が悪くなります。1年ほど前に大きなイベントがあり、ストレスに加え肉体的にもかなり疲労したことがきっかけで右足の痛みが出ました。その9ヶ月後の夏、ストレスで体重が3キロも落ちてしまうことがありました。その上、足に良いから戸進められたプールや体操を頑張りすぎたのか、より下肢痛が悪くなり、長く歩けなくなってしまい、痛みも非常に辛くなって夜も眠れないことがあり、困っています。』

東洋医学的診立て

歩くのが困難なほどの下肢の痛み、辛いですね。

もともと、ストレスなどで体調が大きく変化しやすく、胃腸に影響も出やすいタイプだと思われます。しかしながら、底力(腎気の力)が割合と充実しているため、色々な出来事を乗り切ることが出来ていたのだと思います。今回の出来事は、イベントで肉体的な無理を重ね、その腎気の力に負担がかかったために継続的な痛みとなり、その上に、体重が落ちるほどの夏ばてや、プールや体操で負担をかけすぎたために、弱った経絡をより傷めてしまったのではないかと思います。傷めた経絡を暖め養うこと。胃腸の状態を整えることにより、元気をを取り戻しましょう。

東洋医学的診立て
弁証:脾虚、経絡経筋の冷え、弱り
論治:益気補脾、下肢の経絡経筋の温養通絡

治療方針
傷めた下肢の経絡経筋を、暖め養い、痛みを取り去る。
ストレスに犯されがちな胃腸をしっかりさせ、全身状態を安定させる