カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 30代後半 不妊 流産

流産歴があり体外受精を勧められたが自然妊娠で出産(38歳出産)

治療経過

ビッグママ治療室鍼灸治療:週に二日
自宅施灸:治療室での鍼灸施術の度に自宅でミニ治療になるように毎回指導。

3ヶ月後:生理前の頭痛が減ってきた
5ヶ月後:検査薬うっすら陽性、化学流産をしたような気がする。
6ヶ月後:身体がすっきりしてきた。
7ヶ月後:排卵検査薬がはっきりと出るようになってきた。
 高温期がしっかりと長くなってきた

9ヶ月後(70診):自然妊娠。
 ~無事に男児を出産

あとがき

この症例のSさんは、一度妊娠され、『出来れば自然妊娠をしたい!』という希望を強く持っていらっしゃいました。不妊治療歴をみると、30才の時に1度自然妊娠なさっていますが、その後は、漢方治療や病院での薬を使った治療、人工授精などを数多くなさった上で、すでに36才ですから、自然妊娠に拘わりすぎると、『妊娠』そのものが成立しない恐れも感じました。しかしながら、流産後からの体調悪化をリカバーできずに今まで来てしまっていることも『流産後の不妊』の状態であり、流産前の状態に戻すことが妊娠への条件だと私には思えました。

そこで、半年という期間を区切り、週に2回以上、毎日の自宅施灸という『しっかり、じっくり鍼灸治療に取り組む』という状態で自然妊娠への挑戦をしていただき、この期間を過ぎても妊娠が成立しなかったら速やかに体外へのステップアップをという作戦をたてました。

幸いにして、5ヶ月目に化学流産という妊娠の反応がでましたので、もう一段の身体の手入れを行い無事に9ヶ月後に自然妊娠!出産を迎えられることとなりました。

この方は大学病院のドクターも非常に熱心に彼女の『自然妊娠したい』という希望に添って治療をしてくださいました。そして、『半年に区切って鍼灸にかけてみる!』という選択をしたことを大学病院のドクターにあらかじめ告げて病院での治療をお休みし、妊娠した時にはこのドクターに報告をなさっています(あとから候って驚きました!)。ドクターは『僕もあれこれ頑張ってみたけど、鍼灸ってすごいねえ~』とコメントを下さったそうです。温かいコメントでほっとしました。そしてすごいのは鍼灸じゃなくて、ご本人のがんばりです!と心の中でお返事しました。

無事の出産、おめでとうございます。