カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 身体の痛み 一般の症例集 30代後半 不妊

ストレスからの下腹部痛、頚部痛、頭痛(39歳出産)

概要

生理周期に伴って右の下腹部、股関節と痛みが広がる症例です。風邪の内陥や瘀血(おけつ)によって症状が悪化。素体を支える土台である腎気の弱さが様々な内生の邪(内湿、瘀血(おけつ))を産み、不妊につながっていると思われる症状です。

(この症例の弁証論治→右下腹腰痛不妊の弁証論治
【case:0165】

ご相談内容

日頃からあんまり調子が良くない感じです。体調がすっきりしていると思える日はほとんどないです。特に仕事でストレスが多かった20代前半頃に体調を悪化させ、お腹の痛みや首の後ろの頭痛が始まりました。病院では慢性胃腸炎と言われました。

特に生理の状態とも関係する右の下腹部痛は不妊の原因にもつながっているような気がします。妊娠したいということもありますが、妊娠出産した後の体調にも不安があります。どうしたらよいでしょうか?

東洋医学的診立て

ストレスで体調を崩されてから、ずっと継続して調子が良くない状況が続いているのですね。病院では問題ないといわれる下腹部の痛みも、生理の状況とリンクしているのですから、ご自身の生命力が不足しているあらわれなのでしょう。

東洋医学の世界では生命の土台の力を腎気といいます。もともと小さい頃から夜間尿があり、夕方のむくみ、眠りの問題もありましたから、この腎気が不足気味の素体であったのでしょう。

身体のバックアップである腎気はストレスなどのときに身体を守ってくれる存在でもありますが、不足気味であったために、ストレスによって胃腸に負担がかかり、生理の前後に負担がかかることによって、新たに内湿や瘀血(おけつ)という東洋医学でいうところの内生の邪を発生させてしまったのだと思われます。この内生の邪はいったん存在を許すとなかなか手強く、継続的な症状へとつながってしまいます。また、現時点のお身体の状況から風邪の内陥(冷えの入り込み)もうかがえます。この冷えの入り込みは身体への大きな負担となり全体の症状を悪化させます。

まず風邪の内陥を取り去り、生命の土台の力(腎気)の底上げをしていきましょう。お身体が少し軽快になれば妊娠も考えやすくなると思います。

東洋医学的弁証論治
弁証:肝気犯胃 内湿瘀血 腎虚 風邪の内陥
論治:疎風散寒 補腎 活血化瘀
治療方針:先ず第一に風邪の内陥を取り去る。風邪の内陥がなくなってから、脾気と腎気の様子をみて、脾気に強い問題がなければ
腎気を中心に補腎し、脾気へのバックアップ、瘀血(おけつ)の解消を図る。