カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 40代 不妊

長い不妊治療、40歳からの身体作り・食事改善で妊娠(43歳出産)

治療経過

鍼灸治療使用経穴

初診:大椎 L脾兪 L胃兪 三焦兪 次髎 申脈ー外関 臨泣 三陰交
胚移植~妊娠へ:肺兪 L胃兪 R三焦兪 腎兪 次髎 百会 L外関ーL臨泣ー関元 中注

治療経過

食事改善記録

40歳 ビッグママ治療室初診
週に1度の鍼灸治療、毎日の自宅施灸をはじめる。
2ヶ月後 治療院での治療、自宅施灸とも、火傷がひどく、通常の温灸も出来ず、弱いタイプのお灸にしておく。
5ヶ月後 採卵、胚盤胞凍結出来た(5日目、6日目)。
41歳
8ヶ月後 食事記録提出、食事についての全面的な改善(今までは節約レシピをしていた)。
10ヶ月後 今年は花粉症が楽。
11ヶ月後 移植ー判定日βhcg35だった(いままでは高くても15ぐらい)-160までは伸びたものの継続ならず。
1年2ヶ月後(食事を変えて半年後)皮膚が全体に厚くなりしっとり感を増した。今までの自分は食べ物をしっかりと購入すらしていなかったのだと実感。夫の体調が変わってきて健康診断で悪玉コレステロール下がる。夫は今まで風邪ばかり引いてよわっぴーと思っていたら食事のせいだったのかと気がついた。自分は肩こりや頭痛がしなくなった。
1年3ヶ月後 ホルモン値が非常によかった、採卵周期ー3日目胚と胚盤胞を凍結。
1年5ヶ月後ー朝起きたときに、寝不足であってもぱっとスイッチが入るように起きられるようになった。移植βhcg35、継続ならず。
42歳
1年6ヶ月後 メディカルパーク湘南受診し、子宮筋腫手術した方がよいと言われた。
1年8ヶ月後 杉ウイメンズクリニック受診し、甲状腺と血液凝固系の検査が引っかかり伊藤病院受診。
1年10ヶ月後 筋腫手術。
2年後 採卵、今までで一番最高の採卵となった。今までG3が一番だったが、G1やG2の卵が出来た。
2年2ヶ月後 移植、継続ならず。
2年4ヶ月後 移植ー妊娠、継続。
43歳
無事に赤ちゃんを出産、おめでとうございます。

あとがき

初診から3年あまり経過して、43歳で無事にご出産になりました。少し時間がかかってしまいましたが、なんとか無事にご出産いただき本当にうれしく思いました。

鍼灸治療をはじめるうちに、弱いタイプのお灸でも火傷が出来ることが判明しました。この『非常に火傷ができやすい』という状況は、『卵の質が悪い』という状況につながります。食事記録を提出していただき、二人三脚しながら身体作りをしていきました。

食事の改善で、まずご主人の健康状態が改善しましたね。ご本人の『夫は今まで風邪を引いてばかりで、よわっぴーなあと思っていたんですが、自分が作る食事のせいだったんですね!!』とおっしゃっていたのが印象的でした。節約レシピでも文句をいわず食べてくれるご主人。そして健康メニューになれば素直に体調がよくなるご主人。奥様の本当によいパートナーなんだなあと思いました。

食事を改善して半年後、ホルモン値が非常によくなり胚盤胞を凍結。ここで今までよりも妊娠反応は良かったのですが、やはり妊娠継続できず。その後、身体作りを継続しつつ子宮筋腫、甲状腺とチェックをし、もう一回採卵。この採卵が今までで一番グレイードのよい卵が採れることとなりました。年齢要因的に考えれば30代で採卵した卵の方が良いと考えられますが、実際には身体作りした後の卵がよくなるということは、ご本人にとっては、年齢要因以上に体調の問題があったのかと思われます。

その後、無事に出産。おめでとうございます。