カテゴリー : 不妊・婦人科 コラム

排卵から着床、妊娠初期を乗り切るために(着床障害、血液凝固系、不育症)

着床障害を疑われる方がいらっしゃいます。
・体外受精をしてよい卵を移植しても、着床しない。
・妊娠判定時に着床はするものの継続できない。

こういった方々のお身体を東洋医学的な手法を使い四診を通じて拝見していると、いわゆる不育症の定義(流産を2回以上)は満たさないけれども不育症の方と同様の血液凝固系の問題を抱えているのではないかと思うことがよくありました。また、体外受精は費用もかさみます。流産を2回以上してからということをしていると、費用的にも、また年齢もあがってしまい、不妊治療が進まないという懸念もありました。

そこで、不育症で有名な杉ウイメンズクリニックの杉ドクターに質問しました。

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『体外受精などで年齢が高めの方には、不育症の条件を満たしていない場合でも検査をお勧めしてもよいですか?』

するとドクターが快諾してくださいましたので、以来、私的に気になった方には早めに不育症の検査をお勧めしています。この検査は10万円弱かかるので気楽には受けられません。ただ、体外受精そのものが費用がかかることや、一度流産をすると回復までに時間が非常にかかります。採卵ー胚移植(場合によっては凍結し次周期)して9週で流産し、手術、生理が2回来るのを待つというところまでで、半年以上採卵ができなくなるということも珍しくありません。年齢が30代後半から40代の方にとっては貴重な時間が浪費されていきます。

時間を大切に

特に年齢が高め、体外受精を挑戦している方。これが私が早めに不育症の検査をお勧めする理由です。お身体を拝見していて、もしかしてと思った方には積極的にお勧めしています。

そして何人かの方が杉先生から「あなたに出ると思わなかったよ~」というお言葉と、不育症の診断を頂いていらっしゃいます。また、最近はもう一つ甲状腺の問題も同様に考えています。もしかしてと思った方には伊藤病院の受診をお勧めしています。

そして、ここでポイントになるのが、血流です。妊娠初期を乗り切るためには、子宮卵巣をひとまとめにして表している女子胞への血流が非常に大切です。

 『女子胞の充分な血流』が、排卵から着床、妊娠初期を乗り切るポイントです!!(着床障害、血液凝固系、不育症)