あれこれ思うエッセイ集:,

ストレス緊張状態が強い身体

ストレス緊張状態が強い身体

気の滞りの強い、緊張状態が続いたような身体の方がいらっしゃいます。
その場合、気の滞りを取り去ることが、治療の中心になる場合があります。

ストレスも気の欝滞と表現することが出来ます。それでは、気の欝滞とは、いけないものなのでしょうか?少しお話させていただきたいと思います。

ストレスは悪いこと?

人間の身体全体を、ゴム風船だとしましょう(^^)

よい風船は、適度に空気が入って弾力があります。ゴムの表面も、なめらかで弾力を感じ、押すと力強く戻してくれます(^^)

人間の場合、生理的に、欝滞したり、しぼんだりします。

女性の場合が特に顕著で、生理前の高温期は、全体が少し膨らみ気の欝滞をもち、体温も少し高くなりますね。

そして、生理がきて、身体から血が出ていくことにより、少ししぼみ温度も低くなります。この欝滞したりしぼんだりという生理的な営みが、人間の身体のリズムでもあり、その傾きが、活き活きと生きている様でもあります。

然の状態で、ストレスはあるし、それは活き活きと生きている当たり前の姿なのだということです。

病的なストレス状態、気の欝滞状態

それでは、病的な気の欝滞、困ったストレス状態というのはどういう状態なのでしょうか?

ゴム風船でいうと、風船が、過度に膨らみ、表面の弾力性も失われ、ちょっと強く突付くと、バンッと割れてしまいそうな状態です。表面も硬く緊張しています。

耳のあるウサギ風船をイメージしていただくといいのですが、身体の一部、たとえば目や頭だけを頑張って使うということは、ウサギ風船でいうと片方の耳だけを無理に欝滞させて、気血を集めているという身体の使い方です。

一生懸命その場を使う(この場合目や頭など)ということは、その場に一生懸命に気血を集めるということになります。

気血を異常に欝滞させたウサギ風船の耳は、不安定で壊れやすくなっていますし、また、一部だけに無理やり欝滞をもたせ、気血を集中させているので、他の部分は、気血が足りずよりしぼんでしまっています。そしてこの異常な使い方により、その場を使う役目が終わっても、欝滞が即座に解消されなかったり、その部分が疲れ果ててしまい、機能低下してしまうということにも繋がっていきます。伸ばしすぎたウサギ風船の耳は、一度空気が抜けると、だらんとして使い物にならなくなってしまいますものね。

気の欝滞は、人間の身体が生きていくときに、必要な傾きです。でも、過度な欝滞は、全体のバランスを崩しますし、バンッと、風船が割れてしまい大変な病態になってしまうきっかけにもなります。

鍼灸治療が気の欝滞をとるときのイメージ

それでは、鍼灸治療で気の欝滞をとるときは、どんな感じなのでしょうか?私のイメージをお話しますね。

まず、全体を拝見して、どの部分が欝滞しすぎているのかなって観察します。

そして私は、その欝滞をよくみて、膨らんだゴム風船の表面で、ゴムが弾力性を失って硬く縮こまっているところを、ほぐして弾力性を取り戻させて、全体が形よく欝滞できるようにとイメージして鍼をします。また、出たがっているなーというときは、少し欝滞を抜いてあげて、膨らみすぎの風船の圧力を下げてあげようなどというイメージして鍼をすることもあります。

治療を終えると、身体がさっぱりするという感想を持つ方は、こういったタイプの治療をしている方です。

面白いですね(*^0^*)