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脳梗塞と不育症

アドラーの岸見さんの本を読んでいました。タイトルは「老いた親を愛せますか」。

岸見さんは、私のアドラー心理学のスタートです。大阪での基礎講座でみせた穏やかな笑顔の「何か質問はありますか?」というお声がまも思い出されます。その後、私は岸見ファンとしてネットを通じ活動を拝見していましたので、お母さまのことやお父さまの介護は、断片的ではありますが、ある程度ブログを通じて存じておりました。

岸見さんが病床で伏せるお母さまがドイツ語を勉強したいという気持ちに寄り添ったり、「カラマーゾフの兄弟」を音読なさるという描写は、まるでそこに岸見さんとお母さまがいらっしゃるような感じで拝読させていただいていました。そのブログのなかで、突然岸見さんが心筋梗塞になられた顛末は、とても心配しながら読んでいました。

その後、帰省した折に高松空港の本屋さんで「嫌われる勇気」の本をみました。青い表紙は印象的で、「あっ!」と思い、すぐに手に取り本を購入しました。岸見さんのご活躍をとても嬉しく思うと同時に、久しぶりにアドラーの基本を復習しながら改めて勉強させていただいていました。

そして今回の本、「老いた親を愛せますか」を手に取り驚きました。

お母さまは49歳で脳梗塞そして死、弟の死産以外にさほど問題がなかったとの描写です。49歳での脳梗塞と死産が結びついて私には、この病歴が不育症の血液凝固系の異常に繋がるのではないかとハッとしました。そしてお子さんである岸見さんが50歳での心筋梗塞。うううむ。

不育症はいろいろ見解が分かれる概念だと私は理解しています。お母さまご自身も、岸見さんを問題なく妊娠、出産されていらっしゃります。だから不育症ではないのかもしれません。不育症というのはリスク要因であって決定要因ではないということが言われますが、その通りだなと感じます。そしてこの病歴に、お子さんの50歳での心筋梗塞ということを考え合わせると、もしかしたら・・・なんらかの血液凝固系の問題があったのかなあと思いました。

このあたり、どのような健康管理が考えられるでしょうか。東洋医学で言うところの未病の範疇にがっつり入ると思われます。私は体表観察を行う治療家ですが、身体を触って診ていると、「あれ?」と思うことがあり、妊娠希望の方ですと、不育症の検査をお勧めすることがあります。その結果、やはり診断がつき治療となります。ただ、現段階で私の「あれ?」は何らかの明確な言葉にすることができません。お身体を拝見していての大きな違和感です。

このあたりの問題を、西洋医学と東洋医学の接点として考えていきたいと思っております。