カテゴリー : 不妊・婦人科 東洋医学 コラム

子宮内膜症と妊娠、大豆イソフラボン

今まで、ひどい子宮内膜症で妊娠出産なさった方では、以下のような2つのパターンがありました。

A)不妊治療以外の時はピルなどで月経コントロールや生理を止めておく
B)大豆などの摂取をコントロールする

A)は、妊娠の計画が無い女性の場合も大切だと思います。排卵ー月経を繰り返すこと、月経回数が非常に多いことは、妊娠のトラブルになるケースもあります。子宮内膜症などがきつければ、ピルで穏やかに過ごすようにすることや、場合によっては月経を止めて子宮内膜症の進行を抑え、治療周期に入ったらガッツリと不妊治療という選択もよいのかもしれません。

B)については、昨今考えを深めています。不妊治療を見ているとホルモン剤に対しての反応は非常に千差万別、人によって違います。大豆イソフラボンに関しても、反応に非常に個人差があるように思います。

子宮内膜症や筋腫など婦人科疾患でお悩みの方でしたら、半年程度、試しにがっつりと大豆製品を断ってみるのはよいのかも知れないと思います。それで筋腫の成長が止まったり小さくなった、あるいは子宮内膜症によるトラブルが軽減したということが何度もありました。

また、逆に豆乳をせっせと飲み、ザクロジュースを飲んだことで、急に内膜症が悪化したというケースも見てきました。 このあたり、東洋医学で言うところの肝鬱瘀血(かんうつおけつ)がきついタイプが、こういった反応になりやすいと思います。堀田かよさんも、肝鬱瘀血(かんうつおけつ)がきつそうなタイプですので、大豆製品カットは効いたかも知れません。

豆乳は、体外受精をしていて卵胞の成長が遅いなどと言うときに、ちょこっと飲んでいただくとFSHが大暴れせずに卵胞の成長を待つことが出来るケースを見ています。ですので、女性ホルモンが少ない場合はちょこっと摂取。逆のケースでは控えるというのが良いのかと思います。 具体的なやり方としては、できる限り控える。

もし可能ならば調味料までカットしてみるとよいかとは思いますが、日本人としてはかなりハードルが高いです。調味料だけを残して、納豆、豆腐、豆乳などを止めるでも、ある程度の効果があるケースが多いです。

体外受精でいつも卵巣嚢腫の状態が悪く卵子の状態が悪かった方が、この実践1年で良い卵に巡り会い妊娠ー出産に至ったケースがありました。繰り返しの体外受精の中で、結果的に一番必要だったのが大豆カットだったわけです。 お悩みの方は是非試してみてください。