一源三岐の観点からー症例を通じての考察(0023)

「ステップアップして体外受精をするしか妊娠する方法はないんでしょうか?」

初診のときの一番のご質問でした。

妊娠しないという状況に対して、基本的にはステップアップが勧められると言うところだと思います。ただ、それだけが答えじゃないのも妊娠という不思議な出来事。

私は、命は立ち上る陽気だと考えています。
イメージとしてはドラゴンボールの燃えたところかな(^^ゞ。
年代がばれちゃいますねえ、古い古い。

こんな感じです→ドラゴンボール

臍下丹田を人の命の源として考えています。
女性であれば子宮がその位置するところです。
その位置から、生命が陽気となって立ち上る、これが衝脈です。
一源三岐といいますが、源が子宮であり臍下丹田です。そしてそこから衝脈を中心に
体表側を任脉、背骨側を督脉が立ち上ります。
命は立ち昇ります。

そしてこの立ち昇る命をしっかりとさせることが、次の世代を生む妊娠につながるといことです。

この症例が面白いところは、素体的には、二便睡眠とも以上がなく、問題はないのだけど、
化学流産が腎気の損傷をおこし、一源三岐の力がよわまったため、全体の気の巡りが悪くなり、
不妊状態が継続しているところです。

鍼灸でその悪循環をちょっと手入れしてあげることが、悪循環の輪からの脱出となりました。

症例解説:

症例
一源三岐の観点から肝鬱の強さが、脾胃、腎へ強く影響を与えるタイプである。

とくに、二便食欲などに脾胃への負担は出ていないのに、背部ユケツの脾兪、胃兪は抜け、足三里も亀裂があり、右の脾募がある。梅雨時季節の変わり目の体調の悪さも肝鬱から脾気への影響をうかがわせる。
これが衝脈、任脉の養いを少なくし、奇恒の腑である子宮への余力を注ぐことができにくくさせている可能性がある。

また、もともとの腎気の弱さも、子宮への支えの弱さとなっている可能性もある。
肝鬱をとき、衝脈を暢びやかにし、腎気を助け、子宮へと注ぐ力の増大を図りたい。

症例を通じ、学ぶことが出来、感謝ですm(__)m