このところ、「食事摂取基準入門、そのこころを読む」という本を食事ということを知りたくて読んでいました。
やっと読み終わり、プチ感動して朝からもりあがっています(*^^*)
食に関しては色々と言われるところ、ブーム、データなどなどがあります。
食として何がよいのかということは、データーからくるもの、経験からくるもの、そしてその人個人の資質、生活習慣など
様々な要素があって一概には言えません。
私の治療院では、食事生活記録という用紙をかいていただいています。食事や生活指導は基本的にこの紙を書いていただかないと
できないなと思っています。この食事生活記録と体表観察が私の臨床のベースです。
食事記録は「日本人の食事摂取基準」を元に作られた食事の目安となる食事バランスガイドをもとに
サービング数で突き合わせていくことをしています(これはご本人にしていただいています)。この作業によって
ご本人にご自身の食の過不足に気がついていただくことがポイントです。「よい食べ物」を教えていただくのではなく、
自分の生活習慣、そして食習慣の偏り、過不足に気がついていただくことが目標です。
これによって、私の臨床の現場では、食事と睡眠ほど大切なものはないということも
実感します。このことは「食事生活記録と体表観察」の突き合わせから私は考察して行っています。
この本の最後の方の章に、栄養指導の歴史、変遷が少し紹介されています。
ここで明治時代に求められたこと、そして戦後の私たちに求められ、情報提供されたことが記されていて
いまの食事摂取基準ができてきた流れがわかります。
佐々木先生のあとがきに、「栄養学は楽しい学問です。なぜなら、暮らしの中でもっとも大きな楽しみである「食べる」という
行為を通して、人に幸せになってもらうために存在する科学だからです」という言葉にぐっと感動してしまいました。
この本を通じて、栄養学や「よい食」を提案する難しさを痛感しました。ひとつの言葉を出すために
とても丁寧にデーターから出し食事摂取基準があること、その上で個別の過少過大申告の問題もふまえて食を
アドバイスする必要があります。非常に難しく、私にはとても踏み込めませんが、逆に体表観察から
食を変化させたときの状況を知ることはできます。(ただし、鍼灸治療も入ってくるので厳密に食だけの
変化ではありませんが)。
「幸せになって欲しい」これは私の臨床のなかでつねに願っていることです。
そのために、東洋医学の生命観をベースに人を読み解く努力をしています。
ここに栄養学が提唱する「食事摂取基準」に基づいた食と体表観察をベースに「人間を観察、理解」していきたいと
思います。
体表観察から得られた情報と、適切な食事、そして睡眠。
私たちの身体は、私たちの人生を一緒に歩んでいく乗り物です。
乗り物の手入れをして、楽しく人生という道を歩んでいきたいですね。
幸せに、楽しくすごしていけると嬉しいなあって思います。