健やかな身体であるために、今を生きていることを感じるために

気持ちを穏やかにしていることは、健やかな身体作りにとても大切です。

心の癖、身体の使い方の癖はだれにでもおこります。
そして日々の社会生活を営むために、自分自身にとって一番使いやすい癖をつかって
のりきっていくのです。

この癖はときにリセットしてあげることがとても大切です。
そのためには、瞑想がよいとよくいわれます。
瞑想というとちょっと難しく感じることもあるかとおもいます。
体とココロの癖からちょっと離れて、健やかな気血の巡りを感じて上げることだけなのです。

私自身がやりやすいなと感じる方法をお伝えしますね。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
健やかな身体であるために、今を生きていることを感じるために

身体が健やかであるには、身体にある循環が気の昇降出入に従いお互いがスムーズに関係性をもち、偏りが生じたとしても、健やかな循環の中で自然に解消していくことが望まれます。この偏りの解消を促し、健やかな循環の手助けをすることが鍼灸では治療目標になります。また、養生としてはこの身体ののぞましい循環を促し、偏りを減らし健やかな気の昇降出入がたもたれるために、ご自身の意識を”身体は今を生きている”ということに向ける瞑想が有効となると考えられます。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
私たちには心と体があります。
心は喜びを感じ、嬉しさを感じ、私たちの気持ちを明るくしてくれます。
また、不安を感じ、恐怖を感じ、私たちの心をどんよりともさせます。

心と体は、車とドライバーのようなものです。
私たちは私たちの車の運転手。
ドライバーである私たちの心は、外に目を向け、注意を払い、道を進んでいきます。

頑張らなくてはいけないという思いが、五臓のベクトルを無理に傾け、体に負担をかけ続ける心の使い方をしたり、過度な心の緊張を持ち続けることによって全身の気の昇降出入が過度にかたよることもあります。体や心の使い方の癖も、車の健やかな運行を妨げます。

身体である車本体をいたわり、健やかな精神をもったドライバーとして車に乗り込み運転をし、人生の道のりを進んでいきたいですね。

心はいろいろな事に目を奪われます。
過去の思いにつながれたり、
未来のことで不安にさいなまれたり。
過去や、未来のことは、心の中でどんどん膨らんでしまい、イメージが大きくなります。
大きくなったイメージに振り回されたとしても、それは過去や未来のことであり、
今のことではありません。

生命はいまを生きています。
しかしながら、大きく膨らんだイメージは私たちを振り回し、
ときに、体の不調までも引き起こします。

これが東洋医学で言うところの七情内傷。心の煩いが体に影響を及ぼすと言うことです。
今、以外のことは、少し距離をおいてみましょう。
心の煩いがあるのは当たり前です。私たちの心がイメージしているからです。
イメージすることそのものはよいことでも悪いことでもなく、当たり前のことです。
ただ、私たちをむしばむイメージに絡め取られてしまっていることは
やめたいですね。

日常的な体の使い方の癖や心のありようの癖がもたらす偏りも気の昇降出入に負担をかけます。

今を生きている、過去でも、未来でもなく、いま、現在を生きている体に心を置き、
体と心を一致させることが、車の運転いうギアをニュートラルにいれるということです。
ニュートラルに入れた状態であれば、急にアクセルを踏み込んでも体は動きませんし、
急ブレーキの衝撃もありません。
心と体がいま、現在を生きているということで一致したら、
再び静かにギアを入れ、スムーズな人生をあゆみはじめましょう。

この心と体をニュートラルにするためには、今を意識することがとても役に立ちます。
マインドフルネス瞑想に代表されるような瞑想は、”身体が今を生きている”という位置にいることを確認させて、ギアがニュートラルに入れやすくなります。

色々な方法がありますが、やりやすい方法をご紹介します。

1)ゆったりと座ります。
2)座面とお尻の状態を観察します。
3)座面は固いですか、柔らかいですか、お尻で座面を感じてみます。
4)お尻と座面の状態に意識がむき、上半身が少しゆるみ、唾液がゆっくり流れてくるのを感じます。

1)ゆったりと座ります
2)手を太ももの上に軽く置きます
3)手のひらの温度を感じます。
4)手が温かくなってくるのを感じます
5)手を載せている太ももと、手を感じます。
6)太ももは硬いですか?柔らかいですか?暖かいですか?太ももはどのような状態でしょうか
7)載せている手は、太ももをどのように感じているでしょうか?
8)載せている手と、太ももの状態を観察します。
9)上半身が少しゆるみ、唾液がゆっくり流れてくるのを感じます。