症例:本気出して行きましょう!(0145)

32歳の時が初めての当院受診でした。

仕事が忙しくて、とても養生の自宅施灸もできないし、鍼灸に通院することも出来ませんということでの治療中断。残念ですが、この方にとってこのときは人生の中で『時期ではなかった』と言うことだと思います。

彼女がラッキーなのは、人生の中での『時期ではなかった』と言うときが32歳と若く、本気だそうと思ったのが36歳という不妊治療で大きく成績の下がる37.5歳よりも手前だったことです。神様が背中を押して下さったのでしょう。

妊娠には、ちょっとしたことが障害になっている場合もあります。少し糸の絡みを解けばするすると行くケースも多く経験していますが、身体の底力が弱っている場合には、なかなか前に進まないのが現実だと思います。

36歳で2回目においでになったときには、仕事もやめた、体外受精だって2回もやったという状況で、ご本人から覚悟が感じられました。あ、本気モード全開だなと。

この本気モードの方のポイントは、身体そのものの弱さが明瞭で風邪の内陥という冷えの入り込みがあるため、今の状態で体外受精を繰り返してはいけないということ。そしてもう一つもともと線の細い彼女には、身体に負担を掛けるタイプの体外受精は不向きだと言うこと。妊娠を現実の物にするために、この二つがとても重要だと提案させていただきました。クリニックの転院は想定外だったようで乗り気ではなかったようです。慣れたところがよいということも理解できますし、転院すると経済的にも負担が大きいとは思います。

しかしながら、結果的にはよかったようで、転院をお勧めした私としてはホット胸をなで下ろしました。

治療経過としては、28歳からの妊娠希望。当院受診前にタイミング、人工授精などを複数回行っていらっしゃいます。32歳で当院受診。このときの私のアドバイスは、

1)体調の悪さから、身体の状態を整えて妊娠を考えよう。
2) 1年以内に体外受精へのステップアップを考慮しよう

上記2点でしたが、結局 仕事が忙しく2ヶ月(7診で脱落)で鍼灸治療中断という経過です。

その後、 新規のAクリニックにて たいみんぐ人工授精を行うい、仕事をやめ体外受精を2回おこうも妊娠せず、36歳にて再度当院受診という経過です。

当院受診半年後の胚移植にて妊娠、無事に3000㌘オーバーの赤ちゃんを出産されました。おめでとうございます、よかったね。

「本気出していきましょう! 36歳 中背 痩せ ’13/06/30 6 」