便秘は、余裕のある生活を! あせらずリラックスの生活改善。

ある方がご自身の症例を弁証論治という東洋医学的な手法を使って解き明かすときに、
だいぶご自身の便秘で悩まれていました。

そこで便秘に興味をもちました。

便秘って世の中では対応策としてはどんなものが提示されているのか、興味をもって本を読んでみました。

すると、松本明子さんというタレントさんが取り組んだ手記が非常に興味深かったです。
松本明子著 
アスコム出版 小林弘幸監修

彼女は子供の頃からお母さんに浣腸して貰うほどの便秘。幼少時代に習い事などで忙しく便意を無視する生活、くそ真面目で頑張りすぎる事が多い、便秘は非常に悪い状態だったそうです。

この本から提示されているのは

・毎日トイレに5分座るという習慣化
・心と身体の緊張を緩めよう
→同じような毎日(習慣化)
→余裕ある時間の設定(あせらないようにする。
→呼吸法をおこないリラックス

・感謝して寝る
・夜寝る前3時間までに食事を終わらせ、朝ご飯を毎日とる(習慣化、腸の蠕動運動を促す)
・食事に発酵食品などを取る
・ストレッチを行う。腹部を伸ばしたり、腸に圧力をかけたり
・朝一杯の水を飲む(スイッチオン、胃結腸反射)

この本はリラックス、緊張を緩めると言うことが強く提唱されていて、便通に対する考えが
オモシロかったので、ざっくりと五臓にわけてみました。

五臓の弁別
肝:
・毎日五分トイレに座るという習慣化(習慣化なので、意思の力を使わずに楽に行動)
・心と身体の緊張をゆるめる(肝気をゆるめる)
・あせらないでよいように余裕のある時間設定(気機が乱されないようにする)
・呼吸法をおこないリラックス(肝気がゆるむ)
・感謝して寝る(肝気の高ぶりが納まる)
・ストレッチをおこなう(肝気を伸びやかにする)
心:なし
脾:
・寝る3時間前までに食事を終わらせる
・朝ご飯を毎日取る
・食事に発酵食品などをとる
・朝一杯の水を飲む

・呼吸法をおこないリラックス(肺気を動かして全身の気の巡りをよくする)

・感謝して寝る
・下剤を使うー腎気をそこなう

この本で面白いなと思ったのが、便通の改善を提唱するときに、強く推薦されていることが、ゆっくり行動、笑顔、緊張したら深呼吸という一見便秘とは何ら関係がないと思われることです。五臓の弁別を通すと肝気を伸びやかにし、気の昇降出入を
大事にすることがポイントであると理解できました。

また、下剤を使うことを強く諫めています。この本の中では腸の状態がむくみっぽくなりより便通が悪くなるという説明をされています。これは結局、便通はつけるが、腎気を損ない生命力そのものが失われてしまい、一時は症状を改善させるが、かえって生命に負担をかけてしまうということをお話しされているのではないかと理解しました。

便秘だと食べ物や食事習慣や胃腸の問題だけに注目がいってしまいますが、まるごと一つの身体の中で起こっている便通であり、全身の問題ととらえることが必要であり、また肝気を中心とした全身の気の昇降出入が便通にも大きく係わり、このことをポイントとする便通指導が本の著者のような頑固な便通異常にも効果的であることは改めて勉強になりました。

食事についても面白いですね。
メモを作ってみました。


水:水溶性食物繊維
H:発酵食品
N:乳酸菌
O:オイル、オリゴ糖

食べ物に気を配るのってとても大事ですね。