田子の浦ゆ うちいでてみればましろにぞ

短歌 百人一首 今日のひとこと

富士山が綺麗ですねえ。
こんなとき、一番に思い出すのが

万葉集に収められている山部赤人のうたです。

”田子の浦ゆ うちいでてみればましろにぞ
富士の高嶺にゆきはふりける”

同じ歌が新古今集にも入っています。

”田子の浦にうち出(い)でてみれば白妙(しろたへ)の 富士の高嶺(たかね)に雪は降りつつ”

細かい品詞が少し違っています。
私的には田子の浦ゆ〜だなあ。最後の雪はふりけるは、ふりつつのほうが
しっくりくるかも

そして百人一首にもこの句は入っているのですが、これまたちょっと違う

”田子の浦にうち出でてみれば白妙の富士の高嶺に雪は降りつつ”

ううむです。
やっぱり万葉集の方がなんとなくすっきり。
田子の浦ゆ!です。

この万葉集は長歌に対する返歌として読まれている句です。

天地の(あめつちの) わかれし時ゆ 神(かむ)さびて
高き貴き 駿河なる 富士の高嶺を 天の原 ふりさけみれば
わたる日の 影もかくらい 照る月の
光も見えず白雲も ゆきはばかり 時じくそ 愉気は降りける
語り継ぎ 言い継ぎいかむ 富士の高嶺は

おっと、主語が最後ですか!
グーグル先生だったら英語にどうやって翻訳するんだろう(だって英語ならばまず主語)

この長歌に対しての返歌として、最初に挙げた

”田子の浦ゆ うちいでてみればましろにぞ
       富士の高嶺にゆきはふりける”

の歌があるのです。

富士山、雪の白さがくわわり本当に美しく神々しいです。
田子の浦からみた富士山を赤人はめでていますが、
私はこの小田原側から箱根連山の右に見える富士山が大好きです。

富士山は日本人の心を鷲づかみですねえ。

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