1)「先生、AMHが1.0でした。私もう無理なのでしょうか?」
39歳の女性からの訴えでした。
とあるクリニックにて、36歳の時に強い誘発をうけ、17個もの卵が採れるも結局妊娠せず、
ちょっといやになってしまい、3年ほどお休み。その後、低刺激のクリニックにて治療を再開したものの、
FSHも高く採卵にならないという状況で当院に来院。
年齢が39歳ですので、IVF-ET(体外受精ー胚移植)などの治療を勧めながら
鍼灸治療をしていきましょうと治療を始めた矢先の出来事です。
…AMHって
さて、最近卵巣年齢検査(AMH:Anti-Mullerian hormone)という言葉をよく聞きます。
これはざっくばらんにいえば、卵巣がどれぐらいの年齢なのかを知る検査です。
この数値はなかなか微妙です。
たとえば、同じ39才の人でもこの方のように低い数字の方もいらっしゃれば
10を越える方もいらっしゃります。
これは、卵巣の年齢をさしていて、卵巣の年齢が若ければ確かに妊娠しやすい条件のひとつを
満たしているとはいえます。
しかしながら、じゃあ妊娠できるのかということとは別問題。
逆に言えば、低いなら妊娠はしないのかということも別問題。
このあたりが不妊治療を取りかかる中でややっこしいところです。
先般行った不妊カウンセリング学会講演の中でも話題になりました。
もう少しわかりやすくお話ししましょうね(^^)。