不妊:卵巣嚢腫、生理が不規則、なかなか妊娠しないー不妊カウンセリング、鍼灸で妊娠0203

あっけないほど簡単に解消することもある不妊

不妊治療は、あっけないほど簡単に解決することがあります。
とくに、鍼灸治療は、ストレスタイプの不妊には効果てきめん。

今回は、1年余り自分たちでタイミングをとり、病院にも通うものの、なかなか妊娠しないという症例です。症例0203

卵巣嚢腫が左右ともあり、生理周期も不規則、どうしたらいいのか迷っていますという症例です。

ご相談:なかなか妊娠できません、どうしたらいいでしょうか?

結婚して、すぐに子供が欲しいと思ってタイミングをとっていますが、1年ほど妊娠しなかったので
病院にいきました。

フーナーテスト、通水、ホルモン検査などはOKだったのですが、
卵巣嚢腫が左右ともあるとわかりました。

生理周期も長めで、ここ最近は38日、36日、37日、33日、46日といった感じです。

引っ越して神奈川県にきて、誰も知り合いがいないし、病院もここでいいのかと悩みます。
なんだかどうしていいのかもわかりません。

結婚したぐらいから足や肩が痛みます。病院にいったら、首はヘルニアのなりかけのような
状態だと言われました。

私はどうしたらいいのでしょうか?

不妊カウンセリング:ご相談にお答えして

お子さんがなかなか授からずに悩んでいらっしゃるのですね。
お知り合いがいなこの土地で、ご主人は忙しく、とても寂しいですね。

病院にいって、あれこれ検査しても大きな不妊の問題はないと言われているのに
卵巣嚢腫は左右ともに2−3㎝の大きさであるということも、とても気になるのですね。

さて、妊娠に関する課題ですが、
病院にて
・左右の卵巣の卵巣嚢腫
・フーナーテストOK
・通水検査OK
・一般不妊検査、大きな問題なし

上記の点を踏まえると、年齢が若いこともありますし、西洋医学的な治療をあまり
あせっても仕方がないと思います。

病院のドクターが仰るとおり、もう少しお二人でタイミングをとることを
中心として、体調をあげるようにしてみてはいかがでしょうか?

確かに卵巣嚢腫は気になりますが、いまのところ、生理周期も長めではありますが自力で
周期的に来ています。妊娠には問題がないというドクターの判断を信頼すべきだと思います。

東洋医学的なお身体の問題としては、
・舌に瘀斑があること
・首(大椎付近)に細絡があること、
・少腹急結があること
・卵巣嚢腫があること
・BMI18.4

以上のことから、血の道の滞りである瘀血(オケツ)という状態であるとは思います。
しかしながら、瘀血の問題よりも

・体重がBMI19.5以下(現在18.4)
・食事の内容がタンパク質不足
・舌に歯根がある(全身の生命力不足)
・皮膚が薄い(全身の生命力不足、表面、末端にまで気血が行き届いていない)
・臍の引き(全身の生命力不足、くくりの力が弱い)
・神門硬結(ストレス状態)

上記のように、身体全身のパワーが足りず、そのためにストレスも起こしやすい状態です。
生命力が足りないので、何かが滞ると、それが長時間停滞しがちになり、瘀血という状態になっていると考えられます。

つまり、瘀血(オケツ)の課題である血の道を整えたり、卵巣嚢腫などを大きな問題と
考えるよりも、まず、全身の生命力をあげることを主眼として、その結果、オケツが解消すると
思いますし、妊娠も期待できると思います。

30才、若いです。
あせる気持ちはよくわかりますが、
小田原の山、海を眺めて、少し深呼吸しましょう。
お魚、肉、野菜、ご飯も食べて、いまの時間を楽しんでいただければと思います。

東洋医学的な治療方針

・弁証 論治
気血両虚 肝鬱瘀血

・治療方針
脾気をあげることを中心とし、全身の生命力に余力をつける。
瘀血や気滞の解消は、中心の課題とはしない。
体重がBMI19.5を越えても妊娠が成立しない、あるいは半年たっても妊娠しなければ
Step upも検討する。

治療経過

初診:
右外関ー右臨泣 大巨(ST27)、関元(CV4)、三陰交
肺兪、胃兪、腎兪(BL23)、次髎(BL32)

2ヶ月後、生理がなかなかこないので病院へ妊娠。
30wにて里帰り出産のために帰省

まとめ

妊娠できないというときに、あれこれ検査をして、引っかかるとそれがとても気になってしまうことはよくわかります。

この症例の方も、卵巣嚢腫があることをとても気になさっていましたが、結果的に大きな問題とならず、体調をあげることでストレス状態の解消ができ、スムーズに妊娠されました。

頭で考えていると、混迷してしまいますが、案外、ご自身の体調をあげることが
解決につながることも多いです。

そして体調をあげながら、しっかりと不妊治療の道筋を考えておくことが、迷い、混乱、時間の無駄遣いを防ぐコツです。

この症例では
・年齢が30才と若いこと
・フーナーテスト、通水などの問題がないこと
・ドクターから卵巣嚢腫は経過観察でよいこと
・男性側の問題はないこと

などがあげられていますので、
半年ほど、体調をあげながらタイミング

軽く排卵誘発などを行いながらのタイミング

男性側の問題はないので、ジャンプupの体外受精や顕微授精などの高度生殖医療受精。

こんな大まかな道筋を考えておけばOKだと思います。

そしてジャンプupで大きな挑戦をするまでに、体調を整え、採卵に際して複数個の成熟卵が取れるようにすること、妊娠、出産に備えることが、女性の人生の波を順調に乗り越えるコツだと思います。

楽しんで日々を過ごしてくださいね。