妊活ブログは面白い! その①

妊活ブログは面白い! その①

数年前に不妊治療をご一緒させていただいた患者さんから、メッセージをいただきました。

私はLine、Facebook、gmailはもらさずチェックしているのですが、TwitterやInstagramのメッセージは時に落ちちゃってます。すいません〜といいつつの受信。

彼女からのメッセージが、

「私、最近友達に頼まれて、妊活ブログを書いているんです。で、鍼灸のことも書いてるんですが、そこにビッグママのHPのURL載せてもいいですか?」

おーーー。

↓こんなの書いてます。

MIZU主婦の妊活ブログ

【妊活成功体験談】鍼灸は効果ある?メリット・デメリット紹介!不妊治療中40代で自然妊娠したよ!

拝読させていただいたのですが、「さすが!」の一言です。

そして、「患者さんからの妊活目線」というのも、とても大事だと納得出来ました。

ビッグママの積み重なった治療経験

私は、数多くの患者さんを拝見させていただいています。

そして、「ここだ!」とか、「そこは選んじゃダメ」とか、「こっちの方がいい」という選択をあれこれ知識として積み重ねています。

この知識は、論文のデーターになっているわけでも、数字になっているわけでもなく、単なる経験値の積み重なり。

とあるクリニックが開院当初にしていたこと

たとえば、12,3年前、とある有名クリニックから独立されたドクターは、妊娠が成立すると「安静!」とおっしゃり、診断書までサクサクとかいていらっしゃりました。それが1年ぐらいするとすーっとなくなられました。

私はこのドクターはやはり、ある一定の方には「安静」が効くことをご存じで、その上で、全員には必要ないし、社会的にその指示は受け入れがたいというあたりで、やめていったのかなーと思いました。

そして、この安静指示は、実は昔の先生にはチラホラみられました。妊娠初期の安静入院ってのもときに「へー」という感じでしたが、みられました。

でも、いまはない。

ドクターのコメントはなぜそういうコメントになっているのか。

出血があれば、自宅で安静。でも普通にしていていいよが指示の主流。

この指示が出る意味もよくわかります。

妊娠初期は淘汰の時期でもあるので、なにかしてもダメなケースはだめだし、上手く行くケースは上手く行く。

ただ、やっぱり上手な「安静」が効く人がいるんです。

それが必要な人がいるのは事実だと感じています。
たぶん、入院指示まで出していたドクターも、そうやって切り抜けていった症例をお持ちだったんだと思いました。

しかしながら、全員に必要ではない。また保険診療や病院のありようで、なんでも選べるわけではない現状。ここの判断が私も難しいなとは感じます。

 

できる限りのことはしたいんですという患者さんの言葉

以前に通院した患者さんが

「この年齢、この状況での不妊治療。難しいことはわかっています。
でも、もし出来ることがあるのならば、やってみたいんです。できる限りのことはしてみたいんです」

という言葉を静かにおっしゃりました。
私ははっとさせられました。
そう、厳しい、難しいなんてことはわかってる。
でも、できる限りのことをしてやってみたいんだと。

相当な金額を不妊治療に支払い、
努力を積み重ねている人に、
その努力が少しでも報われるように、
治療が前に進むように。

個別具体的な、その人の可能性を少しでもあげることの出来る要因を
患者さんと一緒に考えていきたいなあといつも思っています。

ポイントは、案外足し算だけが答えではないということです。

この妊活ブログのMIZUさんの場合で言えば、妊娠ー出産しない、年齢が高いということで、体外受精を組み合わせ治療のステップアップを重ねています。確かに年齢要因的にこの選択は必要です。

しかしながら基本的な「妊娠する力」のあるこの方にとって、本当に必要だったのは、体外受精などの足し算ではなく、ご自身の生命力upと、冷えの入り込み(風邪の内陥)の除去、そしてストレスコントロールではなかったかなと思います。

このMIZUさんが、体外受精では上手く行かず、人工授精も上手く行かなかったのにその後するりと妊娠出来たのは、鍼灸のおかげというよりも、ご自身の体調管理がうまく出来たからと思います。

そして、私が「ここだよ!」といった時点で、私の指導にすうっとのってくださり、大事なところを上手に越えられたのも、無事な出産につながったと思います。

彼女のブログは非常に面白い。そして私にとってはときに耳が痛い(^^ゞこともありますし、「そうかー患者さんはこう考えるのか」というところもあります。

少し、お話を続けていこうかと思います。