不妊鍼灸セミナー:体表観察のポイントは? 鍼灸治療頻度は?その①

不妊鍼灸セミナー:体表観察のポイントは? 鍼灸治療頻度は?

私は鍼灸師さん向けに講義などをおこなっています。

皆さんからいただいた質問にお答えするコーナーです(^^)

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ご質問:米山先生はどのように体表観察をおこなっていらっしゃるのでしょうか?

東洋医学の世界では、患者さんを見立てるときに、基本を四診においています。

四診について

東洋医学では患者情報を知る方法として四診が提示されています。と望聞問切という4つの方向性からの情報収集であり、今回とくに重要視するのは、切診という体表観察のアプローチです。

切診は人の身体を直接触れて行う観察方法です。
私は皮膚を直接触れることで知り得る質感の状態が不妊治療において非常に重要となることを多く経験しています。すなわち、皮膚の質感の好転が妊娠へと繋がることや、体外受精などの治療においての採卵された卵の質の向上に貢献しているからです。

体表観察とは??

体表観察というのは、「お身体を拝見して、情報を取る」ということです。

 

病院でしたら、血液検査やその他のいろいろな検査があり、数字で表示されますが、東洋医学の場合は「観察者の視点」からの情報取得になります。それだけに経験値がものをいってしまう(^_^;)世界ではあるのですが、しっかりと見るという気持ちをいつももっていたいと米山は思っています。

体表観察のポイントです。
1)・舌、脈、腹、経穴(体幹、手足、背部、骨盤)をしっかりと見る
2)分からないものはそのままおいて、無理に評価しない
3)使う使わないはこの時点では問題にしない

→治療点を見つけ出すという視点から一歩引いて四診から全体を眺める気持ちで

見る、観察するときに一番大切なのは、思い込みや邪念(^_^;)を捨てるということです。
ただ、無心にありのままをみる。
鍼灸師さんが時にやってしまいがちなのが、「鍼灸する場処探しの体表観察」
これは本末転倒です。こういった思い込みをもって「診る」と見誤ります。

体表観察していると、沢山の矛盾につきあたります。
あれ?このツボは風邪の反応があるように出ているけれど、脈はそんな感じじゃないな?どうしてと考えながら、背中のツボをみると、肺兪が発汗していない。ということは・・・と考えていくわけです。

私は実は、この「観察」が大好きなのです(^_^;)。人をしっかり診るというのは私のテーマでもあります。

再診のとき、いつも観察させていただいている患者さんだと、弁証論治をベースにし、今日の状態を拝見していきます。そして「現時点での課題」「その方の人生での課題」を距離感をもって観察しながら施術していきます。

結構長くなってしまいました(^_^;)、質問2の鍼灸治療頻度については、別立てにしまする〜。