”冷え”てる場処が問題とは限らない
”冷え”という訴えは、なかなか難しいです。
「足先が冷たいんです」という訴えがあっても、その方の課題が「足先」にあるとは限りません。
身体の緊張が原因で、結果的に足先が冷えるだけであったり、
身体を暖める力がないために、足先が冷えていたり、
本当は、問題とすべき”冷え”ではないのに、ご本人が”冷え”ていることを気にしすぎているだけだったり。
ご本人にとって、”冷え”は現実だとは思いますが、”冷え”の言葉が示す中身は案外人によって違うので、本当に問題にすべき”冷え”なのかを考え、その上での分類が必要です。
”冷え”の東洋医学での二つの分類+1
”冷え”に対して、東洋医学的には、
1)気血の巡りが悪くて冷える。(肝鬱の”冷え”)
2)身体を温め養う力がなくて冷える(陽虚の”冷え”)
3)気にしすぎ
大きく二つにわかれます。
3)の気にしすぎは、本当は課題ではないレベル、つまりあたりまえの日常的なレベルであるのに、身体のことに注目し始めて、「気にしすぎている」ということです。”冷え”は確かに課題となりやすい注目ポイントですが、気にするあまりに過剰になるのは本当に取り組むべき課題がわからなくなったりすますね(^^)
さてさて。
1)は人前で話しをしようと緊張すると、さっと手が冷たくなったりすることがありませんか?こんな風に、緊張で気の巡りが悪くなるタイプの”冷え”です。いつも力が入っていたり、身体の緊張があったりすると、巡りがわるくなります。これによって、気の滞りがあり、血のとどこおりとなり、”冷え”となります。
緊張をとってあげることで、するする〜と問題解決するタイプです。
2)は暖める力そのものが足りないタイプです。胃腸の力が弱く、食物から栄養を取り込めず身体を温め養うことが出来ないタイプや、胃腸の力をバックアップする底力が足りないために胃腸の力を発揮することができずに、身体を温養する力が出ないタイプであったりもします。火力そのものが弱いので、しっかりと身体の建て直しが必要となります。
”冷え”は末端がとくに気になると思いますが、全体をみて、何をすべきかはよく考えてしくべきです。基本的に中心の(臓腑の力)をつけることで、末端の問題(手足の冷え)は解決していくということが王道です。
しかしながら、あまりにも手足が冷たいと、そちらに生命力がもっていかれてしまいます。この中心と末端の兼ね合いも、カラダ作りの時には考えなければなりません
カラダ作りとしては、以下がポイントです。
王道としての
・生命力、脾腎の陽気をあげること。
手足末端をどう考えるかの観点からは、
・子宮、体幹の負担にならないように末端(手足を保護)
”冷え”の取り組みについては、3)でお話ししますね(^^)