不妊カウンセリングへの思い(その1)

不妊カウンセリングへの思い(その1)

 

臨床経験も30年を超え、多くの患者さんの人生に寄り添う日々を過ごしてきました。

60代半ばになって感じるのは、
家族というつながりのありがたさと、あたたかさです。

結婚や子育ては、いまどきの「タイパ」「コスパ」という価値観で考えれば、
むしろその対極にあるものかもしれません。

とくに、妊娠し子どもを授かるということは、
女性が自分の身体を使い、大きな負担を引き受けた上で起こる出来事です。

私自身の経験から

私はもともと、「子どもを授かる」ということに強い思いを持っていたわけではありません。

20代前半で結婚し、ごく自然な流れで妊娠・出産へとつながり、
そこから家族の輪が広がっていきました。

そのため、「妊娠すること」や「家族をもつこと」について、
深く考える機会はあまりありませんでした。

そんな私が妊活に深く関わるようになったのは、まさにご縁です。

きっかけは、頭痛で通院されていた患者さんが
「これだけ頭痛がよくなったのだから、妊活にも良いはず」と
鍼灸を継続して取り入れてくださったことでした。

当時は、妊娠前後の鍼灸は慎重に扱われることも多く、
私自身も少し戸惑いながらのスタートでした。

しかし、その方の率直な思いと実感が周囲にも広がり、
気がつけば、私の臨床の中で妊活に関わる機会が増えていきました。

(その2へ続きます)