カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 40代 不妊 流産

15回の人工授精と1回限りの体外受精ののち、自然妊娠(43歳出産)

概要

34歳から妊娠を希望され、一度は自然妊娠されていますが9週で流産。その後、頑張って人工授精を15回するも妊娠できず。一度きりと決めた体外受精で失敗し、ダメかも・・と思った矢先の自然妊娠でした。無事の出産(43歳)おめでとうございます。

(この症例の弁証論治→15回の人工授精、一度きりと決めた体外受精のち自然妊娠出産
【case:0039】

ご相談内容

42歳です。36歳の時に自然妊娠しましたが9週で流産してしまいました。仕事が忙しくストレスが多くいつも胃痛がしています。体重も減ってしまいました。人工授精も15回しました。クロミッドやhmgの注射などいろんなことをして不妊治療をしていますが、全く妊娠できません。

経済的に体外受精は1回きりと決めています。来月挑戦しようと思っています。どうにかして妊娠したいです。体外受精で妊娠できるように頑張りたいです。

東洋医学的診立て

一度妊娠していらっしゃるのに、その後、妊娠出来ないまま5年以上たっていらっしゃるのですね。人工授精も何度も挑戦され、がんばっていらっしゃるのですね。体外受精にステップアップされることを決めていらっしゃるとのこと。自然妊娠のご経験がありますので、身体作りをして自然妊娠に挑戦してからの体外受精をお勧めしますが、年齢が42歳なので体外受精でも年齢要因がとても気になるところです。よい決断だと思います。できる限りのお手伝いをさせていただこうと思っております。

お身体を拝見すると、胃腸のパワーがないために全身のパワー不足をおこしています。そういったパワー不足の中、一生懸命頑張っていらっしゃるのでより胃腸への負担、全身への負担と悪循環をおこしていますね。胃腸の力を増し、全身のパワーをつけましょう。東洋医学での身体作りのポイントは、妊娠に拘わりすぎず、全体をみて必要なことをして、そのなかで妊娠を意識して比重をかけるという感じがとてもいいです。体外受精の治療に向けてすでにスタートしていらっしゃいますね。一緒に頑張りましょう

東洋医学的弁証論治
弁証:脾気を中心とした全身の気虚 肝気犯胃
論治:益気補脾 疏肝理気
治療方針:脾胃の力を増し、全身の気虚を救う。肝気が直接的に脾気を犯しているときには、肝鬱を処理する。肝脾の関係が落ち着いたら、腎気を増し器を大きくする。