概要
28-45日周期の乱れがちな月経、強い冷え性、5日に1度の便秘といろいろな症状はありましたが、鍼灸治療で生命の土台の力(腎気)を中心にフォローしたところ2ヶ月ほどで妊娠にいたり、無事の出産となった症例です。
(この症例の弁証論治→月経不順、冷え性、不妊から無事の出産弁証論治)
【case:0106】
ご相談内容
1年前から妊娠を希望していますが、なかなか妊娠出来ません。もともとひどい冷え性で、冬はとても辛いです。便秘症で5日に一度ぐらいしかでませんが、さほど辛くないので薬などは飲んでいません。1年ぐらいよく動く職場にいる頃は便通は毎日ありました。
20歳ぐらいから月経周期は不規則で28日から45日ぐらいできますが、よく歩いたり規則正しい生活をしていた時には28日周期で生理が来ていました。今の職場は夏はクーラーの直撃、冬は暖房が少なく、冷えがとても辛いうえに、むくみもでてきてしまっています。
妊娠を希望してだいぶたちますので、婦人科にいきました。多膿疱性卵巣ぎみだけれども、ホルモンなどの状態はよいので経過観察しましょうということになっています。なかなか妊娠出来ません。どうしたらいいでしょうか?
東洋医学的診立て
さしたる原因もなく、なかなか妊娠出来ないということですね。冷え性がだいぶお辛いようですね。子供の頃から疲れやすく足首から先が暖まらないということですから、もともと全身の温める力が弱い上に、身体の緊張が強く全身の巡りが悪かったのではないかと思われます。
歩くことやヨガなど気血の巡りをよくすることを少し生活に加えるだけで、生理周期が整うのですから、身体の緊張そのものは少しの工夫で解決できそうですね。ただ、身体を温める力そのものは少し問題がありそうです。この点をフォローしながら身体作りをしてきましょう。がんばっていきましょうね。
東洋医学的弁証論治
弁証:腎の陽虚を中心とする気虚
論治:温養補腎
治療方針:子宮を養う主導となる腎の陽気をたて、一源三岐である任督衝脈を充実させ妊娠に致るように導く。