カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 40代 不妊 流産

不妊治療歴4年 甲状腺機能低下、流産後の体調悪化(41歳出産)

東洋医学的診立て

20歳前後に体重の大きな変化(45キロから39キロ)があり、いろいろなことで体重が変化しますね。この変化は胃腸の弱さ、そして体自身の不安定さにつながります。

いろいろなことを頑張り、やり通すガッツをお持ちの元気な方ですが、ガッツでやり通すと言うことは、東洋医学でいうところの腎気(生命の土台の力)を消耗してしまいます。そしてこの腎気は妊娠出産には大切な力となります。

不妊治療などで流産がくり返されることも、またこの腎気の損傷につながります。不妊治療という妊娠に向けた治療が、腎気が不足した状態であったので妊娠そのものが継続できない。そして腎気が不足であったので流産という自然なリズムを乗り越えられず、より腎気の損傷という悪循環に陥ってしまったのではないかと思われます。

まず第一に流産後落ちてしまった腎気を立て治していきましょう。そしてその後必要に応じて脾気をたて、内湿をさばき、妊娠に向けた身体作りとしていきましょう。健康を取り戻すことが妊娠の早道です。一緒にがんばりましょう。

東洋医学的弁証論治
弁証:腎虚肝鬱
論治:益気補腎 疏肝理気
治療方針:
 まず第一に、腎気の底上げをして生命力の器が一段落ちてしまった状態からの回復を目指します。これによって内側の邪熱が、あるべきところ(腎)へ納まるのを期待します。
 状況に応じて、ストレス状態を取り除きます。生命力がある程度充実してきたら胃腸をの回復を手伝い、内側にある湿気を取り除いていきます。