カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 30代後半 不妊

仕事をやめて不妊治療に専念するも妊娠しない(38歳出産)

治療経過

28歳 妊娠を希望する。タイミング、人工授精などを複数回行うも妊娠せず。
32歳 ビッグママ治療室受診。体調の悪さから身体の状態を整えて妊娠を考えよう。1年以内に体外受精へのステップアップを考慮しようとアドバイスするも、仕事が忙しく2ヶ月で鍼灸治療中断(7診で脱落)。
34歳 新規のAクリニックにてタイミング、人工授精を行う。
35歳 仕事を辞める。体外受精を2回おこない、2回移植するも妊娠せず。
36歳 ビッグママ治療室再受診。身体作りとクリニックの変更をアドバイスし、週に1度の鍼灸治療受診と自宅施灸をしっかりおこなう。
4ヶ月後 山下湘南夢クリニックにて採卵ー胚盤胞凍結(2個)。
5ヶ月後 移植周期ーPが上がらず見送り。
6ヶ月後 移植ー妊娠。
38歳 無事に3000グラムオーバーの赤ちゃんを出産、おめでとうございます。

あとがき

当院には2回おいでになった患者さんです。一回目の32歳のときには、妊娠希望はあるものの、お仕事の方に気持ちがあり、時間的な余裕がない感じでした。妊娠したいという希望は強く感じましたが、そのことを生活の中心には出来ないという現代を生きる女性としては当たり前のお気持ちです。

妊娠には、ちょっとしたことが障害になっている場合もあります。少し糸の絡みを解けばするすると行くケースも多く経験していますが、身体の底力が弱っている場合には、なかなか前に進まないのが現実だと思います。

36歳で2回目においでになったときには、仕事も辞めた、体外受精だって2回もやったという状況で、ご本人から覚悟が感じられました。あ、本気モード全開だなと。

本気モードの彼女には、ご自身での生活全般の見直し、そしてクリニックの変更を提案しました。クリニックの変更にはだいぶ抵抗をされましたが、その方にあっているクリニックを選ぶというのはポイントになるところです。勇気が必要ですし、転院すると経済的にも負担が大きいとは思いますが、結果として近道だったということはよく経験しています。