カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 30代後半 40代 不妊

生命力の不足による頭痛、不妊(41歳出産)

概要

生命力の不足がおこしている不妊状態。養生を中心に鍼灸治療を重ね、無事に妊娠出産となりました。

(この症例の弁証論治→中気下陥による不妊の弁証論治
【case:0158】

ご相談内容

39歳の主婦です。昔から疲れると肩こりから始まり、後頭部にかけて辛さがのぼってきて頭痛となります。同時に目の奥の方も辛くなります。生理の時には違うタイプで前頭部からこめかみにかけての頭痛がおきます。

36歳で結婚してからタイミングを1年取り、人工授精を4回、その後体外受精への挑戦を重ねていますがなかなか結果につながりません。早く妊娠したいのですがどうしたらよいのでしょうか?

東洋医学的診立て

タイミング、人工授精、体外受精と挑戦なさっていますがなかなか結果が出ない状態ですね。お身体の状態を拝見すると、生命の土台の力が不足し全身の力不足をおこしています(腎虚を中心とした気虚肝鬱)。このため生命力に余裕がなく、生理をおこすこと一つに対しても全身の生命力を使って対応することが必要になっています。

今の状態は日々の生活をおくり、生理をおこすぐらいが精一杯の状態で、妊娠に結びつかない状況です。鍼灸や日々の養生灸、睡眠、食事など全般を見直しながら、身体にもう少し余裕をつけ、妊娠に結びつくようにしていきましょう。

具体的には、

  1. 週に1-2回の鍼灸治療
  2. 23時までに寝る
  3. 毎日の自宅施灸
  4. タンパク質や脂質など血や肉になるものをしっかりと取る
  5. のんびり散歩をする

年齢的にここは頑張り所です。一緒に頑張って行きましょう。

東洋医学的弁証論治
弁証:腎虚を中心とした気虚肝鬱
論治:益気補腎
治療方針:補腎を中心に全身の気虚を救う。生活養生の部分もしっかりとフォローしていく。