西洋医学では救えないシステムの不調
西洋医学で救えないシステムの不調症例
いままで、西洋医学での不妊治療、ステップアップのお話しをさせていただきました。
確かに、このステップアップの段階で妊娠される方も多いと思います。しかしながら、妊娠には、『一連のシステムがスムーズにおこる』ことがとても大切で、そのシステムが動かなかったために上手くいかない不妊もたくさんあるんです。
つまり、力強い西洋医学だけでは動かしがたい不妊です。これが東洋医学の手助けする一番のポイントとなるんです。
さて、症例でお話ししていきましょう。
症例 グレードの高い胚盤胞を戻しても妊娠しません
現況 34才女性
28才 結婚
29才 妊娠をのぞむ
30才 自分たちでタイミング(1年間)
31才 病院でタイミング(1年間)
32才 AIH 16回
33才
34才 ICSI 4個採卵
(1)1個 初期新鮮胚ET→×→化学流産→体調↓
(2)凍結胚盤胞ET→×
(3)凍結胚盤胞ET→×
(4)凍結胚盤胞ET→×
この流れは、先ほどの西洋医学的なステップアップの流れに沿って、間違いのないところだと思います。
そしてドクターからは「なんでこのホルモン値で、こんなにグレードの高い胚盤胞移植をして妊娠しないのかわからない」
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つまりこれは、西洋医学的にはなんら問題がないけれど、妊娠にいたる一連のシステムが動いていない不妊であるということがいえます。
注意!! 結婚してから1年の避妊。これが一番危険。ハネムーンベイビーという言葉。セックスが盛んなとき、盛り上がりのあるとき。ホルモンもよく出て、妊娠しやすい。
月1セックスでは難しくても、検査薬がでて3日連続で妊娠することがある。これはハネムーンカップルには可能でも、長年連れ添ったカップルだと難しい。
症例 グレードの高い胚盤胞を戻しても妊娠しません
この症例の弁証論治は「4年のAIHやICSIを経ての自然妊娠」をご覧下さい。
肥沃な大地にしっかりと根をはっていますが、天空に生い茂る木は枝葉が密集しすぎていて、全体のバランスが悪く、涼やかな風も、降り注ぐ光も隅々まで届くことが出来ません。ぎゅーぎゅーに詰まって渋滞中です。
このストレス状態は、全身の気血の巡りを悪くします。妊娠は、頭からの指令が卵巣に届き、ホルモンによって、子宮の変化へとつながります。そして健やかで暢びやかな身体は、卵管采がすうっと動いて卵をキャッチし、精子と卵子を出会わせてくれます。この一連のシステムがスムーズに動くことが妊娠においてはとても大切です。
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システムの不調
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不妊
ストレス状態は、妊娠にいたる一連のシステムの流れを滞らせ、不妊状態をつくるのです。
提言
身体のストレス状態を取り除く→このまま西洋医学的治療を続けても同じ
身体の強いストレス状態が続いていることが、妊娠を阻んでいると考えられます。この状態のままではどんなによい胚盤胞を戻しても妊娠出来ないという状態はかわりません。同じことの繰り返しとなる西洋医学的な治療を繰り返しても同じ結果となってしまう可能性が高い状態です。
流産後に体調が落ちた状態から戻す
流産をすることで、体調が一段落ちています。流産前の状態まで戻すことがまず大事です。
体重upとBMI値up(18.7→20目標)
体重は多すぎても、低すぎてもダメです。BMIで19は最低でも欲しいところです。体重を増やすと言うことは難しいことですが、気をつけてみて下さいね。
また、自己イメージとして、今の状態でも『太っている』とお考えのようですが、少し認識を改めてみることも必要です。
掲載:ココログ「『不妊!大作戦』—攻めと底上げの二重作戦—」