カテゴリー : 講演記録

2015年 山下湘南夢クリニック講演『女子胞力を磨く、東洋医学鍼灸で出来ること。』

1 女子胞力を磨く、東洋医学鍼灸で出来ること。

ビッグママ治療室という鍼灸院の院長米山です。

当院は、神奈川県のはじっこのほう小田原にあります。もう20年ぐらいになりますでしょうか。

不妊治療や婦人科疾患、精神的な問題や、お身体の問題など、さまざまな課題に対応しながら日々を営んでおります。

とりわけ不妊治療とは、長いおつきあいになっております。

ずーっと昔は、大学病院が高度生殖医療の主役をになっていました。そして新宿の加藤レディースクリニックも大きな頼もしいクリニックの一つでした。

その加藤レディースクリニックがいまのビルではなく、普通の一軒家(と言う言い方も変ですが)にあり、胚移植後には仰向けかうつぶせの選択がなされ、20分程度の休憩をしていたという時代です。この休憩の仰向けうつぶせがなくなり、時間が短くなっていったのはすべてデータからの有意差がないからなのでしょうねえ。生殖医療は、いろんな工夫を重ね、時代はどんどん変化していくなかを寄り添って不妊治療のお手伝いをしてきました。

”女子胞力”というということば、耳慣れない言葉だと思います。東洋医学の世界つかう機能をまとめた概念を少しお話ししますね。ここには、五臓 六腑 奇恒の腑というまとまりがあります。

五臓は、肝 心 脾 肺 腎 六腑は 胆 小腸 胃 大腸 膀胱 三焦です。これにくわえて、奇恒の腑という概念があり、脳 髓 骨 脈 胆 女子胞となります。ここに女子胞がでてきます。

女子胞というのは、子宮を中心として、女性の生殖器、機能をあわせて考えます。月経、妊娠、出産の主力です。衝脈や任脉、そして肝、腎、脾と密接な関係があります。つまり、女子胞という独立した存在でありながら、五臓六腑や経絡と密接な関係をもつ臓腑なのです。女子胞力をアップさせると言うことは、全身の生命力を高めることと、女子胞そのもののパワーアップをするという両建てで女性の妊娠力を高めていこうという作戦です。

それでは、具体的な女子胞力アップの秘策!!をお話しする前に東洋医学では、どのように全身の生命を考えているのかということを簡単におはなししますね。

女子胞力をアップさせるには、まずその人そのものを理解していく必要があります。皆さん、体と心で出来ているお身体は、本当にそれぞれなんです。

だから ”いまの、あなたの状況”を知ることが、なによりの第一歩。そして今の状況に対して、”何が必要なのか” を知ることが、女子胞力アップへの道なのです。

それでは、始めましょう!