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二人目不妊の弁証論治のはじめに戻ります

論治  5/7


主訴は、足の冷えを中心とした身体の冷えと、二人目不妊ということです。

冷えの問題は、高校生ぐらいのときから続いています。

一人目のお子さんの妊娠出産は、どちらも自然によるものでしたから、この冷え の問題は、不妊の問題と大きくかかわっているわけではないとも思われます。 しかしながら、素体の問題を考えるときの中心ではあるでしょう。

冷えの問題は、夜間や冬に悪化したり、気温の低い日という外的要因により、悪 化するというのは、素体の弱さ、温煦する力の不足を感じさせます。







脾胃の問題を考えると、食後におなかがはったり、胸焼けがするという状態なの に、ビールというより陽気をいためやすいものを毎日おとりになっていますし、 間食も毎日なさっています。これは、便通が3日に1度でおなかが張って辛いこ とがあるということをあわせると、少し胃熱もでかかっているのではないかとも 思わせます。産後の母乳の出方、左右太白の虚の状態を見ても、脾気の弱さは明 瞭でしょう。脾虚胃実という可能性が考えられます。

そういった、脾気が割合弱く、全身の温煦機能が悪い状態ではありましたが、無 事第一子を妊娠、出産なさっています。しかしながら、その後、出産により正気 を損傷することによって、脾気の弱りを感じさせる素体の上に、翌日に疲れが残 る、産後の子宮回復の遅さ、身体が戻った感じがするのに3年もかかるなど、腎 気の弱りも明瞭にでるようになっています。出産により、少し素体を腎気を中心に傷めてしまったのではないかと考えられま す。

もともとの脾気の弱さ、出産にいためた腎気のことにより、出産後の身体は気虚 を生じたため、血を推動する力が弱まり、産後2年たって、子宮内膜症を思わせ るような症状を呈していきます。これは気虚によって生じたお血の可能性をあら わしているのではないかと考えられます。







生理の塊がおおくなったり、舌下静脈の怒脹なども、お血の存在をおもわせるも のです。西洋医学的にも、子宮内膜症という診断名がつき、処置がされる段階で はありますが、そのほかのお血の所見は東洋医学的にはあまり明瞭ではありませ ん。

お血というよりも、まだ、気虚血€狢といった、お血の問題としては軽い 段階であるのではないかと考えられます。

右の胸脇部がつまっていること、右の神門の実、両胆経 のつっぱりなど、少し肝気の欝結や気逆を感じさせる身体になっています。この ことも、産後生じた腎虚、もともとの素体の脾虚より生じた気虚により肝気の実 を呈している可能性が考えられます。また、この肝気の実は、素体が虚している にもかかわらず、子育てなどの生活に追われて頑張って日々生活している患者さ んの今の姿を表しているとも考えられます。







現時点のことをみると、産後の身体の弱りにより、腎気の衰えが明瞭になったこ と、もともとの素体の脾気の弱さより生じた、体の冷え、疲れやすさ、などがあ わさることにより、気虚を生じ、お血を生じつつあるために、不妊と不妊につな がっているのではないかと思います。

長期的に考えると、脾腎の陽虚の状態は、お血や肝気鬱結をうみはじめているの で、より深い病態への入り口であるともいえるかもしれません。素体の状態を、 せめて出産前の状態あたりにまで戻していくことは、妊娠ということをのぞいて も、この方の人生にとって必要なことであると思います。







弁証:脾腎陽虚、気虚血€狢

治則:益気補腎。




☆二人目不妊ー妊娠、出産へ☆





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