胃泄は、胃が虚して消化吸収せずに、便が黄色くなり食物がそのままの形です。
脾泄は、脾が虚して五臓に水穀の精微を散布することができないので、お腹がはっ
て嘔逆します。
大腸泄は、大腸に寒邪があることにより、食後に腸が痛みます。
小腸泄は、小腸が痛み、膿血をまじえて下し、小便が頻回です。
大(疒+暇-日)泄は、下痢しそうなのに渋ってすっきり通じず、陰茎の中が痛い。
このように五種類に分け、泄瀉の治療をします。
鍼は関元、復溜、長強、腹哀、天枢。
灸は三里、気舎、中脘、大腸、小腸兪、脾兪、腎兪、おのおの選んでもちいな
さい。
【訳者私見】
五泄にわけてといっているのに、鍼灸の経穴のだし方のなんたる大雑把なことよ。
これが漢方薬だったら、きちんと五泄にわけた処方を提示するのでしょうねえ(^。
^;;。
くだりはらと言ったときに、五種類あるんだぞということを押さえ、あとは患者さ
んをみなさいということなんでしょうか?。ただ、治療方法としてはそれほど明確
な違いはないということなのでしょうねえ。反応のきついところを使ってということ
なのかなと私は思います。
これだけでは、ちょっとそっけないので、もう少し続き(^。^;;。
鍼は関元、復溜、長強、腹哀、天枢。
灸は三里、気舎、中脘、大腸、小腸兪、脾兪、腎兪、
なぜか、腹部の鍼が多いですね。
灸は背部でいれて、お腹は鍼が多いです。腹部の方は邪が払いやすい鍼で
ということなのでしょうか?。天枢、腹哀などはそういった瀉法が使い
やすい部分かもしれないと私は思います。
穴性学ハンドブックに、天枢は大腸の募穴である、中脘は胃の募穴でまた腑
会でもある、太白は脾経の原穴である、長強は督脉の絡穴である。この4穴はよく
臭穢を逐い、腸に滞っている汚穢を通じ六腑を開通させるとあります。「腑は通を
もって補となす」とも言いますし、六腑を通じさせる発想ということで、選んでい
る配穴なのかもしれませんね。