【訳者私見】
風、寒、湿、熱が臓腑に入りと、外邪の侵襲といっているわりには、直接的にそれ
らを排除するのではなく、裏をたてる発想ですね。
腎兪、気海、関元と徹底的に補気し、補腎して裏をたてています。三陰交、絶骨と
カンヌキで用いているのは、血に対する経験方でしょうか?三陰交は養血も期待で
きます。陽関ー絶骨で冷えに対処しているとも考えられますね。
血を失うというときに、まず補気してそれ以上の出血を止める、そして養血すると
いう二段階の発想ができると思います。前者に気海、関元、腎兪を中心とする補気
で、養血ということから、腎兪、関元、三陰交などがあげられてくると思います。
ただし、この場面では、長期的な養血という観点は入っていませんよね。精血を益
すという発想だと思います。長期的な養血となれば、脾胃も当然かかわってくると
思います。