前半で、両脇痛はとしているところが、正豊さんが実際に観察し、思っていると
ころではないかなって想像しています。
つまり、左右で脇痛の種類をわけるのではなく、肝火が盛んになることによって
気が実したものが脇痛の原因であるという点です。
左の脇、右の脇というのは、どうもなんかこなれていない感じがするんですよ
ね。また、実際に、肝積は左にあり、肺積は右にありますというのは、いったいど
ういう感じをさしているのでしょうかねえ。古典の指し示すところではあるのです
けどねえ。
徹底的に胆経を狙っていくのですねえ。日月、京門、風市、丘墟、中涜、そして
胆経の章門、期門。
また、普通は、裏を建てる経穴が選ばれる灸でも、肝兪、絶骨、風市と、肝経の
気をたてていっていますね。また、下肢の2点が選ばれているのは、気をひきおろ
すという作用を期待しているからではないかと思います。気が実したときという認
識で、いち早く、気実を落とし、肝胆を疏通させることに重点をおいているという
ことなのでしょうねえ。