【訳者私見】
灸で、巨骨、膏肓、曲池、肝兪、脾兪、三里とあるのは、肝脾の気をたて、裏の
充実をはかるという発想ではないかと思います。
眼目の疾患は、虚が中心(腎虚、心虚、腎水が虚したもの)と実が中心(肝経の風
熱)とわけて把えています。前者の場合は、当然裏を建てることが中心になり、後
者の場合だと、邪熱を直接的に去るということが発想の中心になりますね。
そういった意味で、血熱により、目が赤いものには絲竹空や百会、上星、眥が痛
み、泣ですっきりしないものは、風池、合谷というあたりは、邪実を直接的に導き
去るという発想が中心のようですね。
虚が中心のものは、裏をたてたり、神庭、上星、前頂などの鍼も、気を頭部に導
くという発想ですね。
同じ経穴が提示してあっても、症状によって、その場に気を集めていたり、逆
に、散じるために使っている場合もあと私は思います。きっとそんなときは、治療
順序なども違うのではないでしょうかねえ。ああ、臨床を見学させていただきたい
なーーーーーーーーーー!!!!。