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知一庵さんの【写真館】より

妊婦 はらみおんな
  1. 子供のいないものには、三丘、中極。または腎兪、命門

  2. 妊婦が急に転倒したならば、胎児は動こうとして落ち着かなくなったり、衝きあがって心をせめ、腹が痛みます。巨闕、三陰交に鍼をしなさい。


    【訳者私見】

    妊婦が急に転んだときには、巨闕、三陰交とあります。心の募穴である巨闕と、三陰交を組み合わせることにより、胎児を安定させるという狙いでしょうか。このあたりは、経験則でもあるのでしょうねえ。


  3. 早産、堕胎をしてのち、手足が水のように厥冷するものには、肩井に一針しなさい。針が深くて悶え苦しんだら、急いで三里に刺しなさい。


    【訳者私見】

    早産堕胎ののちに、手足が水のように冷えるものに、肩井に鍼というのは、気滞を払おうとしているわけで、非常に興味深いものがあります。こういった、早産や堕胎後の冷えに対して、温補ではなく、中心が気欝だと把えるところが、面白いですね。ただし、現代人では疑問ですねえ。温補しておいてからという選択肢にはなるかもしれませんが。


  4. 胎児の落ちやすいものには、神闕に灸をしなさい。落ちにくくなります。


    【訳者私見】

    臍の灸は、私も妊婦さんに広く使っています。赤ちゃんが気持ちよく動くことがよくあります(^^)。


  5. 難産、横産、死胎、には、合谷を補って、三陰交、太衝を何度も瀉しなさい。


    【訳者私見】

    合谷の補、三陰交の瀉。復び瀉すべしとあるのは、三陰交、太衝をなんども瀉すと解釈していいのでしょう。合谷を補うことで、気血における気を増加させること、そして三陰交を瀉すことによって、気血における、血を瀉すこと。これによって、相対的に気が多くなり、血が少なくなるため、胎が動きやすくなるのではと考えられますね。


  6. 横産にて、子供の手が出てしまったら、産婦の右の足の小指の先の上に、灸を小麦ほどにして三壮か、五壮しなさい。


    【訳者私見】

    小麦ほどの灸というのは、かなり大きいですねえ。通常の2倍ぐらいでしょうか。それほどの刺激をいれよということですね。


  7. 胎児の手足が出てしまったら、針にて手足の心に一分刺して塩をぬり、徐々に送り入れれば、子供がひっくりかえり順調にお産できます。


    【訳者私見】

    経験則でしょうか。


  8. 難産には至陰三壮、または太衝に三壮。


    【訳者私見】

    経験則でしょうか。


  9. 子供が心を衝き上がり、悶え苦しむものには、巨闕、三陰交を瀉し、合谷を補いなさい。


    【訳者私見】

    胎児が心下部に突き上げといったあたりから、もう妊娠も後期なんでしょうけど、巨闕、三陰交を瀉して、合谷を補ったら、場合によっては、胎が落ちますねえ。一歩間違えると、早産かもかも。とくに現代人の場合だったら、要注意。


  10. 子供が心に衝き上がり、痛みが休まらないものには、気衝に七壮。


    【訳者私見】

    子供が心をつくというときは、胃経の気衝をつかって、下向き(といっても、もっと末端を使うと、引きおろされてしまうから、このあたりなのかな?)に注意をむけさせ、胃の気を補って、赤ちゃんのいごこちをよくしてあげようということなのではないかななどとも、考えられますね。


  11. 胞衣【訳注:後産】が下らないものには、中極、崑崙、三陰交に針をしなさい。







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