症例を、きちんとした文章に仕上げてみました
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その後の経過  6/6


初診から8診まで

初診

肺兪に施灸、百会、右足三里、右列欠、右太衝などに施術

2-5診

初診後、体重が1.2キロ減った(水がさばけた?)

施術同じ

身体のフレームが外れた感じがする>患者さん談

大椎周りの冷えの反応がきえた

5-8診

右三焦兪ー右脾兪

百会ー右合谷ー左太衝足三里

身体の熱のにおいが減った感じがする

皮膚が全体に柔らかくなってきた。

便通がよくついている。

背部のきつい左右差がなくなってきている。

大椎周りの冷えの反応がきえてきた

その後週に1度の間隔で鍼灸治療継続







考察(初診から1年弱の治療経過として)

初診から8診までの治療は、気欝をおこすことの大きな要因ともなっていた、風 寒の邪の陥入を取り去ることにより大きな変化をおこすことができました。この 時点で、からだ全体が楽になってきたと御本人が感じることができました。

その後も、疏肝理気をおこない、肝欝を晴らすことで、この患者さんをおさえつけて いたものがなくなり、問題が明瞭になってきました。

脾気の問題が皮膚の状態などとリンクしてかなりでており、脾虚の問題を強く感 じさせましたが、肝欝をとってみると、やはりこれは脾気そのものが弱いという 問題ではなく、肝欝により脾気が押さえられていたこと、そして飲食不節(食の 不摂生、間食など)により脾気が弱っていたためと判明。つまり、脾気の問題は、 肝欝を晴らすことと、ご自身の養生とで充分対応可能な問題であるとわかりまし た。

脾気の問題が整理できると、この方の中心の問題がしっかりみえてきました。 つまり、三焦兪を中心に出ている虚が示すように、腎気の虚損が中心であり、これが直接的に 生殖関係の問題ともリンクしているのではないかと考えられます。また、肝欝、 飲食不節により脾胃の状態が悪くなることは、衝任脉の弱りともなり、これも腎 気の養いをし難くする要因ともなります。

つまり、肝欝が一定のコントロール下に納 められたので、衝任脈を含み腎気を養うというのが、第二段の治療方針となります。







妊娠に致る 治療経過

治療を続けることにより、肝欝が早めにとりさらわれるため、脾気の問題が深くならずに対処でき、 全体として湿熱が下りからだがすっきりと変化。皮膚はより全体に柔らかく暢び やかな感じ。治療の中心を腎気を養うこととし、ご本人の生活上の注意としても、 睡眠をしっかりとることを心がけてもらう。

生理周期は整わないままであるが、鍼灸治療開始から1年ほどで自然妊娠成立(^^)。







考察

妊娠を目指す方の治療としては、生理が周期的におこってくることを中心に考えていくケースがよくあります(実際、それで妊娠にいたることもよくあります)。

しかしながら、妊娠には、一個の排卵、一個の受精、一個の着床があればいいわけで、その可能性をより高めるために周期的な生理を考えて いきます。

ただ、周期的な生理がなくても、十分に充実した卵があり、気持ちよく卵管采が捕まえてくれ、タイミングよく出会えれば妊娠にいたることは充分できるのです。

本症例の患者さんは、素体の問題を玉ねぎをむくように一つづつ解決していきました。

肝欝の問題、脾気の問題、鬱熱の問題、衝任脈腎気の問題など、少しづつ解決することで、いままで到らなかった妊娠へと繋がることができたのだと思います。 腎気の器を、月経が周期的におこってくるところまでの回復までにはもっていけ ませんでしたが、妊娠に致る充分な回復にはなったと思われます。また、生理周 期はある程度は個性の範囲なので、この方にとってはこのレベルで充分なのかも しれません

こうのとりが来てくれるに充分な準備ができたことで、スムーズな自然妊娠へとつながりました。おめでとうございます(*^0^*)。




.....月経不順の弁証論治のはじめに戻ります........





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