症例を、きちんとした文章に仕上げてみました
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その後の経過

論治  5/6


本症例の患者さんは、ご主人の心配でこちらに来院されました。 当初、ご本人としてはつわりの時期も終わり『もう、大丈夫!』と のことでした。

お体を拝見すると、大丈夫というご本人のお言葉は、その性格や、生き方の方向から出ている言葉だと わかりました。お体が本当に大丈夫という状態ではありませんでした。

元来、素体の丈夫な方です、脾胃の状態もよく、腎気もすこやかで、一晩寝れば快調!疲れがふっとぶという のは、その充実した素体からもたらされる恵みでしょう。その充実した脾腎の土台の上に、やる気があり、前向きな 気持である肝気がピンと張った状態であったことは、ご本人の健康への自信となっているかと思います。







出産は女性にとって、自然のリズムの中でおこり、状態さえよければ、それをきっかけに体調がよくなる こともありますが、大きな虚損のきっかけとなり、体調を崩す始まりにもなります。

本症例の患者さんは、第一子出産後、生理痛が軽くなるなど、お血の状態が解決されるということは ありましたが、貧血がすすむということ、また、妊娠出産が続き、第二子出産後は、腎虚が深くなって いる可能性を思わせます。

充実した脾腎の土台が弱くなったため、その土台をよりどころとしている肝気は無理をして張るように なってきています。陽明腑実をおもわせる、風邪の引き方、便通の状態などがそれです。これは無理をして 頑張るというご本人の肝気のあり方を思わせますが、根本の問題は腎気の虚損による、土台が ゆらいだことによるものではないかと思います。

貧血の問題が解決されないまま今回の第三子の妊娠で、ご本人の 自覚以上に、脾胃の状態をあらわす経穴、腎気をあらわす経穴や脉状がよくないのは、出産による虚損が 進み、問題がより深くなっていることをあらわしています。

とくに、妊娠中でありながら、お腹が少し硬かったり、冷たかったり、張ったり。また尺位の脉が押し切れ気味なのは、 かなり脾腎の状態が弱っていることをしめしています。そしてお腹の赤ちゃんにとってもあまりよくない環 境であるのは明白です。

大椎囲りの冷え、太淵の実など、風邪の停滞があるようです。妊娠中ですが、まずこれを取り去り、腎気 を温陽し、脾気を済け、無事元気な赤ちゃんを出産できるよう、がんばっていきましょう。







弁証:寒邪停滞、脾腎陽虚

論治:温陽散寒、益気補腎。




.....早産気味の弁証論治のはじめに戻ります........





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