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論治




相互の強弱 5/6


〔腫脹の病理〕

生理のころや排卵期の腫脹、むくみ

肝欝による気機不利ー針によって、即効性をもってぬけているので、肝気 がかかわっている可能性が高い。

むくみが取れていく過程(生理中から排卵期まで)に、水様の下痢ー便が 出きらない感じがある

下痢による水の排泄、腎気が虚損されているため、下痢となる? 出切らない感じー脾虚の可能性







〔肝と脾の関係の問題〕

水様の下痢が続くときに、便が出切らない感じがあるのは脾虚の可能性。 しかしながら、脾虚が中心ならば、高温期も下痢が続いてもよいが、 肝気がたかまってくると、下痢はなくなり、むくみになる。

このことは、肝気の横逆によって、脾気がさらに低下し、 腎気の低下にも及んだ結果、水分の排泄が悪くなってむくみとな っている可能性が考えられる。

排卵期、生理のときにむくむというのは、肝気の高ぶりにより、脾腎の 気が抑圧されたためむくみが出た。しかしながら、肝欝が払われると 水様の下痢が起こるとともに、むくみが取れることより、肝気の横逆 が、存在しなければ、回復できるという状態にあると考えられる。

生理中から排卵期ごろまで、水様の下痢が続く 排卵期から生理まで、むくみがでる。

水様の下痢があるときは、むくまないのである。つまり、肝気がおちつ いている時期にはむくみがでずに、水が排せつされている。しかし、下痢様で出切らな い感じがある。

つまり、肝欝ではなく脾腎の気がのびのびとしている状態でもこの患者 は、こういった状態であるということで、やはり脾虚も否定できません。 むくみは、肝欝によって発生していることを考えると、肝気の横逆が 中心と考えることが出来ますが、肝欝のひどくない時期には下痢が 見られるということを考えると、肝気の横逆がなくても、脾腎の 状態は十全ではないということが、わかると思います。







〔肝と腎との強弱の問題〕

むくみがでることじたい、腎気の弱りの可能性が高い。

生理の時期のほかに、疲労して顔がむくむということがあるので、腎気の虚損の可能性が高い。

排卵期、生理のときにむくむというのは、肝気の高ぶりにより、脾腎の気が 抑圧されている可能性が高い。また生理のときという、身体にとっては 自然のリズムの範囲である肝気の高ぶりでさえ、この患者さんは脾腎の気が 低下してしまうという、その程度の力、支えしか、この方の素体が もっていないのではないか、という可能性が考えられる。

腎気の虚損と肝気のかねあい

寝つきが悪く、
眠りが浅く、
寝起きが悪く、

翌日に疲れがいつも残っている。

このことより、疲れがたまっている>腎虚、

寝つきが悪い>肝の血虚と考えられるのではないか。

(背部(月兪)穴の肝兪の状態が相応している)







〔脾の問題〕

脾虚ー食欲がわかないー目の前にあって、食べるとおいしい。 食後の腹脹、腹満がある。 膵炎をおこしたことがある。

食欲がわかなくても、目の前にあって食べるとおいしいというのは、脾気はまっ たくダメというのではないが、虚損を示す部分も大きい。







〔肝気がたっているとき〕

精神的なストレスで、一週間ほどまったく眠れないという不眠状態に。

本症例の場合、肝気が暴走しやすく、他の蔵府の生理的な活動を阻害している という印象が、非常に強いです。

イライラすることがあると、肝気がぎゅっとたち、眠れなくなってしまう。

また、実際に食べればおいしいのだが、食欲がわかないということも 肝気反胃の傾向を感じる。

この患者さんは、肝気を立てる時期(高温期)や、精神的に肝気がたったとき など、まず、他の蔵府の生命力を踏み台にすることによって、肝気を立てる ために体中の力を総動員すると いったタイプではないかと考えられる。

このこと自体によって、

肝気が腎気をはみ、腎虚へ
肝気が脾気を押さえ、脾虚へ
肝気が熱をもつことで、腹部の炎症性疾患へ。

そして、いままでの身体を痛めた経過によって、より腎気、脾気の虚損がす すみ、肝気を支える根を失いつつあるのではないと考えられます。




☆論治☆


.....不定愁訴の弁証論治のはじめに戻ります........






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