卵の質の2つの側面  不妊とよばれるには1−3年の期間があるということ。

☆不妊と呼ばれるには、一定の期間がある。

 

不妊というと、数回タイミングを試して妊娠しなかったらという感じでとらえていませんか?

もともと、不妊とよばれるには、『特に病気のない健康な男女が妊娠を希望し、一定の期間を経て妊娠しなかった場合』という前提があります。

この一定の期間には、諸説あり、1〜3年の幅があります。

なぜこんなに長い期間が設定されているのかということは、逆を返せば、1回のタイミングや人工授精、体外受精などで妊娠しなくてもなんら不思議はないということなのですよね。

この期間は、昔はあたりまえに2年程度は考えられていました。
しかしながら、治療の発達や、妊娠を考える年齢があがっていることなどから、1年程度、年齢要因が厳しい場合は6ヶ月程度ともいわれています。

妊娠にはあたりまえに『一定の期間』が必要とされ、その一定の期間というのは、タイミングの問題や、結局はおおきな意味での卵の淘汰につながるのかなと感じています。つまり妊娠ー出産につながる卵ちゃんができあがり、タイミングよく妊娠し、出産できていくというのは、さまざまな要因があり、その組み合わせで妊娠という事象にたどりつくには期間(挑戦の回数)が必要だというい事なのかなと思うのです。

そのなかで重要なのが、卵の質となってきますね。

☆卵の質が問題となるときに出来ることー卵の質の2つの側面

 

卵の質といっているときに2つの側面があります。
1つは、遺伝子異常の含まれかた。
もうひとつは、卵の粗密の問題。

☆遺伝子異常の含まれ方でいう卵の質

年齢要因の話とも重なりますが、年齢要因的に落ちていく『卵の質』。つまり遺伝子異常の問題を中心とする、卵の質の問題があります。

35才であれば生理3日目に出てくる卵胞が7つ程度あり、その中の一つが選ばれて排卵するわけです。これが年齢が高くなれば、生理3日目に出てくる卵胞が2つか3つ、ときには1つだけということになり、そもそも選ばれる数が減り、ここに卵の質が低下という言葉も含まれます。これは確率論で遺伝子異常のない卵の出てくる確率は減ってくるのは仕方のないことだとはいえます。

昨今、PGTをなさる方が増え(保険適応の関係でいまは減っていますが)、
PGTについて→加藤レディースクリニック

 

☆卵の粗密の『卵の質』問題

リンゴを手にしてみたときに、
・皮がうすっぺらいな
・なんか充実感がないな
・スカスカしている感じがするな

などと思ったことはありませんか? これが卵の粗密に起因する『卵の質』です。

この『卵の質』をあげることは可能です。
そして、案外、この卵の質で引っかかっている方が多いんです。
卵の質問題は、この粗密と遺伝子異常がごっちゃに語られるので、
話しが難しくなっちゃいます。
でも、厳然としてこの2つは別なのです。

卵の質を向上させるには!

当院では、東洋医学的な見たて、体表観察に基づき、お身体作りの提案をさせていただき、
食事睡眠の改善(食事生活記録の提出をお願いしています)、養生鍼灸を取り入れていただくことで、30代の時の卵よりも40代の時の卵の方が培養士さんに『よいグレードの卵です』と言われることが増えたという方は大勢いらっしゃります。

ただし、この努力は何か1度すればよいというものではありません。日々の積み重ねとなります。またこの『卵の質改善』への努力によって、『体調がよくなった』『体力があがった』『血流がよくなり、風邪を引かなくなった』というお声は沢山頂きます。

卵の質をあげる=生命力そのものをupさせる

これにほかならないのです。
そしてあとは、受け入れ側の準備をしつつ、いろいろなプロセスの組み合わせによるタイミングがあうことを願うと言うことなのかなと思います。

卵の質について→ビッグママ治療室