鍼灸・東洋医学と健康」カテゴリーアーカイブ

臍の温灸

臍の温灸

 

お臍ってなもんは、なかなか奥が深いですね。
いま、新生児の臍をみてますが、謎。

ここから、生命を全面的につないでいたのに、いまは口からと鼻から。
当たり前だけど、面白い切り替わりです。
 

母胎と切り離された個である人にはお臍は
マークみたいなもんですが、時に非常に面白い治療効果がでます。

お臍は、風船のくくり。

私のイメージは風船の括りのところ。
あの括りがしっかりとしてないと、スースーと中の空気(生命力)が

抜けちゃうんで、しっかりとさせます。

 

まあ、そんなこんなで、臍って万病にきくんじゃね?って思うぐらいですが、

使われるようで、案外使われないのも臍ですね。

 

いま、あれこれと道具の片付けをし、断捨離しているのですが、

そのなかで、この道具を発見。

うーーーん、ずっと使ってないんだから捨てようか??とも
思ってみたのですが、とりあえず使って試そうと思って

ある気虚肝鬱のバリバリな患者さんに使いました。

 

うつ伏せスタートにして、軽く理気っぽい鍼にあわせてお臍にこの棒灸。お時間があるということだったので、20分ぐらいおきました。

 

すると、以下の感想。
夕方に届きました。

 

す、すごいね。捨てられなくなりました。

断捨離はすすみません。

 

患者さんからの感想;
『本日お臍灸の後、腸がむにゅむにゅ動きだして、ガスがだいぶでました。朝からのいやーな感じの頭痛も、ガスがでると引いていく感じで、いまは快適です。
(この頭痛は、治療直後にもお臍の温灸で治まった感じと仰っていました)
腸がダイレクトに動くお灸は初めてだったので、お知らせします。
ここ数週間、ゲップが笑っちゃうほど止まらずでしたが、臍灸のおかげか本日0回。ちょっと驚き。先生、凄いです。

臍灸で気滞が腸からガスになって出ていったのはありがたいですが、1つだけ困ったのは、それが漢方の診療所にいる時でしたので、色々と場所探しが大変でした😂

 

臍灸の腸むにゅむにゅは、生き物が動いている感じで凄かったです。下剤のような痛みは無く、冬眠から目覚めた蛇が動いたとでもいうか。』

 

それにしても、この患者さん、言語化力がすごいです。
こういう人が、私の臨床を後押ししてくれてて嬉しいです。

ものもらい、口内炎などなどに使えるツボ

指を顔と見立てて、ツボを配置

親指を顔に見立てる感じで、目や口などの『熱』症状。
口内炎やものもらいなど、東洋医学の世界ではちょっとした熱とりに
使える経穴です。

これが面白いように効きます。

まあソノバシノギなんですが、

そのばしのぎが大事なこともありますね。

 

 

 

この顔の絵のように当てはめます。

ものもらいにも、この目の位置をあてはめて、チョンチョンってのが効きます。

この図の目の位置が、大骨空という経穴になります。

■ 大骨空(だいこつくう)

場所
母指(親指)の背側正中線上、母指節間関節横紋の中央 に取る。

効果・適応

  • 目の疾患(特に目のかすみ、内障、ものもらいなど)
  • 眼精疲労
  • 鼻血などの顔面部のトラブルにも応用されることがある

親指を顔に見立てた場合、大骨空は「目」に対応します。

対になる経穴で小骨空(手の小指側、遠位指節間関節横紋の中央 )というのもあり、とくに目に使うことが多いようですね。

使い方ですが、指で押すのもよいのですが、鉛筆の黒い芯でチョンチョンとつつくのもよく効きますよ(^^)。炭と粘土でできているので、冷ます効果があるようですね。

 

ものもらいの特効穴:澤田流二間

 

ものもらいには、澤田流二間というツボも有名で、ここはお灸をします。
ここもまたすごく効きます。

ここはお灸です。私はこれにウソ穴を組み合わせちゃいます。

二間 三間(LI3) ものもらい

 

 

 

 

 

 

ものもらいならば、こっちにお灸かな(^^)。
いろいろな、そのばしのぎに効くツボがあって、東洋医学の世界は面白いです。

お爺ちゃんの肩の痛み

お爺ちゃんの肩の痛み

『すごく痛くてどうしようもないんだよ〜』という電話。

日曜日の夕方4時半。

孫も含めて家族7人分の夕飯の支度をしようと、

イワシの半開きを洗い、蒲焼きを作ろうとしていたところへの
親戚のお爺ちゃん87才からの電話。

うんうんと話しを聞き、もう、これは行くしかないなと判断。

車で10分ほどの親戚の家にテーピングをもって参上。

話しを聞くと、ずっといたい肩。

ときどき整形外科受診、でも治らない(まあそういうもんだ(^^ゞ)

この2,3日急激に痛くて、しょうがないと。

★病院には行ってね

とりあえず急性の痛みであることなどを考え、

病院にはいってねーというひと言は添えました。

★肩の痛みの鉄板、テーピング

その上で、肩の動作時痛には鉄板のテーピングをしました。

これで動作時痛がかなり軽減

あれこれ、ぐりぐりと肩を動かし、

『あーー痛くないよ〜』

最後に、テープの抜け殻に番号を振り、貼ったテープに番号と方向を書いて、

次にこんな感じではってねと指導。

さくっと15分間の治療、指導でした。

5時に戻ってきてから、

イワシの蒲焼き再開。

小麦粉をつけて揚げ焼きにして、甘辛のタレ。

うまーーーい!

それに、みそ汁、野菜炒め、サラダ、ハチミツチャーシューの残り。

朝どれファーミーで買ったトマトキムチなどなどを食卓へ。

最後に、今月で3才になった孫2号のハッピーバースデー。

ケーキにロウソクつけた途端に、4才の孫1号がふうーーーー!

もう一回ロウソクをつけてやって、2号にはいどうぞというと、

ぶぶぶうう〜と、ビブラート。

ぎえーーーーフーフーだよと教えても無駄な

闘争の中の誕生日でした。

ものもらいのお灸:澤田流二間(LI2)

せんねん灸さんから、こんな症状別ツボの図をいただきました。

おもしろーい(^^)。

中を読んでみると、手のツボがこちら。

自分自身のセルフケアをするなら、手のツボ足のつぼは使いやすいので

やってみると面白いですね。

ところで、ものもらいには有名なツボがあります。

それが「二間(LI2)」です。

ものもらいの二間(澤田流)はちょっと違う

ものもらいで有名な澤田流二間(LI2)は、正式な二間(LI2)よりも、関節1つ分指先に移動します。

図→

二間 三間(LI3) ものもらい

 

 

 

 

 

 

私は澤田流二間(LI2)の他に、私的ウソ穴(^^ゞも一緒に使ったりしています。

より効果的ですよ~。
ものもらいで困ったときは、とりあえずやってみるのもよいのかもしれませんねえ(^^)

つわりの鍼灸治療 (妊娠中の鍼灸治療)

いま、治療院では複数の妊婦さんが鍼灸治療をうけていらっしゃいます。

皆さん、妊娠前からの患者さんで、もう出産が目の前だという臨月の方もいらっしゃいますし、

20週前後で、一番妊婦らしく、かつ動き回れる時期の方。

妊娠初期の不安定な状態の方までさまざまです。2-3回、15週以降は週に1回程度の頻度で、
鍼灸にての妊婦さんのケアはおこなっています。

妊娠中のケア:つわりについて

 

当院では、妊婦さんの身体のケアとして、鍼灸治療を長年おこなってきました。
その経験からアドバイスできることを、少しお話ししますね。
今回は、特につわりについてです。

つわりはつらいですね。

妊婦さんは、身体の中心にある胎児をしっかりと保持するために、身体のベクトルの状態がいつもと少しかわります。

身体の下から上に向かうベクトルが強くなり、しっかりと赤ちゃんを支えようとするのです。

便秘もこの上向きベクトルが強くなったことでおこりやすくなりますし、上逆の症状として、つわりも辛い症状としておこります。

体の中の下から上に向かうベクトルが強くなり、しっかりと赤ちゃんを保持しようとする身体のありようであるとも言えるかなって思っています。

ですので、つわりが辛いからといって、つわりそのものの原因である上向きベクトルを弱めることは推奨しません。最優先課題は赤ちゃんをしっかりと守ることですからね。

食べつわりが起こる理由

「食べる下向きベクトル < つわりの上向きベクトル」

胃腸は上から食物が入り、下に向かって消化吸収がおこなわれます。

なにかを食べるとつわり が一旦治まるのは、食べ物が上から下へという下向きベクトルが出る
からです。

また、つわりの上向きベクトルが過剰な場合は、吐き気につながっていきますね。

 

時に過剰なつわり(上向きベクトル)が出現する理由

・上向きベクトルが強い阻滞
  (もともとの肝鬱タイプはきつくなりやすい)
・「身体が疲弊していること」
・「身体が弱っ ていること」

こんな条件がそろっていると、「きついつわり」となりやすいようです。
つわりは、身体の休めのサインと思って頂いて良いのではないかと思います。

そんな赤ちゃんを守ろうとするベクトルから生じるつわりです。
つわりは治そうとするよりも、つわりの主因である強い気逆がおこらない身体作りをしてあげましょう。

対策:

・「休む・寝る」 上向きベクトルは自然、闘わないこと

・気負いをひとまずおろす。つわりは世間にも認められやすい。気楽に

・「病院へ受診もあり」 点滴や入院など安静は効きます。

 

つわりは一時的、もうすぐ治まりますよ。

辛いつわりも、時期が来れば治まります。

ご自身の身体を信じて待ちましょう。
妊娠15週をすぎ、帯祝いが終わってもつわりが辛い場合は、しっかりと胃腸などのケアをしていくことも対策となります。

薬の飲めない妊婦さんの場合、鍼灸は力強いサポーターとなり得ます。
よかったらとりいれてみてくださいね。