鍼灸・東洋医学と健康」カテゴリーアーカイブ

坐骨神経が痛いよ〜! 手の甲つかってみましょう。

さて、座骨神経痛は悩ましいですね。

世の中には色々な治療法があります。

座骨神経痛というのは、坐骨神経に沿った痛みということで

下肢痛を伴う腰痛という事が多いですね。

案外効くのがストレッチ。あるいはテニスボールなどでぐりぐりの

マッサージ。梨状筋という坐骨神経の出口になっている部分を

いたわってあげる感じです。

他にパイオネックス(置き鍼)や湿布もよいでしょう。

とにかくなんでもやりたいですよね>痛いんだもん。

疲れと連動している場合は、下腹の温灸が効果的。

お臍の棒灸もお勧めです。

遠隔取穴として、手の経穴も置き鍼などでつかうと効果が持続することがあります

 

 

症例としてはこちらかな0022

 

規則正しい習慣、食事、リラックスで、気持ちの良い便通ある生活

便秘は悩みで持つ方も多いですねえ。

芸能人である松本明子さんの体験談を読み、非常に面白く思いました。

以前にも書きましたが、もう少しまとめた形にしますね。

まつもとさんは、有名な便秘外来にいかれます。そこでは、

「処方されたのは、消化剤と整腸剤に、ガスを出す薬の三つだけ。主治医からの指示も、起き抜けに水を一気飲みする、決まった時間にトイレに行く、便器に座って体をひねる――など、簡単なことばかりだった」

面白いですねえ。

便を出す薬なんて処方しないんです。

これは、

松本明子著「腸をキレイにしたらたった3週間で体の不調がみるみる改善されて40年来の便秘にサヨナラ出来ました!」アスコム出版

という本です。

この本から提示されているのは

・毎日トイレに5分座るという習慣化

・心と身体の緊張を緩めよう

→同じような毎日(習慣化)

→余裕ある時間の設定(あせらないようにする。

→呼吸法をおこないリラックス

・感謝して寝

・夜寝る前3時間までに食事を終わらせ、朝ご飯を毎日とる(習慣化、腸の蠕動運動を促す)

・食事に発酵食品などを取る

・ストレッチを行う。腹部を伸ばしたり、腸に圧力をかけたり

・朝一杯の水を飲む(スイッチオン、胃結腸反射)

この本はリラックス、緊張を緩めると言うことが強く提唱されていて、便通に対する考えがオモシロいです。

以前に東洋医学的な考察をしていますので、詳細はこちらを。

https://wp.me/p88CT4-LN

ポイントとなるのは、

油:オリーブオイル

発酵食品

食物繊維+乳酸菌

オリゴ糖

となっています。

発酵食品としてキムチ、漬物、チーズ、らっきょう、福新漬けなどなど

食物繊維には不溶性と水溶性の2種類があります。

不溶性食物繊維を多く含む食品

穀類、野菜、豆類、キノコ類、果実、海藻

水溶性食物繊維を多く含む食品

昆布、わかめ、こんにゃく、果物、里いも、大麦、オーツ麦など

どちらも大切ですので、しっかり取りたいですね。まあ、野菜食べて、キノコ食べて、海藻類食べてっていう感じでしょうかね。

これに、便秘といえばオリゴ糖なんて言うのもよくききますね。

オリゴ糖は、大豆などの豆類、たまねぎ、ごぼう、にんにく、アスパラガス、ブロッコリー、アボガド、バナナなどに多いようですね。また、オリゴ糖として砂糖の棚にも並んでいたりするので、ヨーグルトを食べるときに少しパラパラでもよいのかもしれませんね。

規則正しい生活と、リラックス(*^^*)

それに楽しい食事で便通と上手に付き合いましょうね。

 

 

 

0010:両卵管閉塞の診断からの自然妊娠②(西洋医学的、東洋医学的不妊治療解説)

両卵管閉塞の診断を受けていた方ですが、無事の自然妊娠に至った症例です。

詳しい症例はこちらです。

この中の、東洋医学的な分析について少しづつ解説していきたいと思います。
興味のある方はご覧下さいませ。

不妊治療解説0010

☆1

1)5年間妊娠していない現状の捉え方:

不妊治療の基本として、妊娠を希望してからの期間があります。

この方の場合は、26才で結婚を希望されてから5年間妊娠しないという十分な期間があります。

通常は、20代でしたら2年程度の期間で充分かとはおもいます。30代でしたら1年程度が

目安でしょう。逆に言えば、1年ぐらいは妊娠しなくても当たり前っていえば当たり前なのが

妊娠です。1,2度のタイミングで妊娠しないからと言って大騒ぎする必要もないわけです。

地元の婦人科で検査され卵管閉塞による不妊という診断。セカンドオピニオンでも同様の

結果ですので、両卵管閉塞による体外受精という診断は正しいと思われます。

2)なぜ両卵管閉塞、体外受精しかないという診断を乗り越えて自然妊娠をしたのか?

〜身体の緊張がもたらすこと

しかしながら、この方は結果的に自然妊娠をされています。

これは、卵管造影や検査によって緊張すると卵管が閉塞している状態になって

しまうケースがあるということではないかと私は経験から思っています。

実は、画像診断による卵管閉塞診断後の自然妊娠は長い不妊治療経験を踏まえると

案外あるといえます。つまり、緊張しやすい状況を持った人が、東洋医学的な

身体作りをし、不要な緊張感がなくなることで妊娠するということが

よくあるのです。

これは卵管閉塞という画像診断まで行かないケースでも多々あります。

3)東洋医学的解説

この身体の緊張が強く、卵管が閉塞しているように思える状態がこの方の弁証では、

弁証:気虚 腎虚肝鬱

論治:益気補腎 疏肝理気

腎気を補い全身の気虚を救う。肝気をめぐらせ鬱滞を張らす。

ということが現状をよく現れています。

全身の生命力が不足し(気虚)

その生命力不足が腎気が中心であったので、

気の昇降出入(全身の巡りをスムーズにさせる)の主導となる肝気が鬱滞し

伸びやかな身体でなくなっているということです。

このために、腎気という身体の底力、そして生殖の力を補い、疏肝理気というように、身体全体の気の巡りをよくしていく努力が必要となっていくわけです。

初診時に体表観察にしたがい、寒邪の入り込みを取り除く治療が入っています。風邪の内陥が生命に竿しているとまで考える弁証にはなっていませんが、もしかしたら、この寒邪の入り込みは、この方の腎気に負担をかけ肝鬱を強くしていた一因となっていた可能性も伺えます。

☆2

針灸治療解説

両卵管閉塞、体外受精しかないという状態からの自然妊娠。

弁証論治は

弁証:気虚 腎虚肝鬱

論治:益気補腎 疏肝理気

腎気を補い全身の気虚を救う。肝気をめぐらせ鬱滞を張らす。

ということです。

針灸治療について解説していきましょう。

..鍼灸治療

…初診

1)右合谷、右列缺(ミニ灸)右申脈(ミニ灸)、右陽陵泉、右臨泣(ミニ灸)、

左三陰交、大巨(10)

2)肝兪(ミニ灸)腎兪灸頭鍼、次髎ミニ灸、復溜(ミニ灸)

この方に第一に必要だったのが腎虚です。腎気が補われると、肝気がゆるみ緊張がほぐれることはよくあること。

1)で合谷、列厥、右の申脉とつかっていっています。これはこの方の緊張がもしかして冷えの入り込みとの関係もあるのではといったところも伺わせたことからの取穴です。ただし、右の陽陵泉、臨泣と詰まった感じがでていて、初診時は右半身での取穴になっています。取穴は基本的にざくっとした弁証論治が終わった後、改めて触って決めていきます(初診の切診をするだけでも身体がかわりますから、最終的になにを取穴するかは、いままさに取穴するときにきめます)

つまり、これはかなり気の偏在が強いということを感じさせます。

申脈(BL62):足の太陽膀胱経に所属する経穴。confluence points of eight vessels陽蹻脈の主穴でもあります。

合谷(LI4):手の陽明大腸経に属する経穴

Source pointでもあり、四総穴の一つでもあります。ここは反応の多いところですし、また全身を大きく理気するポイントともなります。今回は肺気を動かし風邪の可能性をとること、身体がリラックスし、気の昇降出入をもつことを狙っています。

2)背部兪穴は基本的にみたままの弱りをそのまま取穴していきます。結果的に腎兪(BL23)の冷えが大きかったので灸頭針をいれています。

自宅養生施灸

この方は、遠方であったこともあり、治療が2週に1度しかいれられませんでした。しかしながら、そのことを御自覚なさり、とても丁寧に自宅施灸を棒灸を中心にし、おこなっていらっしゃりました。

自宅施灸はミニ灸と棒灸でおこなっていただき、

棒灸では、大巨(ST27)、関元(CV4)、臍など、お腹を中心に。ミニ灸は列厥、復溜、三陰交、申脉、内関などなど、治療時につかった配穴をそのままご自宅での治療用にしていただきました。

妊娠してからも、妊娠10週まではホルモン値が悪く、いつ流産してもおかしくないという状況でしたが、鍼灸治療の頻度をあげ、ご本人も丁寧な棒灸をおこない、無事に初期を乗り切りました。途中もお腹の張りやすさなど問題が多くでがちでしたが、無事に正規産で3000㌘弱のお子さんを出産。身体の緊張を持ちやすい方は、もともと気が上向きのベクトルをとり安いタイプです。妊娠は胎をまもるために、上向きのベクトルを強くしますので体調不良(つわり、胃の不快感、つきあげ)が強くなりますが、上向きのベクトルを

その後、第二子も無事に自然妊娠し出産。

下焦を充実させることで、身体がリラックスし、気血がスムーズに運行できたことが、妊娠ー出産ー授乳ー次の妊娠にという連携をスムーズにさせてくれたと思います。

また、本症例では、ご本人の棒灸に対する丁寧な取り組みが、私自身に棒灸の力強さを教えてくれる結果となりました。妊娠初期にP(黄体ホルモン)などのホルモン値が悪く、流産の可能性が指摘されるケースでも、多くの症例で無事に妊娠初期を乗り切ることができています。

臍下丹田に気を集めることの重要性、そして気を集めることをしてく道具としての棒灸の力強さを感じます。

 

0010:両卵管閉塞の診断からの自然妊娠①(総論)

両卵管閉塞の診断を受けていた方ですが、無事の自然妊娠に至った症例です。ざっくりまとめてみますね。

詳しい症例はこちらです。

相談:結婚して5年たっても妊娠しないので、病院を受診しましたら、両卵管閉塞という診断でした。これから体外受精の予定です。今後の妊娠、出産に向けてカラダ作りをしたいと思っています。

状況:26歳で結婚するもずっと妊娠しない状況。半年ほど前に婦人科受診。
地元の御殿場での病院で卵管閉塞を指摘され、大学病院でセカンドオピニオンで受診。
両卵管閉塞と診断され、体外受精をする予定。

半年前に卵管造影検査を受けてから、右下腹部が冷たい感じが時々起こるようになってしまった。
病院では心配ないとは言われている。

BMI18.03 痩せ。夏は苦手で立ちくらみが多い。ふくらはぎがいつもだるい。寝つきが悪く寝起きも悪い。生理前の一週間ぐらいから下腹が痛く生理時は薬がないと辛い。

方針:全身の生命力不足が明瞭。またストレス状態が強く気血の巡りも悪いので、生命力を補いつつ、下腹を中心に疏通させ巡りをよくしていく。

ご本人へのアドバイス:

体外受精という明確な方針も決まり、妊娠に向けての身体作りをしたいとのご希望ですね。

体重も痩せ気味で、もともと全体に体力がなく、気虚という全身の生命力が不足している状態です。全身の力不足は気血のめぐりを悪くして、阻滞し痛みなどの原因となったり、妊娠を妨げる要因ともなります。

治療では臍下丹田を中心とした生命力をあげることを第一として、そのうえで、気血のめぐりをよくするように治療していきます。

ご自身の生活の中では、とくに胃腸の状態を健やかにし、食物からのパワーをしっかりと受け止められるように、間食などはやめていただき、規則正しい食生活を心がけてください。体重を増やすことも重要で、BMIが19を越えると自然妊娠する方も多いですよ。

また、足三里など毎日の自宅でのお灸もおすすめします。頑張ってみてください。

経過:初診から5ヶ月後、体調がよくなったところで思いがけずの自然妊娠!

自然妊娠後10週まではホルモン値も悪く、いつ流産してもおかしくないという状況。鍼灸治療の頻度をあげ乗り越える。無事に自然分娩にて元気なベビちゃんを出産。

結果:両卵管閉塞の診断を受けながらも、自然妊娠ー出産

あとがき:

体外受精の準備をということでしたが、カラダ作りを着実に進める中で、ラッキーなことに自然妊娠と成り、無事にご出産なさいました。

両卵管閉塞という診断の方は、ときにこのように自然妊娠される方がいらっしゃいます。卵管造影などのときに緊張したり、また普段もこのような緊張から妊娠が成立し難くなっているのではないかとも思われます。

気持ちに余裕ができ、体力がつき、腰骨盤内の血流がよくなり、無事の妊娠成立となったのではないかと思われます。

治療院では、お灸の印を毎回治療の度に身体をみながらつけていきます。この方はそのポイントを、丁寧に、丁寧に、棒灸で身体の中心を暖めるような気持ちで養い育てていかれました。こういったことが本当に『効く』のだなあと私も実感しました。

妊娠中も、少し不安定で硬くなることが多いお腹でしたが、この棒灸の威力で無事に乗り越えられました。

よかったですねえ。

 

採卵してもよい卵が採れない状態からの妊娠出産 AMHの謎⑤

採卵してもよい卵が採れない状態からの妊娠出産

とあるかたで、30代前半ながら、1,2個しか卵胞もみえず、いつも変性卵や空砲ばかり。
上手く採卵でき受精したときでも、グレードはギリギリのものしか育たず、戻しても妊娠することもなく、
胚盤胞にも一度も育ったことのない方がいらっしゃいました。

その方の通われていたのは横浜にあるとある有名老舗クリニック。
この時点で見極めなければならないのは、その方の問題か、通われているクリニックの培養室の実力か?という
点です。これは案外大きな問題ですが、なかなかわかりにくい問題です。

この方のケースは、老舗クリニック。そして私は他の患者さんがその時点で通われている方を
多く拝見していたので、実感としてこの時点で採卵ー培養で上手く行かなかったと言うことは、
採卵方法や培養のプロセスに問題があるのではなく、
ご本人の問題であると認識できました。

こういう、採卵できない、培養しても難しいと言うときには、連続採卵はしてはならないと
思っています。とくに35才以下でしたらなおさらです。

この方には、身体がより健やかになり、血流がよくなるよう、東洋医学的な診立てを行い、
週に2度の鍼灸治療と自宅でのお灸をおこないまそた。
フルタイムで働くこの方にとって週に2回鍼灸に通い、ご自宅でも毎日身体の手入れを行うことは大変だったと思います。
「大丈夫なの?忙しすぎない?」と伺うと「病院にあれこれ通うよりも時間もスムーズだし、体調もよくなっているのが実感できるので大丈夫です」との元気なお返事。

半年後にIVF-ET(体外受精ー胚移植)に挑戦されました。
すると2個誘発でき、無事に成熟卵が採卵でき、翌周期にグレード1の初期胚を移植して妊娠、出産。
もう一つの卵も胚盤胞まで育ち凍結保存されました。
「グレードのよい卵なんてはじめて!」とおっしゃっていたのが印象的です。彼女のAMHもし変性卵ばかりのころと、
今回の採卵時、違っているのかもしれませんし、同じかもしれません。ただ、身体の状態がよくなることで、採卵できる卵の状態が変わったことは確実です。

厳しい状態の方でも、骨盤内の血流をよくして、ご自身の卵巣の残る力をしっかり発揮できるように応援しています。

のちに、残ったもう一つの凍結胚で二人目のお子さんを無事に出産なさりました。
移植前に半年ほど身体の手入れをおこない、ベストな状態でのお迎えをしての結果です。
私は彼女の根性にさすが!と思いました。

困難事例である状況を切り抜けるには、やはり地道な努力が必要な場合があるという
ことも実感させた症例です。

一緒にチャンスをものにするために出来ることはなんなのか、
かんがえていきましょう。