鍼灸・東洋医学と健康」カテゴリーアーカイブ

東洋医学の体力貯金② 貴絡ワールド

東洋医学では、身体の中の状態を独特な生命観で見ています。
五臓六腑と言う概念が基本で、肝、心、脾、肺、腎、胆、小腸、胃、大腸、膀胱 三焦、(心包)という12の臓腑で考えていきます。

そして臓腑が身体のなかの機能であれば、と経絡というその機能を運ぶ道路という概念があります。運河のようなものでしょうかね。

肝という臓腑があり、手足末端も含めて考えてく運河に足の厥陰肝経という経脉があるというイメージです。

また、12経絡のあらわす正経いがいにも、奇経という身体のネットワークを考えます。正経という十二経絡は体表に流れる概念として
考えられ、もう一つの奇経は中心軸がありバネのように軸となり、コートのように体表を覆うものと考えられます。

この正経と奇経。これもまたまた専門家の間でも議論がわかれるところで、その細かい議論はその道の達人にお任せして(^^ゞ、
私としては、普段の生活に使う生命力が流れる臓腑を正経、そして内側で貯蔵庫のように体力貯金をするところを奇経と考え、
貴重なネットワークとして貴絡ワールドとして捉えています。

私は、臓腑経絡、また正経の治療に関しては、西洋医学やその他の医療、手当てがよく効くと思います。しかしながら、生命力の貯蔵である奇経八脉の充実は、一番大切でありながら、なかなか手が届かないところです。私の治療ではこの体力貯金を目指していきたいと思っています。

不妊カウンセラーとして。体外受精を始める前に是非ご相談を。

不妊カウンセラーとして。体外受精を始める前にご相談を。

来月、不妊カウンセリング学会で講師役をします。
今時の不妊治療。
お金がかかりますね。
時間がかかりますね。

鍼灸に対して、治療の成功を願ってと言う受診もおおくいらっしゃります。

それ以上に最近増えてきた受診目的は、不妊治療をどう進めたらいいのかというカウンセリングです。

そして皆さん仰るのが、「もっと早く相談すればよかった!」です。

なかなか決められないと思います。
お金がとてもかかりますからね。
そんなときに、
迷っているときに、
ぜひご相談下さい。

私は長年不妊治療の専門家として針灸治療を行う傍ら、
こういう学会にて講師役をしてお話しさせていただいたり、
有名不妊治療のクリニックである、山下湘南夢クリニックの患者さん説明会でもお話しさせていただいた経験があります。
鍼灸関係の講座でもお話ししたり。

そんな経験をもとに、貴方に必要なことを一緒に考えていければと思います。

鍼灸をするかどうかは、そのあと。
不妊カウンセリングだけでもOKですので、どうぞ。

自然妊娠を目指して 卵管を広げる手術(卵管鏡下卵管形成術(FT)):不妊カウンセラーとして

自然妊娠を目指して 卵管を広げる手術(卵管鏡下卵管形成術(FT)):不妊カウンセラーとして

妊娠を希望なさる方にとって、「なるべく自然に」というご希望は当然でしょう。
そのために、鍼灸へいらっしゃる方もおおくおられます。

私は、
 
「まず半年鍼灸を!」 とお勧めしています。

この半年で
1)自然妊娠できるための身体作り
2)妊娠へ向けての不妊カウンセリング、病院選び
3)食事生活指導からの健康増進

この3つのポイントを患者さんと一緒に考え進めています。

自然妊娠をめざす治療として、卵管を広げる手術や、卵管鏡下卵管形成術(FT)を
受ける方が多くいらっしゃります。

この手術は、鍼灸のアシストを受けて手術後半年から1年の間に妊娠なさる方が大勢いらっしゃります。ぜひぜひ、この手術を受けたら当院にて「自然妊娠をめざす針灸治療」を受けて下さいね。

また、何も介入しない(手術を行わない)ことを希望される方。また手術や不妊治療、高度生殖医療に不安に思っている方。是非不妊カウンセラーとしても10年以上の実績があり、不妊カウンセリング学会でも講師をしている当院院長にご相談下さい。

不妊治療は誰にも相談できないことが多いです。
それぞれ皆さん状況が違いますからね。
とにかく、まず相談してみて下さい。
なにかするのは、それからです。

私は多くの不妊治療の患者さんのフォローをしてきました。


これは学会で出した資料です。これらの数字を見ていただければ分かると思いますが、
不妊治療では多くの苦労をなさる方がいらっしゃります。
でも、もう少し早く相談すればと仰って下さった方は一人や二人ではありません。
手術を受ける前に、お金を使い切ってしまうまえに、
あなたがどのような不妊治療の道を歩めばよいのか、一緒に考えていきましょう。

便秘は、余裕のある生活を! 1)あせらずリラックスの生活改善。

ある方がご自身の症例を弁証論治という東洋医学的な手法を使って解き明かすときに、
だいぶご自身の便秘で悩まれていました。

そこで便秘に興味をもちました。

便秘って世の中では対応策としてはどんなものが提示されているのか、興味をもって本を読んでみました。

すると、松本明子さんというタレントさんが取り組んだ手記が非常に興味深かったです。
松本明子著

“>「腸をキレイにしたらたった3週間で体の不調がみるみる改善されて40年来の便秘にサヨナラ出来ました!」

アスコム出版 小林弘幸監修

彼女は子供の頃からお母さんに浣腸して貰うほどの便秘。幼少時代に習い事などで忙しく便意を無視する生活、くそ真面目で頑張りすぎる事が多い、便秘は非常に悪い状態だったそうです。

この本から提示されているのは

・毎日トイレに5分座るという習慣化
・心と身体の緊張を緩めよう
→同じような毎日(習慣化)
→余裕ある時間の設定(あせらないようにする。
→呼吸法をおこないリラックス

・感謝して寝る
・夜寝る前3時間までに食事を終わらせ、朝ご飯を毎日とる(習慣化、腸の蠕動運動を促す)
・食事に発酵食品などを取る
・ストレッチを行う。腹部を伸ばしたり、腸に圧力をかけたり
・朝一杯の水を飲む(スイッチオン、胃結腸反射)

この本はリラックス、緊張を緩めると言うことが強く提唱されていて、便通に対する考えが
オモシロかったので、ざっくりと五臓にわけてみました。

五臓の弁別
肝:
・毎日五分トイレに座るという習慣化(習慣化なので、意思の力を使わずに楽に行動)
・心と身体の緊張をゆるめる(肝気をゆるめる)
・あせらないでよいように余裕のある時間設定(気機が乱されないようにする)
・呼吸法をおこないリラックス(肝気がゆるむ)
・感謝して寝る(肝気の高ぶりが納まる)
・ストレッチをおこなう(肝気を伸びやかにする)


・寝る3時間前までに食事を終わらせる
・朝ご飯を毎日取る
・食事に発酵食品などをとる
・朝一杯の水を飲む

・呼吸法をおこないリラックス(肺気を動かして全身の気の巡りをよくする)

・感謝して寝る

この本で面白いなと思ったのが、便通の改善を提唱するときに、強く推薦されていることが、ゆっくり行動、笑顔、緊張したら深呼吸という一見便秘とは何ら関係がないと思われることです。五臓の弁別を通すと肝気を伸びやかにし、気の昇降出入を
大事にすることがポイントであると理解できました。

また、下剤を使うことを強く諫めています。この本の中では腸の状態がむくみっぽくなりより便通が悪くなるという説明をされています。これは結局、便通はつけるが、腎気を損ない生命力そのものが失われてしまい、一時は症状を改善させるが、かえって生命に負担をかけてしまうということをお話しされているのではないかと理解しました。

便秘だと食べ物や食事習慣や胃腸の問題だけに注目がいってしまいますが、まるごと一つの身体の中で起こっている便通であり、全身の問題ととらえることが必要であり、また肝気を中心とした全身の気の昇降出入が便通にも大きく係わり、このことをポイントとする便通指導が本の著者のような頑固な便通異常にも効果的であることは改めて勉強になりました。

夏バテのほてりに、暑さを清らかにして(清書)、パワーアップ(益気)するという清暑益気湯

清暑益気湯なんていうしゃれたネーミングの漢方があります。

夏バテでなんだかほてった感じとだるさがつよいという方がいらっしゃいました。
この夏のさなか、冷房が不調でなんとかすごしていましたが、
もともとの胃腸虚弱タイプでだいぶまいってしまったようです。

身体の力を補う補剤(formulation with tonic effect)にはいろいろあります。この中でなんだかんだと中心になるのは、健脾益気(fortify spleen and replenish qi)です。

すなわち、胃腸の力を健やかにして、全身のパワーアップということです。
あたりまえっていえば当たり前ですね。

この胃腸を健やかにという健脾益気をなしとげる4つの処方に、身体の体液を保つことをしながら軽く清熱してくれるのが清暑益気湯です。

暑さを払って軽く冷風をおくってくれるかんじでしょうか。
小川のほとりで涼む感じ。

お身体も少しほっとされたようです。

清暑益気湯には、胃腸を健やかにという漢方が中心に処方され、
潤いを生んでくれる麦門冬、五味子、人参(生脈湯)が配合されています。
そのうえに陳皮、黄柏。

秋風も朝晩には感じられるようになってきましたね。
もうちょっとがんばりましょっと。