東洋医学から見た人間観察」カテゴリーアーカイブ

手の甲のツボ、寝違いでも、腰痛でも。手と脳はつながっている!

手のひらを身体全体と捉える考え方があります。

いろーいろな考え方があって、その色々を見ていると迷うばかりです。

赤ちゃんを見ていると、脳と手の発達はとても重複しているなあと感心します。

手を動かすことと、脳を働かせることが連動しているのですよね。

これは脳の図で有名な脳の中のこびと(ホムンクルス)からもよくわかります。

ヒトの一次運動野における体部位局在の地図 (脳の中のこびと(ホムンクルス)http://web2.chubu-gu.ac.jp/web_labo/mikami/brain/32/index-32.html より)

手の部位って広いですねえ。

そして顔も大きい。

ここから派生して細かく考えていくこともあるのでしょうが、

実際はいろいろな要素が組み合わさり、なかなか難しいです。

東洋医学の世界でも、手を、身体全体と診立てたり、頭と診立てたり、背骨を中心にみたてたりと、悩ましいです。さて、これは手の甲置き鍼を貼っています。

この考え方、いろいろあるのです。

イラスト

この考え方は、手の甲を腰と診立てて、腰の痛みに対応していると考えられます。

こちらの考え方は、手の甲を首から肩とみたてて、首の寝違えで反応を診立てています。

面白いですよね

同じ反応でも、どう考えるかはさまざまなのです。

そしてこれは実際には寝違えの方への施術でした。
寝違えには落枕という有名なツボがあります。
このツボも手の甲ですが、特効穴的に考えることもできますし、
こうやって反応を探して、結果的に落枕というツボに行き当たることもあります。

まあ、どっちにしろ、効けばOKなのですが、
東洋医学の臨床の場であるのならば、最低限、どんな理論があり、何をつかっているのかというあたりは踏まえて、経穴を使っていきたいなって思います(^^)

うふふ。

結婚して子どもを持つ持たない問題ー未来は誰にもわからない

結婚して子どもを持つ持たない問題

この課題、いろいろな要素がありすぎて、考えるのが難しいですね。

NHKで面白い番組をやっていました。

「“結婚”と“子ども” シェアハウスで考えてみた」

初回放送日: 2023年1月13日

番組に出てくるお二人です。

☆女性:ゆりえさん31歳
結婚式にあこがれがあり、子供を持ちたい

☆男性:しんごさん 28歳
結婚制度に疑問があり、結婚したくない。
幸せな未来が約束してあげられないのだから子供はもちたくない。

付き合い始めて2年半

☆子供を産むと言うことー未来を確約してからならば先送りしかない

この課題は、社会制度への課題と、子供を産むという現時点での選択がごっちゃになっています。

子供を産むということは、子供を作るということがあり、セックスをするということがありますね。

で、セックスをするときに、
『子供を産み育てていく未来を全部考え、責任を全う出来るかどうか答えを出し切ってから』

という事が条件ならば、セックスそのものが成り立たなくなり、なり立つ場合でも避妊をしてこの課題への回答は先送りとなるのかなと思います。

なぜならば、未来を完全に見通すことなど誰にも出来ないからです。

☆先送りにできない、女性側の課題と現時点で決断すべき事は?

今回の方でも、この課題を先送りに出来るのか出来ないのかは、女性の年齢が31歳であるので先送りには出来ません。

では、現時点で、この二人が避妊をせずにセックスをするときに何を考えるべきなのか。

『この目の前の人と愛し合い家族になりたい』

っていうことなのかなあと思いました。

以前に、35歳の女性の方が、結婚当初、ご主人が『いつか子供を持ちたいとは思う置けど、もっとよく考えてからのほうがいいかな。いまじゃなくて・・』とおっしゃったので、

『縄文時代ならば、私達の年齢なんてとっくに寿命だよ。子供のことを先送りして考える時間の余裕はないんじゃない』と仰り、妊活を結婚当初からスタートするという選択をしたと仰っていました。

へえーっと思い、寿命としらべてみると、1600年頃で30歳。その後、江戸時代で社会が安定するとぐっと伸びますが、それまでは、30歳ぐらいで次の世代を残し寿命だったんですねえ。

☆『いつか考えたい、いまじゃなくていい』という先送りがもたらすもの

『いつか考えたい、いまじゃなくていい』というペンディングはできるようで出来ない課題だなと考えます。
なぜならば、人生は案外短いからです。
先日、10年日記のことを話していました。
私は昨年末2013年から2022年の10年日記が終了し、
新しく、2023年スタートの10年日記が始まりました。2013年のお正月は、息子も娘も20代前半で独身。息子の友達が数人。彼らはこの数年は毎年年末から年始まで泊まり込んでうちにいました。それに主人の母と、私の母。それらメンバーで迎えたお正月。

そして次の10年日記スタートの2023年は、30代になった息子夫婦と孫、娘夫婦と孫二人と私達60代夫婦。

メンバーも状況も年齢も10年で様変わりです。

この話を聞いたある方が、『うちは娘夫婦が2011年に結婚したけど、子供は持たないと決めたから、全く変化がないなあ』と仰っていました。

その話を伺い、ハッとしました。
子供と時間軸を共にしていると10年は本当に早い、

大人だけの時間軸でいると、変化が少ないので年月を感じにくい。

それでも確実に年月は流れていき、
次の10年日記のスタートの時には、息子も娘も40代前半、孫達も小学校高学年から中学生ぐらいであり、私達も70代前半で、どうなっているかわかりませんねえ。

10年日記、ほんの数冊のうちにおこる出来事なんです。
でも、女性の年月にとって、20代、30代、40代は妊娠というテーマに絞ると確実におおきな変化がありますね。

☆いま、決めなければいけない課題は、腹を括って今決める。

いま、考えなければならないことは、

『この目の前の人と愛し合い、家族になりたい』っていうシンプルなことにつきるのではないかなと感じます。

その上で、二人で家族になりたいけど、子供を持ちたくないということははっきりしていれば、当然その選択もありだとは思います。

 

今回の女性のように、はっきりと子供が欲しいと言っている人がお相手であれば、

『この目の前の人と愛し合い、家族になりたい』ってことで、セックスすることはOKであり、先延ばしの選択はないのかなって、私は考えました。

今回のケースでこの女性が、それでも男性のことを愛していて、彼の意見を尊重して先延ばしにすることに同意するのならば、先延ばしにしてもいいかとは思いますが、この結論を先延ばしにする『子供が欲しい』と言うことに対する女性側のリスクは大きく、20代後半からはっきりと『子供が欲しい』と意識していた女性が、その意識をもち、パートナーを持った状態で、30代の時間をすごしていくのは、かなり辛いことではないかなと感じます。

☆女性が悩まずに産み育てられる社会へ

男性側が迷うというパターンは多く見かけます。

私が思うのは、やはり考え込まず、シンプルにです。

そして女性側が年齢要因や肉体要因もあり、早く授かりたい、産みたいという現状もありますね

このことへの解決は、結果的にシングルマザーになっても、産みやすい社会の構築じゃないかなって思います。

男性側が迷う要因は社会的要因が多い感じがするので、そこは棚上げOK、子供は女性と社会で育てられるっていう社会であれば、子供を授かりたい、産みたいという女性側の声に沿った社会ができるんじゃないかなって感じています。

☆子供を授かるようにという願いを一緒に持つ事が出来る幸せ

結果的に、子供を授かることが出来なくても、『一緒に子供を授かるようにという行動が出来た』ということは、二人にとって、とても幸せな時間であるのではないかなあと感じます。

今回のお二人。
ゆりえさんと、しんごさんが、『子供を欲しい』と願っても、授かるかどうかはまた
別問題です。

だからこそ、一緒にそう願う時間を過ごせると言うことがどんなに貴重であるのかということを
感じます。

産後の体調管理:ぼちぼちいきましょう。疲れがひどいようならば漢方、温灸もよいですよ。

産後の子育て:疲れがひどいようならば漢方、温灸もよいですよ。

嬉しい出産報告を頂きました。

二人目不妊ということで、早くご出産をと考えのかた。
39才という年齢が高めの方でした。

37才に自然妊娠、第一子出産なさっていますので、
半年ほど鍼灸治療をしても妊娠しない場合は早めに病院受診してくださいねと年を押しながらの鍼灸治療スタート。

いままでなかなか妊娠されなかったと言うことですが、
無事に鍼灸治療をスタートして3ヶ月ほどで妊娠されました。

なかなか妊娠しないときの、鍼灸イチオシ

このときの鍼灸治療は、
身体全体のパワーアップをし、一人目を妊娠したときのようにしていくことを目標にしました。
お疲れ不妊、二人目不妊にはこれは凄く効きます。

今回は3ヶ月ですが、だいたい半年を目処にしていただければ、
大きな問題がなければ妊娠していく方が多いですよ。

使ったツボはこちらなど。

この図をみて、あれ?不妊や妊活で有名なツボがないって思われた方も多いのかも知れません。
でも、このあたりが案外ポイントなんですよ。

まあ、本来は、体表観察をして、それぞれにあったツボを選んで使っていきますが、今回はあえて
ご参考までということで、このケースで特によかったツボをあげさせていただきました。
案外、いわゆる妊活のツボよりもよく効くツボがあるんです〜。

そしてまた、少し妊娠しにくかった方や、赤ちゃんが小さめが心配な方は
妊娠初期から12週までしっかりとフォローが大切です。子宮血流確保がポイント。

今回のケースでは30週半ばで里帰りをなさり、無事に経過
正規産で無事に3000㌘弱の元気なベビちゃんを出産したメールをいただきました。
嬉しいですねえ。

 

☆高齢出産、体力がない方への産後の生活アドバイス。

出産して1ヶ月は、ご主人や周りの人の手伝いもあるかと思います。

1ヶ月検診が終わると、そこからは、ママ育児。

色々な人が助けてくれるとは思いますが、基本ワンオペと
腹を括っておいた方が間違いがありません(^^ゞ

このとき、大事なことは、”子供にあわせること”
もう、無理せず、だらだらと子供にあわせた寝る、食べる、起きるの日々でOK。

ここで大変なのは上のお子さんがいる場合。

年齢が4才差がいいといわれるのは、4つ上だとそれなりに上の子も
幼稚園や保育園などの世界も広がっており、また話せば通じる(こともある)ので、取引も(やっちゃいけませんが)できるわけです。

とにかく、最低限のやることこなせば、もう二重丸なので、適当にいきましょう。

☆☆鍼灸が力になれるとき

体力の落ちた方、案外鍼灸が効きますよ。

産後のトラブルと言うことでの来院は昔から多いです。
どうしようもなく、身動きがとれないときには、

ぜひ鍼灸を。お子さんをご主人や保育園の一時保育などにあずけて
時間を作っていらっしゃる方も。
1度きて、治療とセルフケアの印漬けをして2-3週間後にまたという感じがよいです。
(身体がきつすぎるときには、ちょっと頻度をつめます)

ビッグママ治療室では土曜日は7時30分からやっています。

この早朝の時間、まだ寝ているお子さんをそっとご主人にあずけて、
すうっと治療にいらっしゃり8時30分過ぎには帰宅。
そんなことも可能です。

こんな症例もあります。
産後の肩こり腰痛身体のだるさ

☆☆漢方薬も手助けになりますよ

出産はおおきく気血を失いながらも、ダイナミックに回復していく女性にとってはおおきな出来事です。

とくに、気血の傾きは大きいので、順調にそのダイナミックな変化についていけるように、少してをうっておくこともよいと思います。

とくに、高齢出産や二人目の出産。
体力がなくなって大変だ〜と思ったら、一歩先手を打って身体をいたわってあげてくださいね。

子育てが忙しいと自分のために時間を取ることが難しいとは思いますが、もしご主人のご協力を得られたら鍼灸もくみあわせてみてください。

漢方薬で私自身がもし産後に飲むのだとしたら、十全大補湯というドラッグストアでも

手に入りやすい漢方がよいなと考えます。

十全大補湯についてはこんなご意見もあるようです。

このPDFのなかで、手嶋先生が十全大補湯についてこんなお話をなさっています。

 

引用:
『これ は(十全大補湯は)、気と血を補う作用があるので、妊娠中や産後の育児 で、身体だけでなく精神的に疲れている方に良いお薬で す。さらに、体力の低下と精神的なストレスで血流が悪く なって乳汁の出が悪いという方にも有用です。』

またもう一つ漢方薬として人参養栄湯を勧められています。

引用:
『 人参養栄湯も十全大補湯と同じように気と血を補う漢 方薬ですが、特に気持ちの落ち込みが強い方や、胃腸症状 の強い方に使用しています』

実際に漢方薬を服用のさいには、薬剤師さんや専門の先生などに相談してくださいね。

私自身、漢方薬と鍼灸は、自分の健康管理の両輪と思っています。

困ってしまい着る前に、
どうしようもなくなる前に、
ちょっと手を打っておくのがよいのかなと思います。

お母さんの健康は、
子供にもとても大事なんですよ(^^)。
自分をいたわることは、お子さんもいたわることになりますよ。

頑張りすぎずに、まあぼちぼちいきましょう。

41才 繋留流産3回 不妊 不育 咳 肩こり 体外受精のあとの自然妊娠 出産(0192)

41才 繋留流産3回 不妊 不育 咳 肩こり 体外受精するものの自然妊娠 出産(0192)

流産、とっても辛いことですね。
その流産が何度もおきてしまう。

また流産のあとは自然な生理となリセットとなることがご本人にも、子宮内膜にもとても大事ですが、それが出来ないで留まってしまう(繋留流産)となった場合には、手術もしなければなりません。

本当に、辛い事だと思います。

また、年齢があがってくると妊娠そのものもなかなか出来なくなってしまいます。妊娠できないという不妊の要因、そして妊娠しても流産してしまうという不育の要因。赤ちゃんと巡り会うためにはどうしたらいいのかと悩んでしまう方も多いと思います。

今回は、繰り返す流産に悩む41才のIさんの症例を通じてお話しをさせていただきますね。

オリジナル弁証論治

web版症例、アンケート

 

 

☆繋留流産3回 病院では不育症の検査では問題なし、体外へステップアップをという提案

Iさんは、病院での不育症の検査には引っかかっていないと言うことでしたが、8週での3回にわたる繋留流産は妊娠初期を鍼灸でしっかりと乗り越えることを提案させて頂き無事に妊娠初期を乗り切られました。

また、妊娠の継続が難しいという不育症でのご相談ですが、41才をこえ、妊娠もしにくくもなってしまったため、体外受精を病院から提案されていらっしゃります。

 

☆凍結という技術で時間を買うという発想

 

年齢要因が不妊治療の大きな課題になるため、時間を買うことが出来るという凍結を伴う高度生殖医療は取り入れる価値があります。とくに不育症などの流産があると、流産後の体調回復のための時間も必要となり、3ヶ月、半年という時間はすぐにたってしまいます。このため凍結技術を伴った体外受精を組み合わせることは、出産への可能性をあげる選択であると、私も思います。

しかしながら、不育症、流産は高度生殖医療である体外受精・顕微授精・胚移植が救ってくれる要因ではありません。結局、体外受精を取り入れたIさんも、体外受精胚移植では妊娠できず、その後の体調をよくしていくなかで自然妊娠をなさり、鍼灸の治療頻度を週に4−5回にしたことで妊娠初期を乗り越え無事の出産までたどり着かれました。

年齢要因の絡んだ不妊不育治療は本当に迷うことも多いのですが、あせらず、するべきことをして、壁となっているところを突破し、前に進んで頂きたいと願っています。

それでは、具体的な症例からお話しさせていただきますね。

☆ご相談 妊娠しても流産ばかり。最近は妊娠そのものも出来ません。どうしたらいいでしょうか?

あれこれ悩みます

Iさんからのご相談
41才です、39歳で妊娠を希望してすぐに自然妊娠するも7週で流産、手術となってしまいました。その後も自然妊娠するも8週で流産、子宮内に留まってしまい病院で手術をしました。

2回の流産のあと、体重が増えて、生理周期も長くなってきてしまいました。

2回目までの妊娠はすんなりと自然妊娠しましたが、なかなか妊娠しないので、人工授精をしてみたところ、妊娠。しかしながらやはり8週で赤ちゃんが育たず繋留流産となり手術をしました。

病院ですすめられ不育症の検査をしました。しかしながら特に不妊要因、不育要因は無いと言われました。いっそのことこの検査でなにか見つかれば対策が取れるのにと思うのに、病院の先生は『不育症ではありませんね、次の妊娠に期待しましょう』というばかりです。

なかなか妊娠もできなくなってきてしまっているので、体外受精を提案されています。とても迷っていますが、年も41才となり、高度生殖医療に挑戦も考えなくてはならないとは思っています。

☆普段の体調についてのご相談 夜中の咳と肩こり。

普段の体調ですが、夜中に咳が出るのが気になります。

特に花粉症のシーズンには寝つきに咳がでて、時には咳喘息にまでなってしまいます。

肩こりもひどく、肩こりから頭痛になることも多いです。寒いところに長時間いたり、目の使いすぎで肩こりが起きます。頭痛は締め付けられるように痛くてズキズキします。時にひどいときには吐き気がするほどです。

早く妊娠したい。妊娠してちゃんと流産をせずに出産したいです。また全体の体調の悪さをなんとかしたいと思います。

私はどうしたらいいのでしょうか?

 

☆ビッグママからのお返事
流産、大変でしたね。何度も繰り返しているとのこと本当にお辛かったですね。

病院での不育症の検査の結果が問題ないということですので、西洋医学的に決定的となる不育症の要因はないと思われます。しかしながら8週での流産が続くこと、また自然なリセットとならずに手術になってしまっているということは、子宮周辺の血流になんらかの課題があるのかなと思われます。

花粉症という外的な要因に誘発されている咳ですが、夜の寝つきに起こることや、ひどくなると頭痛や吐き気などに伴う肩こりという症状と東洋医学的に合わせて考えることが大事であると思います。

夜というのは、身体の中の気が納まる時間帯です。気のベクトルが内側に向かうわけです。気が内側に向きますので、表面の防衛力(肺の力)が弱まります。だからお布団をかけて肺の力を補ってねるわけです。

もともとの肺の力が弱かったため、夜という表面の防衛力が弱くなる時間になると外邪である花粉との戦いに負け、症状が出ているものと思います。

この肺の力が弱いということは、昼間であれば肺の力を補うために肝の力が立ち上がりやすくなります。このベクトルは下から上に衝き上げる方向です。このベクトルによって気の滞りが起きやすく、肩こり頭痛となっています。(肺気の弱さ、肝鬱気逆)、そして常に下から上へのベクトルが強いことで、身体の土台となる力(腎気)も負担がかかり弱ってしまいます。

お身体を拝見すると、冷えの入り込みもあるようです。この冷えの入り込み(風邪の内陥)は、気の上逆ベクトルをより強くし、土台の力をよりそこないます。

上から下へ衝き上げるベクトルが強いことと、気の巡りが悪くなり停滞しがちになること、冷えの入り込みが身体への負担となっていることよって、全身の健やかな気の昇降出入が妨げられ、肝気の上逆鬱滞を引き起こし、土台への腎気への負担となることが妊娠はするものの継続出来ないという原因にもなっているかと思われます。つまり下焦である子宮周辺に安定的な気血の流入がおこりにくくなってしまうということです。

鍼灸でお身体の手入れをし、妊娠する力を取り戻しましょう。そして妊娠が成立したら治療頻度をあげ、しっかりと胎が子宮内膜に根を下ろし、安定した胎盤ができるようにし、妊娠の継続、出産を目指しましょう。

ご自身として出来ることは

・睡眠時間の確保
現在は5時間の睡眠で翌日に疲れが残っているようです。まず睡眠時間の確保はとても大切です。

・毎日の養生お灸
養生お灸をすることで、弱りをカバーし、身体作りを一層前にすすめます。

<弁証論治>
弁証:腎陽虚、風邪の内陥
論治:温補腎陽、去風散寒

<治療指針>
まずは風邪を追い出して、肺気、腎気への負担を取りたい。それと並行して腎気を立てていき、妊娠しやすくかつ妊娠が継続するようにしたい。

肩こり頭痛も治したいとのことだが、仕事を辞めてかなり肝鬱はましなのではないかと思われるので、腎気を立てながら風邪を追い出した後にもきつい肝鬱があるようなら適宜払いたいと考える。腎気を立てることで肝鬱気逆は起こりにくくなるとは考える。また腎気を立てることで肺気へのバックアップとなるとは思うが、喉の痒みや咳があまりにひどく、悪循環を生むようなら、肺気も補っていくことも考えておく。

 

ベクトル 肺気 脾気 腎気

☆治療経過

ビッグママ治療室初診
1)左外関、左三陰交、右足三里 右臨泣。大巨関元
2)大椎 三焦兪、腎兪、次髎

1ヶ月後 体調がよくなってきたよく眠れる。
鍼灸を始めてから咳はだいぶよくなってきた。
2ヶ月後 体外受精に挑戦、採卵ー移植hCG5,妊娠出来ず。
不育症の検査はNK活性も含めなにも出ない。

3ヶ月後 人工授精ー妊娠せず。
4ヶ月後 抗核抗体の数字が下がってきた
5ヶ月後 医療介入無しで自然妊娠。(治療頻度を週に4〜5回にする)

7ヶ月後12週超え (治療頻度を週に3回程度にする)

妊娠20週すぎから 突き上げる感じがきつくなってくるー治療
妊娠28週過ぎから むくみかんが強い
妊娠34週 むくみがある。手荒れが治らない感じがする。

無事に3000㌘越えの赤ちゃんを出産
おめでとうございます。

ビッグママ治療室

不妊カウンセリング学会

不育症 反復流産、死産、着床障害 杉ウイメンズクリニック

卵の質の2つの側面  不妊とよばれるには1−3年の期間があるということ。

☆不妊と呼ばれるには、一定の期間がある。

 

不妊というと、数回タイミングを試して妊娠しなかったらという感じでとらえていませんか?

もともと、不妊とよばれるには、『特に病気のない健康な男女が妊娠を希望し、一定の期間を経て妊娠しなかった場合』という前提があります。

この一定の期間には、諸説あり、1〜3年の幅があります。

なぜこんなに長い期間が設定されているのかということは、逆を返せば、1回のタイミングや人工授精、体外受精などで妊娠しなくてもなんら不思議はないということなのですよね。

この期間は、昔はあたりまえに2年程度は考えられていました。
しかしながら、治療の発達や、妊娠を考える年齢があがっていることなどから、1年程度、年齢要因が厳しい場合は6ヶ月程度ともいわれています。

妊娠にはあたりまえに『一定の期間』が必要とされ、その一定の期間というのは、タイミングの問題や、結局はおおきな意味での卵の淘汰につながるのかなと感じています。つまり妊娠ー出産につながる卵ちゃんができあがり、タイミングよく妊娠し、出産できていくというのは、さまざまな要因があり、その組み合わせで妊娠という事象にたどりつくには期間(挑戦の回数)が必要だというい事なのかなと思うのです。

そのなかで重要なのが、卵の質となってきますね。

☆卵の質が問題となるときに出来ることー卵の質の2つの側面

 

卵の質といっているときに2つの側面があります。
1つは、遺伝子異常の含まれかた。
もうひとつは、卵の粗密の問題。

☆遺伝子異常の含まれ方でいう卵の質

年齢要因の話とも重なりますが、年齢要因的に落ちていく『卵の質』。つまり遺伝子異常の問題を中心とする、卵の質の問題があります。

35才であれば生理3日目に出てくる卵胞が7つ程度あり、その中の一つが選ばれて排卵するわけです。これが年齢が高くなれば、生理3日目に出てくる卵胞が2つか3つ、ときには1つだけということになり、そもそも選ばれる数が減り、ここに卵の質が低下という言葉も含まれます。これは確率論で遺伝子異常のない卵の出てくる確率は減ってくるのは仕方のないことだとはいえます。

昨今、PGTをなさる方が増え(保険適応の関係でいまは減っていますが)、
PGTについて→加藤レディースクリニック

 

☆卵の粗密の『卵の質』問題

リンゴを手にしてみたときに、
・皮がうすっぺらいな
・なんか充実感がないな
・スカスカしている感じがするな

などと思ったことはありませんか? これが卵の粗密に起因する『卵の質』です。

この『卵の質』をあげることは可能です。
そして、案外、この卵の質で引っかかっている方が多いんです。
卵の質問題は、この粗密と遺伝子異常がごっちゃに語られるので、
話しが難しくなっちゃいます。
でも、厳然としてこの2つは別なのです。

卵の質を向上させるには!

当院では、東洋医学的な見たて、体表観察に基づき、お身体作りの提案をさせていただき、
食事睡眠の改善(食事生活記録の提出をお願いしています)、養生鍼灸を取り入れていただくことで、30代の時の卵よりも40代の時の卵の方が培養士さんに『よいグレードの卵です』と言われることが増えたという方は大勢いらっしゃります。

ただし、この努力は何か1度すればよいというものではありません。日々の積み重ねとなります。またこの『卵の質改善』への努力によって、『体調がよくなった』『体力があがった』『血流がよくなり、風邪を引かなくなった』というお声は沢山頂きます。

卵の質をあげる=生命力そのものをupさせる

これにほかならないのです。
そしてあとは、受け入れ側の準備をしつつ、いろいろなプロセスの組み合わせによるタイミングがあうことを願うと言うことなのかなと思います。

卵の質について→ビッグママ治療室