不妊・妊娠と鍼灸」カテゴリーアーカイブ

「もっと早く相談すればよかった」のお声から。不妊カウンセラーとして。

「もっと早く相談すればよかった」のお声から。不妊カウンセラーとして。
不妊治療の進め方、迷ったときにご相談下さい

不妊カウンセラーとしての仕事をしてもう20年以上たちます。

不妊治療は、もともと「不妊」というそのものの状況が不確かなことであるという前提があります。
また自費の領域であるため、非常に多くの考え方があります。
医療介入についても、倫理的な問題、技術的な問題、そもそも必要なのかどうかといったあたりまで
非常に多くの選択肢があります。

原則は、”なるべく医療介入をしない” ということです。

医療介入は、必要以上に畏れる必要はありません。
しかしながら、強い医療介入をすれば早く結果が得られるものでもないということは
心に留めておくべきではないでしょうか。

体外受精胚移植の治療は、1周期辺り7%の生産率といわれています。
これはどんなに歴史があり経験豊富な有名クリニックがおこなったとしても、そうかわるものでもなく、
新しいクリニックでもさほどがた落ちする数字でもないようです。

この裏には、有名クリニックでは他所で複数回の治療を行っても結果が出なかったかたが
多く選ばれているということも起因していると思います。

逆にいえば、35歳以下で体外受精などが初めての人が多ければそれだけ見かけ上の数字はあがりやすいわけです。

不妊カウンセラーとして私が患者さんから頂く言葉で一番多いのは

「もっと早く相談すれば良かった」というお声です。

本当に多いです。

ですので、
・治療をぐいぐい進めて、金銭的に選択肢がなくなってしまう前に。
・誰にも相談できず、どのような選択をしたらいいのかわからなくなったら。
・なにからはじめていいのかわからないときは。

ぜひ、まず、ご相談下さい。

私は東洋医学に身を置く鍼灸師です。
自然な妊娠へのお手伝い、また身体作りについてはお身体を拝見して相談をお受けします。
また、西洋医学的な問題。高度生殖医療の問題などは、長年の経験から
どの様な選択をしていくのが、経済的に、時間的に一番最短の道であるのかを
一緒に考えることができます。

以前に、とある実績も経験値も高い不妊クリニックの理事長先生から、

「東洋医学の方々は、自分の所で抱え込んで、無理だとなってから送ってくる。でもそれでは年齢的に遅すぎるケースが多い。先生(米山)は、素早く送ってくださるのでそこがいい」

というお言葉をいただいたことがあります。

私は、目の前の患者さんにとって、最善の道を一緒に探したいといつも願っています。

あなたにとっての最善・・・・
迷って、
わからなくて、
困ったときはご相談くださいね、
一緒に悩みましょう、考えてみましょうね。

勇気をもって移植に舵を切りましょう

不妊治療を高度生殖医療までステップアップなさっている方からのご質問です。
体外受精などをおこなっても、なかなかすんなりと治療が進まないことも多いです。
薬が辛いと感じ始めると、飲むことに大きな抵抗を感じますね。

43歳女性、体外受精で3回の採卵、4回の移植をなさるものの、妊娠せず。
当院に来院され、年齢要因もあるので、採卵のみを先行させようということになりました。
そこでのご質問です。

ご質問:

いままで4回の胚移植をこころみました。
この半年、年齢が43歳ということもあり採卵を先にということで、3つの凍結胚盤胞ができました。
いままで流産などのこともあるので、この先どういう風に移植を勧めていったらよいのか
わかりません、迷うばかりです。

ドクターからは、次の週期ももう一度採卵をと勧められています。
どうしたらいいでしょうか?

お返事:

胚盤胞が3つ貯卵できてよかったですね。
これからはしっかりと移植に向けて体調を整えていきましょう。

Tさんを拝見していると、全体的な体力不足はいなめません。
少し疲労があると、肩で息をしている状況そのものは継続していますね。
正直言って、十分とはいえないなあとは感じます。しかしながら、妊娠ー出産は
ある程度で見切り発車しないとしょうがないとは思います。

いつ身体がよくなるかという予想は、案外難しいテーマですが、
治療頻度を週に2回にして半年ぐらいたつと底上げ感が出てくる方は多いと
思っています。そろそろその半年がたちましたから、目安としていただいて
よいかなと思います。

思い切って移植をという時期がきましたね。
勇気をもって前にすすみましょう。

採卵については、「よい時期はよい卵が続く」と感じます。
いま、お身体を整えているのも効いてきて、卵巣の状況がいいなって感じですよね。
年齢も43歳ですので、あと1回ぐらい採卵してもいいのかとは感じます。
ただ、すでに3つの凍結胚があります、4つめが出来れば、採卵はここまでなのかなと
思います。移植に舵を切るべき時期になったと思います。

それでは、また(^_^)

AMHの難しさ。

「先生、AMHが0.2でした。私もう無理なのでしょうか?」

39歳の女性からの訴えでした。

とあるクリニックにて、36歳の時に強い誘発をうけ、17個もの卵が採れるも結局妊娠せず、
ちょっといやになってしまい、3年ほどお休み。その後、低刺激のクリニックにて治療を再開したものの、FSHも高く採卵にならないという状況で当院に来院。

年齢が39歳ですので、IVF-ET(体外受精ー胚移植)などの治療を勧めながら
鍼灸治療をしていきましょうと治療を始めた矢先の出来事です。

…AMHって

さて、最近卵巣年齢検査(AMH:Anti-Mullerian hormone)という言葉をよく聞きます。
これはざっくばらんにいえば、卵巣がどれぐらいの年齢なのかを知る検査です。
前胞状卵胞から出されるAMH(アンチミュラー管ホルモン)を測定することにより
発育卵胞の数を知るわけです。発育卵胞の数が多ければ若い、少なければ若くないという
ことになります。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)は、卵巣の中の前胞状卵胞から分泌されるホルモン です。
これを測定することにより、これから発育する卵胞の数を知るわけです。
発育卵胞の数が多ければ若い、少なければ高年齢ということになります。
実年齢よりも、若かったり、高年齢だったり、なかなか厳しい数字が出ることが多く
ネット上でも、30代前半で1.5だとか、2.2だとか、卵巣年齢の方が実年齢よりも10歳以上
年上のこともあるようですね。

不妊治療において年齢は重要な要素です。
しかしながら、同じ年齢でも、状況はかなり違うケースが多々あります。
30代後半であっても、FSHは一桁であり、低刺激でも3つ、4つと胚盤胞まで成長する卵が
出来る人もいらっしゃいますし、同じ年齢でも、変性卵、空砲が続きとれても1個だけという
状況の方もいらっしゃいます。

AMHは、重度の内膜症、卵巣嚢腫手術後など、卵巣の血流が悪いのではないかと
思われる人が高いような印象があります。落ちてしまった卵巣予備能そのものを改善させるのは難しいかもしれませんが、血流を改善させ、いま出来ようとしている卵胞をより良い状態にすることはできます。また、30代後半ながら、AMHは高く卵巣年齢は20代と判定された方で、何度採卵しても、良い卵にならないというケースもあるようです。

AMHが良いということは、卵巣予備能力はあるということですが、それがイコール質の良い卵があるということではないということ。つまり卵巣予備能力があまりなくても質の良い卵がある場合もあるし、予備能力はたくさんあっても質の良い卵がないというケースもあるということですね。

妊娠には卵の質がとても大事ですので、あまりAMHに振り回されてもしょうがないのかもしれませんね。

AMHを測定した方ではありませんでしたが、以前に30代前半ながら、1,2個しか卵胞もみえず、いつも変性卵や空砲ばかり。上手く採卵でき受精したときでも、グレードはギリギリのものしか育たず、戻しても妊娠することもなく、胚盤胞にも一度も育ったことのない方がいらっしゃいました。
その方に、身体がより健やかになり、血流がよくなるよう、東洋医学的な診立てを行い、週に2度の鍼灸治療と自宅でのお灸をおこない、半年後に再度IVF-ET(体外受精ー胚移植)に挑戦されました。すると2個誘発でき、無事に成熟卵が採卵でき、グレード1の初期胚を移植して妊娠、出産。もう一つの卵も胚盤胞まで育ち凍結保存されています。「グレードのよい卵なんてはじめて!」とおっしゃっていたのが印象的です。彼女のAMHもし変性卵ばかりのころと、今回の採卵時、違っているのかもしれませんし、同じかもしれません。ただ、身体の状態がよくなることで、採卵できる卵の状態が変わったことは確実です。

厳しい状態の方でも、骨盤内の血流をよくして、ご自身の卵巣の残る力をしっかり発揮できるように応援しています。

0001 頭痛、目の奥の痛み、妊娠、出産症例

2019年にいただいた年賀状。
3人のお子さんに囲まれた賑やかな年賀状でした。

初診でいらしてくださったのはもう10年前になるのでしょうか?
流産してからの体調悪化で、「妊娠したいけれど、妊娠どころじゃない」という感じで
ご自身の、頭痛や疲労感でいっぱいでした。

治療の手を入れて、体調が回復なさり、だんだん痛み止めなどの薬の服用も減り、
徐々に体調がよくなるなかで自然と妊娠され、ひとり、ふたりとの出産。

ご自身の体調と向かい合っての長いお時間だと思います。

目の奥の痛みは、頭痛の中でも、「腎虚頭痛」と考えて良いケースが多いです。
つまり生命力そのものが弱り、目という身体の上部で気血が集まり機能を果たす場を
養い続けることが難しくなっている状況なのです。

治療の大きな山は週に二回の治療で約一ヶ月の8診ぐらいで目処がついてきました。

ちょっと書き出してみましょう
初診から週に二回で治療
…1)初診
1)関元(10)ミニ灸(右太巨、右大赫)、右外関+ミニ灸、足三里、復溜灸頭鍼+ミニ灸
2)肺兪(7)
3)(腎兪、左三焦兪)+ミニ灸、中膂兪+ミニ灸 ミニ灸(左絶骨、申脈)

…2)2診
初診治療当日とても疲れてだるかった
翌日起きたら頭が締め付けられるような頭痛がして、夕方すっとよくなった

…3)3診
2診治療後、楽に過ごせた
治療同じ

…4)4診
生理前の痛みがない、生理がきてから左目の奥、左肩の痛み

1)関元ミニ灸(右太巨、右大赫)、左(合谷ー外関)+ミニ灸、右曲池ミニ灸、中注(7)
左目窓、足三里ー左三陰交(灸頭鍼+ミニ灸)、左公孫+ミニ灸
2)肺兪(7)
3)(左胃兪、三焦兪)+ミニ灸、中膂兪+ミニ灸 天中 ミニ灸申脈

…8診ほど経過して
体調がよく、生理前の不調がない。両親も喜んでくれている
この一ヶ月痛み止めを飲んでいなかった。

特別なことはしていませんねえ。
スタンダードな感じで身体の手入れをしていき、無事な経過になった症例でした

症例:http://1gen.jp/1GEN/BENSYO/2007-B1.HTM

 

 

ご相談にお答えして⑤ 落ちこぼれちゃんの卵、無事の出産

☆ ご相談にお答えして ⑤ 

妊娠無事出産:落ちこぼれちゃんの卵

体外受精をしていると、卵のグレードは気になります。
「もう、良い卵はすべて移植しました。全部ダメ、全く着床もしませんでした。残りは落ちこぼれの卵だけ。妊娠する気がしません」

というご相談でした。

私は、「体外受精は、本来目の見えないプロセスの中をビジュアル化し、グレードをつけてくれているだけ。私だってtさんだって、もしグレードがついたらグレード5の落ちこぼれで凍結さえもしてくれない卵だったかもしれないですよね。あくまでも凍結時点でのグレードで確立の話しです。やってみなくちゃわかんないですよ!」とお尻をおしました。

そんなやりとりがあったかたたからのメールです。

…患者さんからのメッセージ

今日戻しに行ってきました~。
長い一日だった・・・。

行きの新幹線が小田原までは順調だったのですが、
今日の人身事故で、そこでストップ。
20分くらいは新幹線の中で待ってみたものの、
復旧には時間がかかるとのことで、そこから
急いでロマンスカーに飛び乗って、新宿着が10:40。(来院指定は10:00)

駅からも走りましたよ~。

でも着いてみたら連絡を入れてあったせいか、
特に何も言われず、血液検査の順番も普通に待って
結局移植も無事にすることができました。ほっ。

帰りは帰りで、またダイヤがぐちゃぐちゃで
なんとか静岡までかえりつきました。

まあ朝からバタバタでしたが、結果的にはなんとか全て無事に
終わりました。あとこれで良い結果が出てくれれば・・・。
今回の受精卵はグレードはやはりとても悪いっていう説明でした。
でも、なんだか、逆にこの落ちこぼれちゃんとご縁があるのかなという
気がしてきました。

結果はちょうど1週間後の11/1です。
それまで、がんばります。

ではでは。

そしてこの落ちこぼれの卵ちゃんは無事に着床し、出産にいたりました。

…産まれました!
ご無沙汰しておりました!
やっと実家から自宅へ帰ってきました。

出産前はいろいろと本当にお世話になりました。
出産後の詳しい報告もしないまま、時間がたってしまい
申し訳ありませんでした。m(_ _)m

予定日より2週間早く体重2950gの健康なベビちゃんでした。
本当に嬉しかったです。ありがとうございます。
昨日は一ヶ月検診があり、母子ともに順調ですといわれました。

子宮の戻りも良好でドクターからも「優秀です」の言葉をいただきました。
出血もほとんどなくなりました。

思っていた以上に出産も育児も大変で、二人目を今すぐにでもやる気満々、
とは言えませんが、受精卵が待っているからにはお迎えには必ず行くつもり
ではいます。そのときはまたよろしくお願いします。
またもし私の体調が改善されなければご相談させてください。

とりあえずご報告とお礼まで。