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0147 :心と身体と不妊治療 二人三脚での妊娠ー出産

独身時代に生理痛で受診した婦人科で『将来、子供を希望するならば不妊治療が必要』といわれ、そのおかげで、不妊治療のスタートそのものは早かった症例です。

身体作りと不妊治療 二人三脚での妊娠出産(0147)

 

こういったドクターの言葉はときに厳しく感じますが、そのご経験からのお言葉は、人生を大きく変えてくれる言葉だと思います。

この症例では、確かに多嚢胞性卵巣症候群があったので、排卵が難しく、また治療でのコントロール(自然妊娠や人工授精の場合、多くの排卵では多胎妊娠の危険があるためにできない。しかしながら体外受精などで多く排卵誘発をすれば腹水がたまるなどのトラブル発生)が難しい状態にありました。

また、ご本人がとても緊張しやすく、そのため気血の巡りが悪くなりがちなことは、首や肩の問題、そして子宮卵巣の気血の巡りの阻滞などをおこしやすく、全体の問題に投げかける課題として案外大きかったのではないかと思います。

少し年月はかかりましたが、鍼灸治療のスタートが36才であったことはご本人にとってラッキーであり、身体作りと不妊治療を平行に走らせながらも、高度生殖医療を無理に急ぐことなく、体調の回復と共に歩ませることができたのは、全体の器が小さめなご本人にとってもとてもこう幸運な事であったと思います。

無事なご出産、おめでとうございます。

症例:主訴①不妊、②精神的な落ち込み、イライラ、不安定

アンケートありがとうございました(^^)

質問にお答えして:大豆蛋白の取り過ぎ???エストロゲンとの関係

子宮内膜症や子宮筋腫と大豆蛋白について質問を受けましたので、私の思うところを整理しておきますね。

女性ホルモンであるエストロゲンに依存して悪化していく疾患がいくつかあります。

エストロゲン依存性疾患と呼ばれます。不妊治療で問題になるのは子宮内膜症や子宮筋腫ですね。

不妊治療をステップアップ的に考えるときには、疾患を治療して原因を取り去ることをするよりも、不妊に直接的に係わるのではなければ、手術や外科的な介入を含んでまずそのままステップアップして、やってみてこの状態が障害になっているようならば、改めてステップダウンという選択になるのかなと思います。この見極めはかなり難しいですね。

筋腫があっても、内膜症があっても、妊娠出産する人は大勢いらっしゃります。

しかしながら、『不妊』の状態である人が、色々検査すると、これら疾患がみつかり、

それが『原因』であるのかと推察されるわけです。

でも、それら原因に介入しても妊娠しない場合もあるし、それらの介入がまた

次なる不妊原因になったりする場合もありますね。

不妊の原因がどこにあるのか見極めることの難しさはここにあるわけです。

ここで、一番穏やかな介入を試みることをお勧めします。

大豆蛋白について期間限定で摂取を控えることです。

不妊治療を見ているとホルモン剤に対しての反応は非常に千差万別、
人によって違うなと思います。

大豆イソフラボンに関しても、非常に反応に個人差があるように思います。

子宮内膜症や筋腫など婦人科疾患でお悩みの方でしたら、3ヶ月程度、がっつりと大豆製品を切ってみることを試してみることはよいのかも知れないと思います。どちらかというと、子宮内膜症のトラブルの方により手応えを感じる方が多いようです。

卵巣嚢腫、子宮内膜症、長らくの不妊と苦しんでいた方が、大豆製品の摂取をやめることでトラブルが軽減、鍼灸治療併行しそのまま2年ほど継続する中で長い不妊治療にピリオドを打つことができ無事にご出産につなげることができたり、程度の差はあれご本人が生理のトラブルが激減したと仰ることは多く経験していますし、病院で嚢腫が小さくなっていましたと言われるともあります。

是非、穏やかな介入ですから試してみてください。

子宮内膜症にはガン化のリスクがあります。このリスクを回避できたということは非常に大きいことだと思います。

また、健康志向の強い方の場合、肉や卵のタンパク質摂取を嫌い、大豆製品にがっつり傾いている傾向の方がいらっしゃいます。なんでもきなこをかけちゃうとか、油揚げ、豆腐ばっかりというのは一見からだに良さそうなのですが、時に問題を引き起こしていることもあります。気になる方は1度がっつりとやめることを試してみるのもよいかと思います。

乳製品はかなり抵抗感を示す方が多いですね。私は子宮筋腫の患者の会で長らく相談役をやっていました。そこで乳製品の摂取が子宮筋腫の改善に役立ったというアメリカでの論文が提示され大きな議論となったことがあります。『実は肉や乳製品をやめていたのに、筋腫や内膜症が悪化していて困っていた』という声が多かったのに驚きました。乳製品の摂取を控えるということが、個人差の問題もありますが、タンパク質の総摂取量が不足につながったり、逆に豆乳を過剰に摂取するというようなことになると、ひどくなるということもあるのかなあと思いました。

このあたり、食の問題と絡んでくるとなかなか難しいのでなんとも言えないところでもありますので、心当たりのあるかたはまず試してみるのがよいかと思います。該当する場合ははっきりと症状が軽減することがあります。

なにごともほどほどです。

日本人のための食事バランスガイドお勧めです。

参考サイト:

食事バランスガイド

症例集からです

子宮内膜症、体外受精に挑戦するも妊娠せず。その後の自然妊娠

エストロゲン依存性疾患

日本産科婦人科学会より

厚労省による大豆摂取に関する情報

子宮内膜症の原因諸説(免疫、アレルギー説も含む)

結婚年齢の4才の差

4才の差は大きいねえ。

2016年の統計で、女性の平均結婚年齢は29.4歳となり、第一子出生時の母の平均年齢は30.7歳でした。まあ結婚して1年半後ぐらいには第一子を出産というところですね。

私は35年ぐらい前に結婚し、その後妊娠出産しました。
このころ、周りでも言われていたのが、
『25才までに結婚して30才までに産み終える』という合い言葉です(^^;)。

で、統計をみると、約30年前の1985年には、これらの数字はそれぞれ25.5歳と26.7歳で、25才までに結婚よりは少し遅めだけど、第一子が20代で産むスタイルではありますね。

30年間に平均結婚年齢は4才あがり、それにともない出産年齢も4才上がったわけです。

この4年は大きいですね。

35才を過ぎると妊孕能が低下すると言われています。これは出てくる卵胞の数をみると明瞭です。卵胞の数が少ないと言うことは淘汰されることが前提の生殖においては、出産に繋がる数も減ってしまうということを意味しています。

また計測することは難しい卵子の質もやはり低下すると言われています。

また、子宮や卵巣などに疾患のある場合も、不妊の要素となり得ます。

ただ、不妊治療に携わっていて、この子宮や卵巣に疾患がある場合は、案外、妊娠ー出産に繋がるケースが多いのです。これは疾患があるゆえに、ご本人が『早く治療を!』と思っていらっしゃるからです。年齢的なスタートが早いわけです。

もう、お節介お婆さんの年齢の私は、若い女性に向かって『早く結婚しなさい』と言いたい気持ちが一杯あります。そして結婚したのならば早く妊娠しなさいってなことも言いたくなります。まあ、言えないけど(^^;)。

今日が一番若い日です!
時間という貴重な資源を上手に活かしていきましょう。
不妊治療に長く携わっていて、ここのポイントを上手く過ごしていくことが
困難ながらも上手く切り抜けるコツだと感じています。

ぜひ、ご相談ください。
お金もとても掛かる治療です。
お金の使い方、時間の使い方、どちらもすごく大事です。
一緒に考えましょう。

判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続。38歳出産 0179

不妊治療のご相談をしていて、かなり多いのが『少しだけ妊娠反応がでたのですが、継続しません』という状態です。

この方は、判定日にhcg14でした。これは様子をみましょうということになります。
そしてこういう数字の方は非常に多いんです。
そして、こういったときに『できる限りのことをしたい』という声におこたえしたのが
こちらの症例です。

判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続。38歳出産
確かに、妊娠には”淘汰”ということが、とても大切なプロセスとして存在します。

初期の妊娠であれば

日本産科婦人科学会より

 

早期に起こった流産の原因で最も多いのが赤ちゃん自体の染色体等の異常です。つまり、受精の瞬間に「流産の運命」が決まることがほとんどです。この場合、お母さんの妊娠初期の仕事や運動などが原因で流産することは、ほとんどないと言って良いでしょう。

これは事実です。しっかりと基礎体温などをつけていなければ、気がつかないほど早くリセットがおこなわれ、流産とは思えないような状態も多いかと思います。これは自然なことです。

ただし、不妊治療をしていて、この状態を繰り返す人がいます。もう少し週数が進んでの流産ならば、不育症などの懸念と言うことになりますが、初期の段階では余りそういった解釈よりも、上記の日本産科婦人科学会での発表道理の解釈がされ、ドクターからは『卵の問題』『あなたには問題がありません』とされるかと思います。

そういった状態の方のご相談を非常に多く受けます。

そしてやはりあたりまえの”淘汰”のプロセスであることも多いのは事実です。

しかしながら、ではご自身の課題はないのかといえば、その方のお身体の状態によっては、

卵を受け止める子宮の力をしっかりと底上げしてあげることは出来ると思います。その手入れの上で、

自然の淘汰であれば淘汰されるかと思いますし、この手入れは次の卵を十分に成長させ、

次の受精卵のお迎え環境を作ります。つまり女性自身の卵受け入れ環境を整えるということです。

この症例では、妊娠判定日は『先生、やっぱりいつものようにhcgが低くて14でした。ドクターからは、『妊娠が継続することはほとんどないと思いますよ。あなたのせいではなくて卵の問題でしょう』と言われました。いつもこんな感じです、なにか出来ることはないのでしょうか?』というご相談の電話がかかってきました。

私は、『次の再判定の日までとりあえず出来ることは全部しようよ!』と提案し、ここからは毎日、再判定日からは週に3回の頻度で鍼灸治療をいれ、無事に元気なお子さんをご出産されました。

当院では、凍結胚盤胞移植で判定日hcg3.5という方が一番低い数字で、無事に元気なお子さんを出産されたケースも経験しています。基本的な概念としては日本産科婦人科学会の言うとおりだとは思います。

でも、出来ること、やれる挑戦はあります。応援したいです。

 

 

判定日hcg14 ガッツでフォロー!妊娠継続

ご相談にお答えして:急ぐべきか、急がざるべきか、医療介入のありよう。

相談にお答えして:急ぐべきか、急がざるべきか、医療介入のありよう。

質問
32歳です、結婚は29歳、子供を欲しいと半年ほど前から思って、夫婦でタイミングを取っていませんがなかなか妊娠しません。
すぐにでも授かりたいと思うので、体外受精をしたいと思いますが、
不安もあります。どうしたらいいでしょうか?

日本生殖医学会のwebにこんな言葉があります。

”それぞれの患者さんの状況に合わせた治療選択が重要であり、治療を徐々にステップアップするだけでなく、早期に体外受精をすすめることも選択肢の一つになります。”

これは、本当にもっともなことで、私は目の前に現れた患者さんにとって、『どうか、ひとりは赤ちゃんを抱けますように』といつも強く願っています。

そのときに、この上記のアドバイスがピッタリとなる方がいらっしゃる場合に、一刻も早い体外受精をお勧めします。迷っている方にドンと背中を押すことも多いです。

ただ、この状況であるのかどうかの判断がとても難しいですね。

まず、この状況である大事な要因は年齢です。
年齢が40歳を超えていれば、日本生殖医学会のお話しはもっともだと思います。

しかしながら、タイミングをとりだして半年であれば、ご自身の不妊状態が体外受精によって解決するものかどうかということも大きなポイントとなります。

たとえば虫垂炎の手術が適応ならば、これにより手術後などダメージがともないますが、ほぼ大半の人が虫垂炎という課題は解決します。

不妊の場合には、ここが非常にあいまいです。

現時点で妊娠していない=体外受精での解決しか道はない

ということではないわけです。
ご自身の状況に寄って大きく変化します。

当院では、
体外受精(高度生殖医療、顕微授精、凍結胚移植など)を何度もやりました。それでも妊娠しませんというご相談を多く頂きます。そしてとりあえず、薬などを長期で使い身体も心も疲れているので、体調を整えながら次の一手を考えましょうと半年程度の医療介入の休憩を取っている間に、自然妊娠する方を多く見ております。

なかなかまわりの人には相談できないことが多い不妊治療の世界です。
不妊カウンセリング学会という学会もあり、講師をさせていただき、その難しさをお話しさせていただくこともあります。

自分自身で答えがでないときは、ご相談いただければと思います。

症例を紹介しておきますね。
AIH、ICSI、凍結胚盤胞移植するも妊娠せず、自然妊娠したい弁証論治