カレーコロッケ、トンカツの始まり:栄養の歴史から⑤

カレー、コロッケ、トンカツは明治維新文明開化、肉食の受容から始まります。

日本では昔から肉食が禁忌の意識をもって定着してきました。675年の天武天皇の時代から、繰り返し禁令発布されていました。仏教が殺傷を禁止した宗教的背景や、権力に対する様々な統治などなど理由は時代によって様々ですが、基本的に肉食を禁忌する意識があったわけです。

そのなかで、文明開化の足音として、「肉食禁忌の否定と、肉、牛乳の奨励」は大きな変革です。

また、同時に、海外との交流という意味合いでも、西洋料理が入ってきています。いまだに宮中晩餐会はフランス料理。もてなすためなんでしょうかねえ。まあ、羊料理を中心にして食文化が異なる人でも食べやすいということもあるのでしょうかね。

また明治10年頃からは女性を主な読者層とする雑誌なども創刊され、ご飯にあう西洋料理としてコロッケ、カレーライス、トンカツなどがうまれて一般にひろがっていきます。いまおなじみのこれらの料理、文明開化と共に広がったんですねえ。