『うん、わかったよ』律子の返事はいつも肯定
3年ほど前、四国高松の自宅で暮らしていた律子の一人暮らしが厳しいなと思ったときの出来事。
担当してくださった優秀ケアマネさんも同意見。
お勧めしてくださったサ高住への住み替えを提案すると、
『うーんうちにおりたい』
ま、そりゃそーだなと思い、あまり突っ込まず。
で、翌日、『あそこは良いところみたいねえ、引っ越そうか』というと、
素直に、『うん、わかったよ』と。
話しはトントン拍子で進みました。
お金のことも、
『じゃあ、全部預かっとくね。使うのは郵貯だけで良いね』というと、
『うん、わかったよ』
律子は今回、サ高住の学研ココファンから、介護付有料のSOMPOケアに引っ越しました。今回の引っ越しも、私と妹で『律子は納得してくれるかなあ』とだいぶ心配したのですが、拍子抜けするほど、『うん、わかった。いくよ』との返事、ほっとしました。
☆『イヤだ』と言われると介護も大変
親の介護話をしていて、苦労するタイプの親の特徴は『否定』『イヤだ』というタイプ。
いくら子供達が親のことを考えて提案しても、『イヤだ』と言われると前に進みません。
なぜ『イヤだ』と言うかと考えれば、提案されたことがイヤではなくて、『変化することが怖い』からイヤだと言っているような印象をもちます。
つまり、”今の現状を変えたくない、だって変化は怖いから”
なんか、そう思うと妙に納得します。
☆婚活に前に進み出せない理由も『変化が怖い』
以前にある人が、常々『37ぐらいまでには結婚したい』と言っていました。
で、その年齢を過ぎても婚活をするでもなく、なんとなく時間はすぎて・・・。
話しを聞いていると、『灯りのついていない家に帰るのはイヤ』とか、『いつかは・・・・』というものの、『じゃあ婚活の会に入ったら?』『あの神社の結婚相談所はいいみたいよ』といっても、ブツブツ言うだけで一向に動く気配がない。
やはり変化が嫌いなんだな、勇気が出ないんだなという感じがしました。
白馬の王子様がやってきてくれて、
自分を変えてくれるのならばOKだけど、
『自分で一歩を踏み出す』勇気はでない。
それは確かにそうなんだろうなあ。
とくに、自分で自分のトビラをあけるのは勇気が必要。
☆『イヤ』といえば、とりあえずは昨日と同じ明日は来る(はず?)
介護の必要になった親の話。
切羽詰まった、病院のことや、生活のことでも、やっぱり『イヤ』といえば、とりあえず今日と同じ明日がくる。
ただし、長い目で見れば、早めに病院にいけば大事にならないとか、お金の管理をしっかりしておけば困ったことにならないという現実は横たわります。
いま、84才の律子のお金に関して、数年前から把握していたからこそ、私と妹は彼女に最適だと思える提案ができます。
律子は、とにかく『イヤ』をあまりいわず、『うん、わかったそうする』と言ってくれるので、前に進めやすいです。
まあ、律子がイヤって言いそうなことを提案しないってのも、自然と私や妹がやっているのかもしれませんが。
☆私が84才になったとき。
私も84才になったときに、
『うん、わかったそうするよ』と娘や息子の提案にのれるかな。
素直な自分でいられるように、しっかりと信頼関係を築いておきたいなあって思います。