着床、妊娠初期をどうすごしたらいいか?安静のすすめ

.着床、妊娠初期をどうすごしたらいいか?安静のすすめ

体外受精で胚移植をしたあとや妊娠初期のすごし方について。

私は不妊治療を20年以上ながらくお付き合いさせていただいています。

☆妊娠初期は『普段と同じ生活でOK?』これって本当?

昨今の病院では、妊娠初期の指導は『普段と同じで良い』が鉄板です。これはその通りで、一般的には妊娠初期は普段と同じ生活でよく、妊娠初期に流産などがおこっても、それは『自然な淘汰』という説明ですね。

これって、本当にそうでしょうか?
一面では事実です。
妊娠初期になにをやっても妊娠が継続する人は継続します。
そしてどんなことをしても、おこる流産はとめられないこともありますね。
それは自然な淘汰だからです。

☆胚移植後や妊娠初期の過ごし方、20年以上の経験の中から

胚移植後、妊娠初期には『普段と同じ生活でよい』というのは大前提です。

その上で、いままでの臨床経験から、『全員がいままでと同じ生活でよい』ということではないと理解しています。

まず、『普段と同じ生活』が人によって本当に違うのです。

動きが少なく、のんびりした生活の方から、活動的で頭を使いストレスフルな生活の方、毎日忙しく疲労困憊の方、さまざまな『普段の生活』があります。

妊娠しない、妊娠初期の流産が続くという方であれば、まず『普段の生活』を考えてみるべきかと思います。

☆医療関係で過去に見聞きしたさまざまな妊娠初期に対する指示

20年以上の経験がありますと、そのときどきの不妊治療のブームも知っています。この不妊治療って、答えが完璧にはでないものです。案外そのドクターの経験や体験からのアドバイスも出ることとなります。

☆☆妊娠反応でたら安静入院や診断書

あるドクターは妊娠反応がでてから、心拍確認まで『安静入院』の指示を出していました。他に細かく生活の制限もなさっていました。「自転車にのるな」「旅行などをするな」「長時間の外出は控えなさい」などなどです。これはそのドクターが『この条件の方が妊娠の継続率が高い』というご経験をなさっていたからだと思います。

また別のドクターは妊娠反応がでたら、希望者にはみんな診断書を出し、会社勤めを休ませていました。これもやはりその方がよいケースが多かったのだと思います。

また、私自身もその方の状況、体表観察、いままでの私のさまざまな経験から、妊娠初期のがっつりとした安静が効くケースがあると思っています。

(ただ、これらの指示はある一定の期間でなくなってしまいましたが・・・)

☆☆緊急事態宣言の引きこもり生活が、安静をもたらしたケース。

2020年はコロナが社会を一変しましたね

コロナが始まった初期の4月は、緊急事態宣言がでて、社会中が安静(^_^;)状態。
この状況でちょうどその4月に妊娠初期で、がっつり安静が効くだろうなという方が複数いらっしゃりました。

それまでは、お仕事が忙しく、なんとか体外受精の治療のために休みをとったので、移植後はかえって仕事が忙しい。休めないという状況でした。

この「妊娠しても安静なんかしてられない」状況はこの方に限らず多くの方でみられます。採卵、移植までの時期に休みをいっぱい取ったから、もう休めないというわけです。

その事情、よくわかります。でも、やっぱり安静が何より効く人はいるんだなあと思っていました。そしてコロナ

『世の中がストップしたので強制的な安静状態、
            働きたいけど、動けない、まあ仕方がない』

という状況。ジタバタするご本人達に、『安静が効くのかどうか試すのは今しかないですよ!!』と説得し
・頭をバカにして、余計なことは考えず
・余計なことはなにもせず
・家事などは午前にまとめる。
・午後は昼寝、のんびりマンガ、アマプラ
・夜は早寝生活


をおくっていただきました。
そして、長らく困難事例であったお二人は、無事に妊娠初期を抜け、出産にたどりつきました。

これは私の中で、『やっぱりな』という思いと、実験したくても出来なかった妊娠初期の安静条件の変更がどれぐらい効くかも教えてくれることになりました。

☆妊娠初期の過ごし方二つのタイプ。

妊娠初期は、
1)安静が効くタイプ
2)からだと気持ちをスッキリさせることが効くタイプ

にわかれます。これは案外わかりにくいのですが、いままでと同じ方法でダメな場合は逆にしてみるのもいいのかなと思います。ご自身の安静とか、ご自身の活動的ってあてにならないので(^_^;)、違うことを試してみるっていう感じでよいかと思います。

こちらは、長らくの不妊治療の物語になっています。
赤ちゃんと出会うための14年の旅 この中で、病院を変えたことと、移植後の生活の違いが妊娠につながり、出産につながっています。

この症例では、移植したら『お姫様生活』をなさっていました。徹底した安静です。

それが効果を示さず、鍼灸と、諦めを伴った日常生活がかえって身体のストレス状態をとりさり、妊娠ー出産という事へつながったと思います。

☆☆着床したら、妊娠の初期の過ごし方

妊娠初期というのは、このがっつり安静と、身体をすっきりさせ日常のまま、多少の負荷をかけた生活と人によって必要とされる物が違います。

また、安静ってのは人によっては精神的なストレスになり、かえって肝鬱強くなってダメなケースも多いです。このストレスは案外キツい要因となります。リラックスしようとしたら、余計緊張しちゃうってことですね。

コロナによる強制的な安静生活は、自分の意思で休暇などを取るのではなく(このパターンは肝が据わってないと返ってストレスで肝鬱が強くなり妊娠の妨げとなる)、社会がロックダウンなんで仕方がないわねということで、ストレスupせずに安静生活が出来たパターンだと思います。

妊娠初期の過ごし方は、なにをやってもリセットになることもあるけど、案外こういったコツを掴むとスムーズにいくこともありますよ。

一緒に工夫していきましょう
私は「お子さんを欲しい」と望む方には、一人だけでもいいから授かって欲しいと
強く願っています。
一人の子供との関係があなたの人生を大きく変えますからね。
そのチャンスを掴むお手伝いが出来ればと願っています。