症例・実績」カテゴリーアーカイブ

症例:妊娠中を健やかにすごしたい。(0156)

妊娠したものの、流産経験のある方にとっては、無事に経過していくことができるのか、
本当にご心配になるところだと思います。

妊娠は、私たち生き物にとっては自然の流れの中にあることです。
流産も、何が悪いのではなくおこってしまうこともあります。
それはただただ自然の流れの中の出来事なので、
私たちの力の及ばない領域なのかもしれないなあと感じます。

妊娠した赤ちゃんはお母さんの子宮の中にいて、養われています。
いま出来ることは、しっかりとした血流を子宮に導き、
温め、養い、守り育てて行くことだと思います。

この症例の方は、心拍確認後の流産があり、非常に気になさっていました。
そのため、血流をよくし、すこやかに過ごしていただくための鍼灸治療を
させていただき、無事のご出産となりました。

妊娠8w 週に1回程度で鍼灸治療スタート。
妊娠37w 赤ちゃんが降りてきていると言われた。
妊娠38w 助産師さんがエコーで2200㌘ぐらいという。
 (私が触った感じは2500㌘ぐらいはありそうと)
妊娠40週 子宮口5㎝開いて入院、体重3000グラム弱のべびちゃんを無事に出産。

しっかりと大きくなって生まれてきてくれて嬉しいとの報告を
いたあきました。

よかったですね、おめでとうございます。
妊娠中の養生 小柄 痩せ ’13/06/30 6 」

0045)抜歯後に広がった顔全体の痛み、呼吸がしづらい発作、弁証論

歯科治療後に顔に痛みが発生し、そのために行った追加の歯科治療にて顔全体に痛みが広がり、非常に困ってしまったという症例です。

もともと、仕事で我慢の限界を超えているというようなストレス状態が継続し、ぞわっとして呼吸が苦しくなるような発作や血便など辛い症状がでていました。

東洋医学でいうところの生命の土台の力(腎気)が弱いタイプのかたが、無理に無理を重ね、継続的な強いストレス状態(肝鬱)であったと思われます。この状態は、腎気に負担をかけ続け、生命力の土台の力を損ない続けますし、気の鬱滞で全身の気血の巡りも悪化します。

このように、強いストレス状態のなか、身体の中の上部である歯の治療をおこなったため、
より強い気の集中がおこり、集まったまま動きがたくなり顔や頭部での激痛につながったと思われます。気の集中そのものは、歯の治療に伴うダメージを修復していく過程です。しかしながら、もともとの緊張が強く気の停滞が強かったので、集まった気がめぐることが出来ず、返って痛みの増幅となってしまったと思われます。

ストレス状態が強い方の上焦(身体の上部)の症状は、歯、目、鼻などパーツそのものの問題にストレス状態という気の鬱滞が絡むので、劇的に症状が悪化ということがあります。

こういったケースでは二本立てで考えていきます。ひとつは、今劇的な症状となっている身体上部の気の鬱滞を動かし痛みを軽減すること。そして気の鬱滞をもちがちな土台の力(腎気)の力を補っていくということです。つまり根っこの底力をやしない、戻るべきところに戻れる、納まるべきところに納まれる身体をつくっていくわけです。

今回は対応が早かったので、急速に回復することができました。ご本人もほっとされ、よかったなあと思います。

0045)抜歯後に抜歯後に広がった顔全体の痛み、呼吸がしづらい発作、弁証論

キーワード:抜歯 顔 痛み 抜髓 パニック発作 

0100) 不妊 腰痛 冷え 弁証論治

寒い、冷えるというのは、不妊とつながりの深い項目です。

この症例の女性は、冷えがかなり深く、東洋医学でいうところの生命の土台の力、すなわち腎気の不足が明瞭であり、いろいろな症状がおこっていました。

ご本人としては、「もう体外受精しかない!」と思える状況でしたが、
鍼灸治療にくわえ、私からアドバイスさせていただいたことを丁寧に実行され、
割合と早く自然妊娠されご出産にいたりました。

よかったですね(^^)

不妊 腰痛 冷え性 弁証論治

キーワード:化学流産 冷え性 腰痛 残尿感 股関節痛

症例:辛い頭痛肩こり、妊娠中で薬がのめません。(0170)

妊娠している女性の身体は、赤ちゃんをしっかりと落とさないように守るために気が上に上りがちになります。このためより頭痛や肩こりは悪化しがちになり、またその影響で胃腸の状態も悪くなり、食欲不振や便秘などの胃腸症状もあらわれやすくなります。

これらは当たり前で、赤ちゃんをしっかりと守ることが第一優先になっている時期には仕方がないとも言えますね。

あかちゃんをしっかりと守るために気が上向きのベクトルを取りやすくなっているわけですから、その集まっている気を症状を取るために気を大きくめぐらせることは出来ません。症状が辛いからといって、症状のある部位にマッサージなどを行って全体をめぐらせてしまえば、赤ちゃんを守ろうとしている身体の状況までも崩してしまうからです。

妊娠中は、辛い症状をとるということよりも、『辛い症状を出してしまうお身体そのもの』をよりよい状況にし、『辛い症状』と感じなくても、ちゃんとしっかり守り育てることのできる余力をつけることが大切なのです。ご自身の余力をつけご自身がゆっくりと無理なく気血がめぐるようにするということなのですね。

治療としては遠回りにはなりますが、妊娠中であり赤ちゃんがすこやかに成長していくといことを第一に考え、その上で今の状況が少しでも改善していくようにと願っています。

この症例の患者さんは、とても辛い頭痛、肩こりで困っていらっしゃいました。頭痛や肩こりを目標とせず、余力のない胃腸、足腰の状況を改善させ、冷えの入り込みを温め養っていくことで、背部腧穴の状態がよくなり、頭痛肩こりも驚くほどよくなりました。

ひどい寒がりで、治療を受けていても寒い寒いと
強く訴える方だったのですが、このところそういったことを訴えなくなり、最終的には全く感じなくなられました。これは冷えの入り込み(風邪の内陥)が上手に抜けていったと思われます。

この風邪の内陥が抜けることと、余力が少し付いたことで、頭痛、肩こりの改善となりました。これは妊婦さんに限らず、頭痛肩こり治療の基本であるともいえます。肩や頭部に問題があるのではなく、支える素体の問題、そして冷えの入り込みの問題が身体丈夫の症状となっているということです。

人間の身体。面白いですねえ。

妊娠中 頭痛 肩こり 冷え性 薬が飲めない(0170)

症例:火事場の馬鹿力で日々をのりきってはいませんか?(0046)

火事場の馬鹿力で日々をのりきってはいませんか?(0046)

妊娠を希望し、妊娠検査薬にうっすらと妊娠反応がでるものの継続できないというお悩みの症例です。

身体の凝りや不調も多く、胃潰瘍、凝り、口内炎などお辛い状況が続いていました。

お話しを候い、お身体を拝見すると、日常的に気を張り、
頑張って生活しているタイプのかただなと思いました。

普段から疲労は感じないとおっしゃりますが、ご自身が疲労のサインと感じる状態は、呼吸がしにくく普通に座ることもできないほどぐったりとなっている状態。これは、まともに座れないという非常に弱った状態になるまで『疲労』という腎気(生命の土台の力)の弱りを感じることができないということです。疲労していないのではなく、気を張って火事場の馬鹿力で乗り切ろうとがんばっちゃっているわけです。

火事場の馬鹿力は、本当に危急存亡であるときに出すべきです。日常でそういった身体の使い方、エネルギーの出し方をしていれば、ご自身のキャパシティーをいつも超えた状態で日々をおくっていると言うことです。それは無理な話です、疲れ切ってしまいますね。

鍼灸では、身体の土台の力をつけること(腎気を益す)、気の張りすぎをとる(肝鬱を張らす)ことの二本立てで進んでいきました。

また、ご自身でも日常のあり方をもう一度点検していただきました。

・弁証論治
腎虚肝鬱 子宮を養う任衝脉の滞り
疏肝理気、益気補腎、養任衝脉

・治療方針
非常に強い肝気を払い、腎気への負担を取り去る。
腎気をあげ、妊娠のできる子宮の状況にして行く。
子宮を養う任衝脉への滞りを取り去り養う

治療経過です。少しずつ体調がアップされ、自然に妊娠され継続出産につなげることができました。

3ヶ月後、少し高温期が安定してきた。
6ヶ月後、病院にて多膿疱性卵巣症候群と診断された
1年後、クロミッドなどを服用してもあまり反応せず、排卵の状態が悪い
1年半後、D41にて排卵が確認されタイミング、
 前後に頻回に鍼灸治療をおこなう。妊娠、無事に出産。

そして第二子も無事に出産。
よかったですねえ。

不妊、口内炎、こり、吐き気 極限までの疲労

不育、不妊、強い肝鬱 ’16/10