鍼灸の名人。小田原の間中善雄先生

間中善雄先生の世界

先日、間中善雄先生の資料を多く保管しているオクツ薬局さんを訪ねて参りました。

間中善雄先生は、ドクターでありながら鍼灸を広くなさっていた方です。私が免許取り立て当時(もう20年以上もまえだ(^^ゞ)
はすでに、間中病院の東洋医学研究所はなくなっていましたが、それでもときどき、『間中病院で針を受けてた』という
方と出会いましたし、間中病院にて鍼灸の研修を受けたという先生方も多かったと思います。

治療の始めに血圧計での計測があれば、『あ、そうかな』などと思ったりしたものです。

私の中で、表裏と言えば子午が標準装備になっているのも、そんな間中先生との関係です。
肺といえば大腸じゃなくて膀胱(^^ゞ

資料は本当に幅広く、著作、書道、絵画、多くの本、資料ファイル。医道の日本に投稿した原稿も沢山出てきました。

あまりの量と多さに圧倒された時間が過ぎました。
ふとめにしたのが、奇経図譜。私は花粉症などのアレルギーに全知というツボを使うのですがこの本にありました。
他ではみたことがなかったので、みーつけたっていう感じ。

説明を読むと、主治:頸項痛、全身痛。
取穴は左側完骨穴の直下、約4横刺のところ。
この穴は長針用の穴で、針を進めた後でひびきが下肢のほうに放散すれば穴に当たっている。

私がみたのは全て皮内鍼でした。
うううむ、かなり違う。

やはり本があって、それを臨床におこしデザインするなかで違ってくるんだろうなあ。

自転車でもいけるようなすぐ近くに、これだけの資料が眠っていて
なにもせずにいていいのか。

写真の本は頂いたフランス語版の間中先生ご著書。図が非常にいいです。

小田原って、面白いところだなと改めて思いました。