5:津液  体内における清浄な水液の総称

5;津液

津液の概念は、鍼灸の場合はさほど使っていきません。
気血の運行のなかで考えれば充分という感じですねえ。
つまり津液そのものの問題と考えるよりも、五臓に戻って臓腑の問題として
考えていく方がアプローチしやすいからです。

ただし、漢方では大事な観点になりますね。
これは何が正しいか、間違っているかと言う問題ではなく、どこまで
観点を広げて考えるのかということだと私は思っています。
つまり人間をみるときのくくりの違いかなと。
(それがアプローチの違いにもなりますが)
とにかく、押さえておきましょう。

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津液:体内における清浄な水液の総称。涙、汗、涎、涕、唾
涙→目に流れ込む、目は肝の竅:肝液
汗→津液が化成したもの。血は心が主っている。心液
涎→口は脾の竅 脾液
涕→鼻は肺の竅 肺液
唾→唾は腎液とされる

津液には滋潤、滋養作用がある
 津→澄んでさらさらしているもの。気血の中にあり、涙、唾液、汗
 液→骨折、筋膜、頭蓋腔にあり濁ってねっとりしているモノ。
津液は血液の重要な組織成分である。

臓腑は脾(運化作用)肺(宣散粛降作用による通調水道)腎が大切
肝の疏泄作用も津液の輸布を助けている。