9.肺、下向きの動きが良(宣発と粛降)−その2

1)肺は気を主り呼吸を主る

全身の気を主る宗気(肺よりの精気、水穀の清微から)の生成
呼吸を主るー全身の気の升降出入に対して大事

自然界の精気の吸入→気の生成の促進→気の昭公出入の調整→新陳代謝

2)宣発と粛降を主る

 肺気は下降をもって良とする

宣発作用
1. 肺の気化作用を通じ濁気を排出
2. 脾により転輸される津液と水穀の清微を全身に布教させ皮毛に到達させる
3. 衛気を宣発し、腠理の開閉を調節させる(津液を汗に変化させ体外へ)

粛降作用
1. 精気の吸入
2. 肺=華蓋の臟。精気、津液、水穀の清微を下に輸送
3. 異物を取り除き、清を保つ

肺は、全身の気の巡りをよくし、体表で発汗などをして調整することと、がっつりとした下向きのベクトルの気(粛降)で呼吸を下ろし、便通をつけるベクトルをもちます。

つまりヤカンの蓋。
蒸気があがってきたときに、蓋の小さな竅からすーっと蒸気が逃げて、ヤカンが爆発することを押さえます。
そして、蓋にあたった蒸気は下向きのベクトルをもちヤカンの中を循環してお湯がカラカラにならずにちゃんと沸くわけです。蓋がなかったら、お湯が沸くのが先か、空っぽになって焦げるのが先かになっちゃいますよね。