妊娠するにはどうしたらいいでしょうか?

『妊娠するにはどうしたらいいでしょうか?』

こんなご質問をいただくと、ううむと唸ります。

世間様的には、『妊娠しないようにするには?』という
質問の方がよりリアルな具体的なお返事がきますよねえ。
ううむとなってしまうのは、その避妊に比べて、『妊娠しない』という状況の
理解が難しいのだと思います。

避妊と不妊。どちらも妊娠しないという状況ですが、捉え方で言葉も違います。
たとえば、生理3日目に大きな卵胞がみえたりすると、不妊状況であれば『残留卵胞ですねえ』と。
つまり高温期にしっかりとリセット出来ず、前周期の卵胞が見えている状態と解釈し、
その周期は『妊娠しにくい』と判断されリセット。

逆に避妊希望であれば、『すり抜け排卵』といわれ、
『生理中だって妊娠するんですよ!!』という警告になります。
残留卵胞というと、勢いがなくてなんだか取り残された卵胞によって
生理周期が乱されるっていうイメージですが、すり抜け排卵というと、
活きがよくってするっと妊娠しそうな感じがしますよね。
(すり抜け排卵という表現は、避妊用のピル服用のトラブルでよく使われる言葉です)

卵胞(そしてその中に卵)があれば、妊娠する可能性はある。
でも、確率的に難しいが、妊娠しないとは断言できない。
そんなところでしょうかねえ。

以前に、生理4日目の巨大卵胞を採卵して無事に受精凍結して移植なさった方がいらっしゃいました。
残念ながら妊娠には至りませんでしたが、妊娠を検討するには値する卵だったことは確かなのでしょう。

さて、当院では、それぞれの状況にあわせお身体を拝見し、お話しを候い東洋医学的な
診立てをしたうえでアドバイスさせていただいております。

この症例 中気下陥、不妊、妊娠の方には、以下のようにご案内いたしました。

具体的には、
1,週に1-2回の鍼灸治療
2,11時までに寝る
3,毎日の自宅施灸
4,タンパク質や脂質など、血や肉になるものをしっかりと取る
5,のんびり散歩をする。

39歳。結婚から3年タイミング人工授精を経て、
体外受精を3回するもなかなか妊娠せずという状況でしたが、
少し地道な努力を重ねた結果、無事にご出産にいたりました。
よかったですね。食事や睡眠、地味に効きますよ。